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2023年2月20日 第7回次期国民健康づくり運動プラン(令和6年度開始)策定専門委員会(議事録)

○日時

令和5年2月20日(月) 16:00~18:00

○場所

AP東京八重洲 A+Bルーム(オンライン開催)

○議題

 <審議事項>
 

1.次期国民健康づくり運動プラン案について

2.その他

○議事

○加藤健康課長補佐 定刻になりましたので、ただ今から、第7回次期国民健康づくり運動プラン(令和6年度開始)策定専門委員会を開催いたします。本日、議事に入るまでの間、議事進行役を務めさせていただきます、健康局健康課の加藤と申します。委員の皆さまにはご多忙の折ご参加いただき、御礼申し上げます。
 本日は委員の皆さまにはオンラインにてご参加いただいております。なお、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、報道関係者および一般の方の傍聴は行わず、代わりに、会議の模様をYouTubeによるライブ配信にて公開しておりますので、ご承知おきください。
 議事に入る前に、ウェブご参加者への留意点、本日の出欠席状況についてご説明いたします。まず、オンラインでの参加の方に向けてお願いです。ビデオカメラはオンにしていただくこと。発言時以外はマイクはミュートにしていただくこと。発言される場合には挙手をしていただき、委員長からの指名後発言いただくこと。発言時にマイクをオンにしていただくこと。発言時に名前をおっしゃった上で発言してもらうこと。発言が終わったらマイクをミュートにしてもらうこと。よろしくお願いいたします。なお、本会議はYouTubeによるライブ配信を行っておりますので、委員会中のチャット機能による資料提示等はお控えいただきますよう、お願い申し上げます。
 次に資料の確認をさせていただきます。事前にお送りしているファイルに不足がないかご確認ください。座席表、委員名簿、議事次第がございます。資料として、資料1から3までの3つのファイル、および参考資料1から2が本日の配布資料になります。不備がございましたらお申し付けください。
 次に出席および欠席状況でございますが、本日は委員の方はウェブでのご参加になり、座席表上に出席委員を記載しております。若尾委員につきましてはご欠席と伺っております。また、岡村委員、吉村委員におかれましては、他の用務のため途中退席と伺っております。
 それでは、以後の進行は辻委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○辻委員長 それでは、委員の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、早速本日の議題に入りたいと思いますが、議題1につきまして、資料の1、資料2および資料3がございます。まずは資料1および資料3につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。なお、資料は事前に送付されていますので、審議時間確保のため、説明は簡略にお願いいたします。どうぞよろしくお願いします。
○山本健康課長補佐 事務局でございます。資料1と3につきまして、私のほうからご説明をさせていただきます。
 今回の議題、次期プランの案ということでさしていただいておりまして。資料1でございますけれども、前回まで素案という形で提示していたものを、今までの議論だったり、あるいは、最終的には大臣告示という形で法令的なものになりますので、そうした観点から形式的あるいは事務的な修正をした上で、このような形として提示をさしていただいているところでございます。こちらが、最終的な成果物である大臣告示というふうになるということでございます。
 また、併せまして、資料3でございますけれども、意見照会に対する地方公共団体からの主な意見ということでございまして、冒頭にございますけれども、今年の1月に地方公共団体に向けまして意見照会を実施いたしました。令和4年12月26日、年末のバージョンでございますけれども、専門委員会でお示しいたしました骨子案および目標案につきまして、地方公共団体に意見照会をさせていただいたというところでございます。この地方公共団体からいただいた意見というのも踏まえまして、資料1でございますけれども、修正をしている箇所もございますので、併せて資料1の説明の中でご説明をさしていただきたいというふうに考えてございます。
 では、資料1の修正点あるいは変更した箇所等につきまして、ご説明をさせていただきたいというふうに考えてございます。
 1ページ目、縦書きでございますけれども、これ、大臣告示の形式でございまして、こうした形で最初のページはなっているというものでございます。
 次のページから具体的な内容に移っていくものになります。これまでお示ししていたものから少々変わってるというものでございまして、具体的に申し上げますと、1ページ目の、「一方で」と始まってる段落の部分でございます。「平成25年度から令和5年度までの健康日本21(第二次)においては」という文章を追加してございます。こちら、後ろに続いているのが、一次予防の目標、指標が悪化しているとか、一部の性・年齢階級別で悪化してる指標が存在するという課題について記載しているところでございますけれども、こちらは健康日本21(第二次)の、主に最終評価で明らかになった課題でございますので、こうしたものを付けておるというところでございます。大きな内容としては変更ないかというふうに考えてございます。
 また、ここのページにもございますけれども、生活習慣病という言葉につきましては、以前の専門委員会でも議論があったかと思いますけれども、NCDsという言葉も併せて付けるという形にしておるところでございます。
 続いて3ページ目でございます。漢数字の二、個人の行動と健康状態の改善の部分でございますけれども、栄養・食生活、身体活動・運動の後ろでございます。休養・睡眠ということで、睡眠という言葉を付け加えているところであります。こちら、前回の専門委員会で委員からご指摘をいただいたものを踏まえて、法令的にも検討した結果、このような形に修正をさしていただいております。
 続いて4ページ目になります。社会環境の質の向上という部分でございますけれども、こちらにつきまして、まず、2行目でございます。「各人がより緩やかな関係」という部分につきましてでございますが、こちらについて、具体的な取り組みだったり、あるいは、より緩やかな関係とはどういったものかという質問が、自治体から多く寄せられていたところでございます。
 大臣告示は年末のバージョンで投げておったところでございますので、全体として、今のバージョンよりも、空白の部分もあったというところも加味していただければと思いますけれども、その上でも、この、より緩やかな関係、あるいは、今後出てくるいろいろな概念だったりワードにつきましては、しっかり説明資料で補足的な説明をする、あるいは、具体的な自治体等の現場でのアクションというのは、しっかり示していく必要があるんだろうというふうに考えてるところでございます。この緩やかな関係につきましても、目標の具体的な説明を補足的に読んでいただければ、ある程度理解が進む面もあるかと思いますけれども、自治体で実際どのようなことをしていけばいいかというのは、今後の課題として、しっかり認識していく必要があるというふうに考えてございます。
 同じページの、下から3行目の部分でございますけれども、「健康に関心の薄い者を含む幅広い対象に向けた健康づくり」という記載がございます。こちらは、健康無関心層という言葉を以前のバージョンでは使っておったところでございます。ただ、健康無関心層というワーディングも、一種のレッテルだったりスティグマになるのではないかという議論もいただいたかと思います。健康無関心層という言葉につきましては、健康に関心の薄い者に加えまして、あるいは、健康には関心があるんだけれども、例えば仕事で忙しくて取り組むことができないとか、そういった少し幅広い対象を含んでいるものというふうに認識しております。ただ、全てを告示上で書くことはなかなか難しいという制約もございますので、健康に関心の薄い者を含む幅広い対象に向けた健康づくりという、一番コアのお伝えしたいところを、告示上で記載をしているところでございます。
 続いて5ページでございます。漢数字の四の部分でございますが、もともとライフコースという言葉で記載をしておったところでございます。これは、また自治体からいただいた意見でございますけれども、漢数字一、二、三の部分では、社会環境の質の向上だったり、健康寿命の延伸ということで、向上、延伸、改善といった、方向性を示している言葉が含まれている中で、4番だけライフコースという言葉、裸であるのはどうかというご意見もいただいたところでございます。4番のコアとしては、ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりを行っていただくと、行っていただきたいということであるというふうに考えておりますので、このようなタイトリングとさしていただいているところでございます。
 また、自治体からの意見としては、ライフコースあるいはライフステージという言葉の違いだったり、定義、あるいは、ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりとは、具体的にはどのように進めていったらいいのかというご意見をいただいているところでございます。こちらもしっかり説明資料で補足をしていくということに加えまして、今後示していくアクションプランにおきまして、こうした考え方に基づいた健康づくりとは、具体的にはどのようなものかというのを、可能な範囲で、できるだけ多く示していきたいというふうに考えているところでございます。
 続いて6ページ目でございます。目標の部分でございますけれども、真ん中、下から5行目でございます。計画開始後のおおむね9年間(令和14年度まで)を目途として目標を設定するというところでございます。こちらについて大きな異論は自治体からも寄せられていないところでございますけれども、この14年度に設定した目標の後、取り組みについてどのように考えていけばいいのか、計画の終期までどのようにすればいいのかという、ご質問をいただいておるところでございます。
 この令和14年度という設定につきましては、PDCAサイクルを回していく中で、このような設定をさしていただいているということは、第1回専門委員会等でお示しをさしていただいているところでございますので、そうした考え方をお伝えしつつ、14年度で計画が終わるわけではございませんので、その後も引き続き取り組みを行っていただく必要があると、計画終期までその取り組みを継続していただく必要があるということを、しっかり自治体にはお伝えしていきたいというふうに考えてございます。
 続いて7ページ目でございます。目標の設定に当たりましては、公式統計等をデータソースとするという部分でございますが、こちらについては、公式統計を使うということについては、賛成の意見が多く見られたところであります。
 加えまして、目標の設定に当たりましては、都道府県あるいは市町村レベルで把握できるデータに基づいた目標とすべきではないかという意見を、多数いただいておるところでございます。国以上に、都道府県、市町村におきましては、データの把握というのが、いろんなリソースの不足もございまして難しい部分もあるかというふうに承知しております。そのため、国が設定した目標全てを、なかなか自治体レベルでも把握はできないというご意見をいただいておりますが、一方で、健康づくりのプランといたしまして、設定すべき目標あるいは設定すべき課題というものもございますので、そこはバランスを取って設定していくことになるのかなというふうに考えてるところでございます。
 続いて8ページ目以降でございますが、こちらは生活習慣の改善のパートにつきまして、具体的な目標の説明をしておるところでございます。前回までのバージョンでは、(1)栄養・食生活、(2)身体活動・運動といった形で、小見出しを付けておったんですけれども、生活習慣の改善以外の部分ではこうした小見出しが付いておらず、並びが取れていないのではないかというご指摘を前回いただいておりました。そのため、小見出しを外した上で、書き出しを「栄養・食生活は」だったり「身体活動・運動は」ということで始めることで、分かるようにしたという形でございます。内容は変更しておらず形式的な修正でございます。
 続いて9ページ目になります。生活習慣病(NCDs)の発症予防・重症化予防のセクションでありますけれども、こちらにつきましては、前回までの文章では、高齢化に伴い有病者数の増加が見込まれるCOPDといった記載がございました。ただ、COPDに限らず、一般的に生活習慣病だったりNCDsは、高齢化に伴い有病者数が増加するのではないかと、その整理からすると、書きぶりがちょっと修正が必要ではないかというご指摘をいただいておりましたので、今掲げておりますように、「高齢化に伴い生活習慣病(NCDs)の有病者の増加が見込まれており」という形でしております。その後に、がん、循環器病、糖尿病、COPDについては、わが国においては主要な生活習慣病として位置付けられ、国際的にはこれら4つの疾患を重要なNCDsと捉えているという記載を続けておるところでございます。
 続いて10ページになります。下から3行目でございますが、COPDは、もともとの文章では、禁煙による予防が可能であるといった記載があり、禁煙による予防だけが効果があるような形に見えていたということでございますが、禁煙による予防が多くの場合効果的であるということでございまして、記載ぶりを修正しておるところでございます。
 11ページ目でございますけれども、こちらも非常に事務的な修正にはなりますが、ソーシャルキャピタルについては醸成という言葉を一般的に使うということもございまして、形成から醸成という形で整えているところでございます。
 続きまして13ページ目になります。ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりの部分でございますが、ここの部分が、先ほど申し上げました、自治体に意見を照会した際には空白になっていた部分の一つであります。そのため、この部分を読んでいただくことで、ある程度、自治体の方にはイメージを持っていただけるのではないかというふうに考えておるところでございます。また、先ほど申し上げたとおり、説明資料だったりアクションプランというのは充実していく必要があるというのは、変わらないかと思っております。
 文言の修正といたしましては、3行目でございますが、幼少期の生活習慣や健康状態は、もともと、成人してからの健康状態というふうにしておったところであります。ただ、直近、成人年齢の引き下げ、20歳から18歳に引き下げられたということもございまして、成人という言葉には、人によって捉え方が違ったり受け止め方にずれがあったりするという懸念もあるところであります。そのため、この文章、あるいは説明資料全体を通して、成人だったり未成年という言葉をあまり使わないようにいたしまして、意図が正確に伝わるような工夫をしてるところでございます。ここでも、成長してからという言葉で書き換えておるというものになります。
 続いて14ページ目。第三のセクション、都道府県健康増進計画、市町村健康増進計画の策定に関する事項の部分でございます。こちらの部分で、まず多かった意見といたしましては、計画の策定の手引きだったりマニュアルを示してほしいという意見が多くございました。こちらにつきましては、説明資料だったりアクションプランでしっかり補強していくということで、かなりの部分がカバーできるのではないかというふうに考えておるところでございますけれども、引き続き、どういった示し方があるのか、研究していく必要があろうかと考えておるところでございます。
 文言の修正といたしましては、漢数字の二、都道府県の部分でございますが、1行目、都道府県は庁内の関連する部局が連携してという、この連携の記載を追記してございます。もともと市町村の部分にしか記載がなかったんですけれども、都道府県においても当然庁内連携していただく必要があるのではないかということで、これも、自治体からの意見も踏まえたものになります。
 15ページ目でございます。一番下の5行でございますけれども、都道府県健康増進計画の策定に当たって、調和すべき計画を並べておるところでございます。こちらにつきましては、内容は変わっていないんですけれども、法律名を記載したり、あるいは、都道府県と市町村で連携すべき、調和すべき計画というのを整理しておるところでございます。
 16ページ目でございます。漢数字の三の、市町村の役割と市町村計画の部分でありますけれども、自治体から寄せられた意見としては、こちらは、市町村の計画というのは、健康増進法上、努力義務であって、策定が義務とはなっていないという前提からすると、この部分につきましても、「努めるものとする」と、努力義務である旨が分かる記載をしてほしいという指摘がございましたので、そうした意見を踏まえた反映をしております。
 17ページ目に移ります。第四、国民健康・栄養調査、その他の調査、研究に関する事項でございます。3行目でございますが、「国、地方公共団体、独立行政法人等においては、国民健康・栄養調査、都道府県」の後ろの、「等による」の部分を追加してございます。こちらは、政令市だったり中核市においても健康・栄養調査を行っているということを読み込める記載にしてほしいという、自治体からの意見を踏まえたものになります。
 19ページ目でございます。第六、正しい知識の普及に関する事項の部分でございます。こちらの一番下の部分にございますスティグマという言葉につきまして、定義付けだったり具体例について示してほしいという意見が寄せられております。スティグマという言葉につきましては、前回の専門委員会でも先生方にもご議論をいただいたかと思いますが、幾つかのパターンというか、概念が含まれているというふうに認識してございます。そのため、ここに告示として全てを書き下すというのは、逆に狭めてしまうという懸念もございますし、書き切るというのも難しいところでございますので、いったんこのような形でスティグマと書かしていただきまして、説明資料のほうで補足的なことを書かしていただくというふうな整理とさせていただいておるところでございます。
 23ページでございます。漢数字の五、人材の育成という部分でございますけれども、こちらについて、人材の資質の向上だけではなくて、人材の確保というものも重要ではないかということで、「確保および」という言葉を記載しておるところでございます。
 24ページ目以降でございますけれども、こちらが、具体的な目標について、目標、指標、目標値で並べているということ自体は、前回お示ししたものから変更してはおりませんが、それぞれの指標だったり目標の書きぶりについて、平仄(ひょうそく)をそろえているということで、事務的な修正はいろいろと加えさしていただいておるところでございます。それ以外の内容的な追加、修正についてご説明をさせていただきます。
 31ページ以降でございますが、(2)循環器病の部分でございます。②高血圧の改善、③脂質高値の者の減少につきまして、これまで目標値については調整中としておりましたが、ベースライン値から5mmHgの低下、ベースライン値から25%の減少というものを、それぞれ追記しておるところでございます。こちらにつきましては、一定のモデルを組みまして、他の生活習慣の部分の指標も使いながら、算出をしておるものというふうになっているものでございます。
 35ページでございますけれども、(4)COPDにつきまして、COPDの10万人当たりの死亡率を10.0というふうにしてございます。こちらは、足元の数字だったり、そこからの推計、あるいは、といったところを踏まえまして、10.0という形でしておるものでございます。
 続きまして39ページになります。別表第三のスマート・ライフ・プロジェクトにつきましてでございます。スマート・ライフ・プロジェクト、SLPにつきましては、これまで活動企業数ではなくて、単純に企業数・団体数を数え上げていたところであります。ただ、実際に健康づくりに携わっていただいてる、あるいは活動していただいている企業・団体というのをしっかり数え上げて、それを増やしていくこと自体が、健康づくりを広めるために重要であるという考え方に基づきまして、今回指標を、スマート・ライフ・プロジェクトへ参画し活動している企業・団体数というふうにしているところであります。こちらにつきまして、目標を1,500団体というふうにしておるところでございます。
 こちらにつきましては、第二次当初の目標が、こちらは単純な参画数でございますけれども、おおよそ2,500社を10年間で増やすということであったということを踏まえまして、そこから、100%全ての企業がずっと活動しているということも、なかなか想定するのは難しいというところでございますので、一定の仮定を置きまして、1,500団体という数字にしておるというところでございます。スマート・ライフ・プロジェクトのあり方につきましては、今後のアクションプランの中でも、しっかり検討していきたいというふうに考えてるところでございます。
 いったん資料の1の説明は以上でございますが、併せて、資料3のほうで資料1と併せてご説明していない件について、簡単にご紹介さしていただきます。
 1番、国民の健康の増進の基本的な方向についての部分でございますが、先ほどご紹介したもの以外で申し上げますと、健康格差の縮小だったり、あるいは、就労世代の健康づくりというものをどのようにしていったらいいかとか、企業等を巻き込んでいく必要があるのではないか。健康無関心層への対象についても、具体的にはどのようにすればいいかという意見をいただいております。加えまして、健康づくりそのもののあり方として、費用対効果というのをもう少し重視すべきではないかというご意見もございました。
 2番、目標に関する事項につきましては、データソースを明記してほしいという意見は多くあり、説明資料へのニーズというのが非常に高いということを、改めて感じた次第でございます。また、健康増進部局として施策が必要なものを中心に目標立てしてほしいとか、社会環境の質の向上の重要性は理解するが、少し計画の領域が広過ぎるのではないかというご意見もいただいており、なかなかバランスが難しいというところも感じた次第でございます。
 3番、計画の策定に関する事項でございますけれども、都道府県と市町村での計画のあり方、あるいは、区別、差異というのを明確に示してほしいとか、そういった意見をいただいております。こちらもアクションプラン等で、できるだけお示しをしていくのかなというふうに考えております。
 4番、調査、研究につきましてでございますが、国民健康・栄養調査のあり方を見直すべきではないかというご意見だったり、あるいは、PHRやデータの活用といったもの、告示にございますが、具体的にはどのようにしていくのか、方法の提示だったり国による支援をすべきではないかという意見をいただいております。
 連携および協力に関する事項も、やはり事例を示してほしいという意見をいただいております。
 正しい知識の普及に関する事項につきまして、都道府県や市町村で使える資材を提供してほしい、一方で、ある程度、ターゲットの絞り込みや具体的なテーマの設定といった、工夫も必要であるといった意見。自治体だけではなく、国としては、マスメディアの活用というのはしっかりやっていくべきではないかという点。先ほど別のセクションでもありましたけれども、企業や保険者をしっかり巻き込んでいくべきではないかという意見をいただいております。
 7番、その他重要事項でございますが、他分野との連携につきましては、具体的にどのようにしていけばいいのか、あるいは役割分担を示してほしいということで、こちらもアクションプラン等で示していく必要があるのかと思っております。ICT、デジタル関係につきましては、具体的な事例等を紹介してほしいという意見がやはり多く見られます。
 目標につきましては、目標項目が多過ぎるという意見が複数いただいておったところで、今回できるだけ50項目程度に収めるということで工夫はしてきたところでございますが、こうした意見は自治体からは非常に強いということでございます。また、ライフコースなどの部分につきましては、どういった考え方に基づいているのかということは、しっかり示しておく必要があるかと思っております。市町村につきましては、国や都道府県となかなか同じレベルでするのは難しいという意見もいただいており、単純に自治体とまとめるのではなくて、ある程度、都道府県と市町村での区別というのも必要になってくるのかというふうに考えてるところでございます。
 全てを紹介できてはおりませんけれども、主な意見といたしましてこうした形で提示しており、今回の告示だけではなくて、今後のアクションプラン等にもこうした意見をしっかり踏まえて、作成していきたいというふうに考えてるところでございます。私のほうからの説明は以上になります。
○辻委員長 ありがとうございました。
 それでは資料1につきまして、委員の皆さまからご質問・ご意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。まず尾島先生、その後、吉村委員、澤田委員の順番でお願いします。
○尾島委員 本告示につきまして、とてもコンパクトに重要な点がまとめられていて、妥当な内容にまとまったなというふうに思いました。先ほど、地方公共団体からの意見で、より緩やかな関係性ということを、より説明してもらえるとというご意見があったということで、内容としては、たまにやりとりするような関係であっても、多様なつながりがあるといいということだと思います。告示自体には現在の書きぶりぐらいでいいかなというふうに思いますが、説明資料のほうで、「社会とのつながり・こころの健康と維持・向上」の辺りなどに、少しその辺りの説明を加えると分かりやすいのではないかなと思いました。ご検討のほどお願いいたします。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。では、吉村委員、お願いします。
○吉村委員 私も、大変コンパクトで分かりやすくなっているというふうに感じました。どうもありがとうございます。
 私、ちょっと細かな点で申し訳ないんですけど、1ページ目のナッジ・インセンティブっていうのがちょっと意味が分かりにくくて、少し説明が入ったほうがいいのではないかと思いました。
 それと3ページ以降なんですが、前回の議論は私も覚えておりますが、生活習慣病(NCDs)が、全ての生活習慣病に(NCDs)と入るのは、やはりこれ、今回資料として読ませていただいた時に、やっぱり少しうるさいように思いました。名前を今変えるわけではないということであれば、何か全部にNCDsって入ってることによって、厚労省が、何となくこういう意図があるように捉えられてしまうのではないかということを危惧いたします。ですので、最初にちゃんと、NCDs、非感染性……をいいますっていうことと、途中で、これこれが重要なNCDsだということが、世界的機関でもいわれておりますという説明があったと思いますので、あとは説明資料のほうで、少し関連疾患のほうで書かれたほうがいいのではないかというのが私の意見です。以上です。よろしくお願いいたします。
○辻委員長 ありがとうございます。では、澤田委員、お願いします。
○澤田委員 ありがとうございます。澤田です。ご説明ありがとうございました。告示につきまして異議等はございませんが、3点発言させていただきたいと思います。
 まず1点目は、先ほど吉村委員からも発言いただきました、告示における生活習慣病という用語につきまして、もう既に何度か議論をしていただいているということは承知しておりますが、改めて感じたことをお伝えさせていただきたいと思います。
 生活習慣病につきましては、第二次の告示に倣って、NCDs、非感染性疾患と括弧付けで記載されていると承知しております。こちらは、これまでの議論ですとか、国際的な動向を踏まえた記載ということで理解できますが、一方で、国民の皆さんの多くは、今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴って、生活習慣を改善したり、健康を増進することによって、感染性の疾患の発症についても予防できることを理解されたのではないかと思います。
 つまり、感染性の疾患も一次予防は可能で、本文中に、次なる新興感染症も見据えた新しい生活様式と記載されていますが、感染性疾患の一次予防に向けた取り組みは、将来の国民健康づくり運動プランにも組み入れることを検討しても良い課題ではないかと思いました。この発言は今回の告示で変更すべきであるという趣旨ではなく、将来の検討課題としていただければと思います。
 2点目は、27ページに記載されている身体活動・運動の表の③の指標についてです。現在、1週間の総運動時間が60分未満の児童の割合と記載されていますが、第二次では小学校5年生のデータが指標として採用されていることから、第二次の指標は児童の割合でしたが、現時点では指標の対象となる年代は未定だと思いますので、児童を子どもに変更していただければと思っております。
 最後、3点目ですけども、非常に細かい点ですけれども、12ページの(二)の自然に健康になれる環境づくりの具体例につきまして、健康的で持続可能な食環境づくりのための戦略的イニシアチブは、取り組み全体が括弧書きでくくられていますが、その次の、居心地が良く歩きたくなるまちづくりについては、取り組みの一部が括弧書きでくくられていますので、最初の括弧を削除するか、二重括弧を使って次の取り組みについて記載するということを提案させていただきたいと思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 それでは、事務局のほうでお答えをお願いいたします。
○山本健康課長補佐 事務局でございます。
 尾島先生からいただきました、より緩やかな関係性の部分につきましては、先生からもご提案いただいたとおり、説明資料だったり、あるいは今後のアクションプランで工夫をしていくところが、非常に重要なんだろうというふうに考えておりますので、その辺については、しっかり今後もアップデートをしていきたいというふうに考えてございます。
 吉村先生の、ナッジ・インセンティブという言葉については、確かに分かりづらいということもございますので、説明資料のほうで簡単な注釈等を記載することを検討したいというふうに思います。また、「生活習慣病(NCDs)」という言葉につきましては、なかなか、いろんな議論があるというふうに承知をしておる一方で、専門委員会でもこうした議論を踏まえた形で今記載をしているところでございます。先生からご指摘いただきましたとおり、説明資料で補足的な説明をしっかりすることで、国民だったりあるいは社会だったりに、こちらのニュアンスだったり意図っていうのも、しっかり伝えていきたいというふうに考えてございます。
 澤田先生からいただきました、1点目の、新興感染症の関係だったり、感染症との関係につきましては、告示の中でも、その感染症といったものも踏まえつつとか、そういった記載があったかというふうに思っております。まさに先生からいただきましたとおり、将来的な課題としては非常に重要な論点だということでございますので、そうした点をうまく、自治体だったり現場に伝えることができればというふうに考えてございます。
 27ページの子どもの運動の部分につきましては、こちらについてはご指摘は承りましたが、ここに書いているとおり、成育医療による方針等とも平仄をそろえていく必要がございますので、そうしたところも踏まえて書きぶりは記載したいというふうに考えてございます。
 12ページの、イニシアチブと、歩きたくなるまちづくりにつきましては、こちらは実は、イニシアチブにつきましては、これが1つの固有名詞として括弧をくくっていて、居心地が良く歩きたくなるまちづくりというのは、国土交通省のほうでこうした書きぶりをしているというふうに伺っているところでございます。ですので、そうした既存の言い方というのを尊重した書きぶりになっているというところで、ご了解をいただければというふうに思っております。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 それではまた進めたいと思います。黒瀨委員からお願いいたします。
○黒瀨委員 ありがとうございます。今回の取りまとめに関しまして、非常に良く出来上がってるなと思いまして、大筋で全く異論はございません。ありがとうございます。
 その中で1点だけ、以前からも指摘さしていただいておりますけど、COPDに関して、35ページの(4)のところですけれども、第二次の時にはCOPDの認知度の向上ということがありましたけども、今回はもう一歩進んで、死亡率という一つの具体的な指標を挙げていただいたことは、非常に良かったと思います。現状10万人当たり13.3という死亡率で、それを10.0にしたということは、そこが妥当かどうか、ちょっと難しいとこだと思うんですけども。これ、0.013%が0.01%以下になるっていうことなので、それをもって目標というのは、ちょっとどうなのかなというふうに感じないところもないことはないんですが。
 ただ、やはり説明資料のほうにも、67ページに明記していただいているように、やはりCOPDっていうのはそれ単体のものだけではなくて、さまざまな合併症を引き起こして、健康寿命の延伸という意味では非常に問題のあるテーマでございますし、できれば、その死亡率というよりは重症化率とかそういったことで、合併症を起こさないっていうところに、今後は視点を移していっていただければなというふうに感じております。その点に関して、今回の大臣告示ではもちろん指標がなくて無理だと思いますけども、今後、関連学会等と連携を取っていただいて、より実効性のある指標が作れるようにご検討いただければと思いました。以上でございます。
○辻委員長 ありがとうございます。では、福田委員、お願いします。
○福田委員 福田でございます。私からは、23ページの人材の育成につきましてコメントさせていただきます。現場の保健活動では食生活改善推進員など、さまざまな方々の協力をいただいていることと思います。今回、この本文だけ読みますと、専門職に限定した人材育成のようにも読める気がいたしますので、ボランティア活動を支える方々なども含む人材育成といった書きぶりにしていただければと思っております。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。では、近藤尚己委員、お願いします。
○近藤(尚)委員 いいですか。私から2点ございます。
 まず1点目が、20ページ目の、国民が正しい情報にアクセスできるような環境整備に努めるという部分ですけれども。あと、それと、後でスティグマのところも出てきますが、正しい情報を伝えるだけだと、やはりそれが逆にスティグマ付けになってしまったりっていうこともありますので、やはりその情報の伝え方のところも言及していただきたいなと思いました。コロナの場合、例えば米国等では中国人に対するバッシングが起きたりとか、情報、正しいか正しくないかも含めてですけど、情報の伝え方によってはそういったスティグマが出てきてしまうことがありますので、それを予防するために、例えばスティグマを助長させる報道等がまん延しないように注意を要するとか、特定の人々へのスティグマが発生したり助長されない伝え方の整備にも努めるとか、そういった言葉を入れていただけるといいのではないかなと思いました。
 あと、2つ目ですが、23ページ目の人材の育成のところ。ここの最後に、これらの人材の連携が進むよう支援を行うとなっておりまして、多職種連携というところは強調されていて、非常に良いと思いました。一方で、これまで議論してきたように、社会環境整備のためには、こういった、上に書かれてる、医師や歯科医師、薬剤師、保健師、看護師、管理栄養士等といった、医療専門職だけでの連携では達し得ないっていうことが明確に示されておりますので、ぜひそういった、この保健医療以外の方々との連携も進むよう支援を行うという意図を、明確にしていただけるといいのではないかなと思います。例えば最後の1文、加えて、これらの人材が、市民や福祉職等、多様な人材を含む連携を進められるように支援を行うとか、そういった言葉を付け加えていただけると良いのではないかなと思います。
 これは、先ほど自治体の方からのヒアリングで、社会環境整備について、あまりに広いんじゃないかとか、実際どうやってやったらいいのかっていうような不安の声が聞かれたと思っております。これは大変重要なご指摘だと思っておりまして、そういったところの今後アクションプランを作っていく際にも、これは保健医療の専門職だけでやることではないんですよというような意味合いも、言っていく必要が出てくると思いますので、そことの整合性を取るためにも、多様な、保健医療の枠を越えた連携というところを、意図を明確にしていくといいのではないかと思っている次第です。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 では、事務局、お願いいたします。
○山本健康課長補佐 事務局でございます。
 黒瀨先生からいただきましたCOPDの関係でございますが、先生からは何度かご指摘をいただいていたかというふうに思います。こちらの死亡率という目標は、認知度から一歩進めてという趣旨でございますけれども、予防・健康づくりのアウトカムとしてはベストなものではなくて、今取り得るものとして使わしていただいているということでございます。ですので、先生からいただきましたとおり、この目標は、今回はこのような形で設定をさしていただきますけれども、今後につきましては、さらにより良いものがあるのかだったり、より良い取り組みがあるのかというのは、引き続き、研究だったり取り組みをしていく必要があるかというふうに思っておりますので、そうした前提で、こうしたCOPD対策というのは取り組んでいきたいというふうに考えてございます。そうした旨も、今説明資料でも、ある程度記載をしてるところでございます。
 福田先生からいただきました、23ページの人材の関係でございますけれども、先生おっしゃるとおり、現場においては、さまざまな職種の方、類型の方が、健康づくりに取り組んでいただいているかというふうに考えているところでございます。ここの中にどこまで書くかというのは議論はあるかと思いますし、大臣告示という性質上、どこまで書けるのかという議論もありますけれども、先生のご指摘も踏まえまして、何か工夫ができるのかというのは考えたいと思います。
 近藤尚己先生からいただきました、新しい知識の普及の部分の関係でございますけれども、正しい情報だけではいけないというか、使い方のほうが重要ではないかということのご指摘はそのとおりかと思います。この告示の中で、情報の伝え方だったり使い方まで子細に記載するというふうになりますと、なかなか書き切るのも難しいというふうなのが、直感的な考えでございますけれども、そうしたものも含めて、説明資料等、あるいはアクションプラン等で、何かお示しできればいいかなというふうに考えてるところでございます。
 人材の連携につきましても、先生からご指摘いただきましたとおりでございますけれども、福祉職だったり他の分野の人材との連携というのも、重要であるというふうに考えてございます。分野そのものの連携といたしまして、他のところで、他分野との連携というのをしっかり取るようにということは、記載をしているところでございまして。そうしたところで、人材も、部局だったり分野を越えたところでしっかり連携をして、この健康づくりというのを広く進めていただけるというふうにしていく考えを伝えて、かつ、実際アクションプランというか方法論というところまで、うまく伝えれればというふうに思っておるところでございますので、そこは大臣告示の中で処理するというよりは、他のところでうまくやっていけたらいいかなというふうに考えてるところでございます。
 いずれの指摘も、先生方からいただいた指摘は非常に重要かと思いますけれども、自治体の中でどのように具体的に進んでいくかということを意識しながら、記載ぶり等は考えたいと思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 では、津下委員、お願いします。
○津下委員 ありがとうございます。前回の指摘事項に対応しまして、修正をいただきましてありがとうございました。きれいに修正されていると思いました。
 その中で、順番にいきたいと思うんですけど、15ページ、「都道府県は、地域・職域連携推進協議会等も活用し」ということで、健康増進計画の策定において「地域・職域連携」の記述がございます。それに合わせて、説明資料のほうにも、それをどのように活用して、健康増進計画をどのように進めていくのかという、そういう記述を深めていく必要があるかなと感じました。
 2点目ですけれども、都道府県の意見にもございますが、国の計画のスケジュール感は示されているんですけれども、告示が出た後、都道府県はいつからこの作業を進めるのか、また、市町村はどうするのかという、そのスケジュール感はいかがでしょうか。また、指標についても、都道府県計画として、こういう項目は国と連動させて重要項目とか、または市町村ではどのようにデータが取得可能とか、そういうような情報をできるだけ早く出す必要があると感じております。
 地方計画がいつからスタートするのかに合わせて、そのスケジュールに間に合うように。地方公共団体で取るべき指標をもう少しセレクトして示していくことが必要かなと思いました。都道府県計画や市町村計画、だいたいいつぐらいに作り始めればいいのか、国として何か方針とかお考えがあればお聞かせいただきたいと思いました。
 それから3点目ですけれども、先生方もご指摘いただいておりますが、この健康増進計画は専門職だけでは達成できず、幅広い分野の協力が必要ということで、22ページに、関係する行政分野との連携ということが記載されております。ここが唐突感なく受け入れられる必要があります。ヘルスプロモーションとか、それから、持続可能な社会、SDGsという文脈の中でも、健康づくりというのは単に予防分野だけではないというような国際的な認識がある中で、だからこういういろいろな省庁も巻き込んで行うことが必要というような、大前提についてもう少し説明が必要と思いました。・説明資料に、なぜ必要なのかとか、どういうことを意図しているのかを記載していただいたほうがいいのかなと思いました。
 最後に、スマート・ライフ・プロジェクトの参画数の増加ということで、実際に活動している団体数、活動の状況をきちんと把握していくということは重要で、それのモニタリングの具体的な手法について、きちんと示していくことが必要かなというふうに思いました。
 以上です。」告示についてはおおむね賛同なんですけれども、少し補足等が必要な部分もあるかと思いましたので、発言いたしました。
○辻委員長 では、池原委員、お願いします。
○池原委員 ありがとうございます。私のほうからは記載の仕方について、9ページの上の喫煙のところで、目標は…設定するというところなんですけれども、例えば飲酒であれば、生活習慣病のリスクを高める飲酒をしている者の減少、20歳未満の飲酒の防止とあるのですが、喫煙にはそういった減少とか防止という記載がなく、他のところと記載を合わせたほうがいいんじゃないかなというふうに感じました。あと、19ページの第六の見出しのところですが、こちらはこういった大きな見出しなので、中ぽつといいますか、例えば休養・睡眠などといった記載はしないものかなというのをお聞きしたいと思います。それと、細かいところですが、資料3の6の見出しで、喫煙の記載が抜けていますので、修正いただいたほうがよいかと思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。では、西委員、お願いします。
○西委員 非常に分かりやすい告示文を作成いただいてありがとうございます。私はスティグマについて2点申し上げたいと思います。
 1点目は、スティグマは、一般市民のスティグマと、当事者のスティグマと、社会構造レベルのスティグマがあります。説明資料2のほうに自己否定とかいうワードを既に出してくださっていて、セルフスティグマのことも言及してくださっている意図だろうなとは思うのですが、より分かりやすく、一般市民のスティグマ、当事者のスティグマ、社会構造レベルのスティグマを払拭するというような書きぶりにしていただくと、さらに分かりやすくなるのではないかと思いました。
 それから2点目は、近藤尚己先生のご意見と非常に重なるんですけれども、スティグマには、知識と態度と行動という、その3つのレベルというか問題があるというふうにいわれていて。どれだけ正しい知識が豊富にあっても、態度や行動が変わらないということがあり得るというのは、精神疾患などでもいわれておりまして。なので……。でも、正しい知識ももちろん重要なのですが。で、伝え方とともに、精神疾患とかでいわれておりますのは、動画視聴とかも含めた当事者との接触が、その態度とか行動を変えるのに有効だということが示唆されていますが。まあ、当事者との接触までは書けないかもしれませんけれども、正しい情報提供だけではない、行動レベル、態度レベルの変容も目指すっていうようなことを、説明資料のほうで良いと思いますので、記載していただけると、なお良いのではないかなというふうに思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 では、事務局、お願いいたします。
○山本健康課長補佐 ありがとうございます。
 津下先生からいただきました、15ページの協議会の関係でございますけれども、こちらにつきましては、実際のアクションプランの中も含めてですけれども、どのようにこの協議会っていうのを活用していけばいいのかということは、示していく必要があるのかなというふうに考えてるところでございます。説明資料にも、アクションプランを全て書くことは、今回の趣旨としては違いますので、全てを書くわけにはいかないんですけれども、今後のアクションプランにつながっていくような形で整理をしたいというふうに考えてるところでございます。
 2点目いただきました、都道府県、市町村のスケジュールにつきましては、こちら、今分かっている範囲でということになりますけれども、国のほうで何かこのスケジューリングをしろということを申しているものではないというふうに承知しております。健康増進法上、そこまでの縛りは掛けておらず、ある程度自治体の裁量に委ねているということであるというふうに考えてるところでございます。
 全体的に計画ものが、この健康増進だけではなくいろんな分野で増えている中で、自治体の裁量というのもしっかり認識していく必要があるというのが、全体のすう勢としての議論としてはございますので、そうした中のバランスの中でどのような形が良いかということを、どのように示していけばいいのかということについては、今後のアクションプランの中でも、可能な範囲でということになってしまいますけれども、示していくことがいいのかなというふうに考えてる次第でございます。
 3点目の、専門職だけではないということだったり、いろんな分野が携わるということについての背景として、SDGsとか、そうした考え方があるということについては、確かに先生のおっしゃるとおりであります。どちらかというと告示の中で書く話ではないのかなとは思いますけれども、ある程度工夫ができるかもしれないなと思った次第でございますので、検討はしたいと思います。
 SLPにつきましては先生がおっしゃるとおりでございまして、今後、実際活動しているか、どうモニタリングするかということは、非常に重要だというふうに考えているところでございます。今後の推進専門委員会、(仮)でございますけれども、そちらのほうで、どういったモニタリングをしていくのかというのは、しっかり議論したいというふうに思いますので、引き続き議論を進めていきたいというふうに考えてるところでございます。
 池原先生からいただきましたご指摘、少しちょっと聞こえづらかったので、もしかすると場所が間違っているかもしれませんが、文言の、改善だったり減少というところの、そろっていない部分があるというご指摘だというふうに認識しましたので、そちらについてはしっかり整えたいというふうに考えているところでございます。資料3の、すいません、飲酒とか禁煙が抜けているのは大変失礼いたしました。こちらについては修正をしたいというふうに考えてるところでございます。2点目にいただきました第六の部分につきまして、こちらについては、セクションの名前自体は法律で定まってるところですので、こうした書きぶりにしておるところでございますけれども、ここら辺も、考え方はいろいろと先生方からご指摘をいただいているので、できるところは修正したいというふうに考えているところでございます。
 西先生からいただきましたスティグマの関係でございますけれども、精神保健の分野等で、市民、当事者、社会構造という考え方があるということは、そのような考え方というのも参考にしながら、書き方というのは考えていきたいというふうに考えてるところでございます。自己否定といったワーディング、先生ご指摘のとおり、当事者のニュアンスを入れるということで書いたものでございますけれども、精神保健ではなく、健康づくりの分野のご担当の方がすっと入ってくるような書き方に、できるだけしていく必要があろうかと思いますので、先生からご指摘いただいた内容も含めて書きぶりは考えたいと思います。
 また、スティグマについて、知識だけじゃなくて、行動だったり態度だったりというのが重要だというご指摘は、なるほどというか、そういったことが精神保健分野で進んでいるということは、大変有益な内容だというふうに考えておるところでございますが、先生おっしゃるとおり、実際に当事者との接触というのは、精神保健分野あるいは精神疾患分野ではあるのかと思いますが、健康づくり分野で、行動とか態度とか、どう変えていくのかというところまで、なかなか今確固たるものがあるのかないのかというところも、一つポイントかと思いますので。そうした今の現状を踏まえまして、現場でうまくワークしていくような形の書きぶりというのを考えていきたいというふうに、考えているところでございます。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 現在5名の先生から手が挙がってますけれども、時間の関係で、この5名の先生から伺ってこの議論は終了したいと思っております。先生方、手短に1分ぐらいで、1分から2分以内に手短でご発言お願いしたいと思います。では、瀧本委員からお願いします。
○瀧本委員 ありがとうございます。私からはライフコースのところをちょっとご指摘させていただきたいと思います。
 資料3のほうでも、自治体から、ライフコースで女性を取り上げてるのはなぜか明記してほしいっていうところで、女性ホルモンの変化というところを書いていただいたんですが。13ページの、ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりというところで、子どものところに妊婦の健康増進っていう文言があって、さらに、14ページのところにも、妊婦に関する目標を設定するというところで、何か妊婦さんについては記述が分裂してるのが気になりましたので、例えば次世代の健康への影響っていう表現なんかを加えていただいて、ちょっとまとめてはどうかなと思いました。以上です。
○辻委員長 では、近藤尚己委員、お願いします。
○近藤(尚)委員 これは私の発言のちょっと軽い訂正なんですけれども、先ほど私がスティグマに関する文言の修正のアイデアを提案をする時に、20ページというふうに伝えたんですけれども、正しくは19ページの後半の部分。「さらに、個人の生活習慣に関する情報に加え、社会環境の重要性についても認識を高めるよう工夫する」の次ですね。「また、正しい知識の普及を通じて、健康増進に係るスティグマの解消に努める」というところに関する意見でした。その修正のアイデアとして、20ページの、次の段落のところの、情報提供に関する文言を変えてはどうかという意見でしたということをお伝えしようと思いました。
○辻委員長 了解しました。では、横山徹爾委員、お願いします。
○横山(徹)委員 横山です。自治体からの意見で、計画策定のマニュアル、ガイドラインを示してほしいというのがあったと思います。今からそれ作るとなると、ちょっと無理があるかなとは思うんですけれども、ただ、国が都道府県の健康増進計画策定のための支援を行うというような文言は、どこかにあってもいいのかなと思いました。というのは、15ページ辺りには、都道府県とか保健所は市町村の健康増進計画策定支援を行うと書いてあるんですが、国が都道府県に対してというのは、ちょっとどこにも見当たらないのかなと思いました。第二次の時には、国は、地方公共団体が健康増進計画の策定等を行う際に、各種統計資料等のデータベースの作成など技術的援助を行いって書いてあったので、ちょっと同じような書きぶりで少し入れてはどうかというふうに思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。では、近藤克則委員、お願いします。
○近藤(克)委員 資料1で言いますと11ページから12ページにかけてのところと、参考資料2のシェーマとの整合性のところが、前回も発言したんですけども、それ以外のところはかなり反映していただいた感があるんですけども、ちょっとそこをもう一度ご検討いただけないかという意見です。具体的に言いますと、自然に健康になれる環境っていうのは、今回示している、「社会とのつながり・こころ」のところにも係ると思いますし、誰もがアクセスできる健康増進のための基盤づくりっていうとこにも係るのではないかなというふうに、私は受け止めていました。だとすると、3の見出しのところに、自然に健康になれるというような社会環境づくりなんですよっていうのがあったほうが、メッセージが正しく伝わるんではないかなというのが感じてるところです。
 参考資料2にあるシェーマ。文章よりもこのシェーマを、普及活動の時にはよく使ったり引用されたりするように思うもんですから、ここに並んでる姿と、11ページから12ページに並んでるものが、対応が自然な、対応してる関係がよく分かるのがいいなと思うんですけども。今のシェーマのほうを拝見すると、3の中の(一)、(二)、(三)が、この絵から感じる順番と、11ページから12ページに並んでる(一)、(二)、(三)の順番とが、ちょっとずれてると感じる方がいらっしゃるんじゃないかなというふうに思った点と。
 あと、シェーマのほうにはライフコースという単語のまま残っていて、先ほど、他のに合わせて方向を示す言葉を加えましたという説明が、参考資料の2のほうには反映されてないとも見えますので、ちょっとその辺の整合性について、もう一度ご検討いただけたらなと思いました。以上です。
○辻委員長 では、最後に山縣委員、お願いします。
○山縣委員 山縣です。私は、資料2の13ページのライフコースアプローチを踏まえた健康づくり、ここ本当に重要な点で、こういうキーワードを入れていただき、さらには比較的分かりやすい文章で書いていただきありがとうございました。ただ、やはりこのライフコースアプローチを考えた時に、DOHaDの概念っていう、DOHaDっていうキーワードはそろそろ皆さんかなり、かなりというか専門家の間ではもう常識にもなっておりますし、それから、成育医療等基本方針の中でもそういった言葉を使ってきておりますし、健康日本21の第二次の時にもそういうふうな形で、この辺りのところは評価をしてきたような気がしますので、そういうキーワードをやはり定着させるためにも、入れておくというのはどうかなというふうに思っております。ただ、日本語というのがないので、なかなか難しいところではあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
○辻委員長 ありがとうございます。
 では、事務局、お願いいたします。
○山本健康課長補佐 ありがとうございます。
 瀧本先生からいただきましたライフコースの部分の書きぶりでございます。妊婦という言葉が重複というか、2つの部分に、子どもと女性に書いているというところでございますけれども、ここは具体的な目標をこのように設定しますということで、別表の目標と対応しているところでございます。先生から、次世代のという言葉もあったほうが、より良い整理ができるのではないかというご指摘だというふうに認識しましたので、全体として何か書きぶりの整理ができるのかというのは検討したいと思います。
 横山先生からいただきました、国が自治体を支援するという旨につきまして、第二次には記載があるというのはそのとおりでございまして、何か今回の告示の中で書き込めることがあるのか考えたいなというふうに考えてるところでございます。
 近藤克則先生からいただきました、自然に健康になれる環境づくりの部分でございますけれども、こちらの部分については、見え方として、今回の告示と整合してるのかというところについては、正直に言うといろんな意見があるのかなというふうに思います。ですので、この説明の中でどう尽くしていくのかだったり、あるいはシェーマの中でどうしていくのかというところは、総合的に考えていく必要があるんだというふうには思っておるところでございますけれども、全体としては、われわれとしては、今回の趣旨はこのシェーマでも一定程度伝わっていくのかなと思いますので、説明資料の中で、より子細に尽くしていきたいというふうに考えてございます。
 71ページなんかでは、その3つの分け方というのが、ある程度、今回は3つに分けているけれども、目標によっては相互に関連し、複数の観点にもまたがるものがあるというところで、この3つの分けが絶対的に壁になってるわけではないというようなことも記載しておりますので、そうした考え方も伝えていく必要があるのかなと思ったところでございます。
 山縣先生からいただきましたご指摘で、ライフコースアプローチの関係でございますけれども、先生おっしゃるとおり、このライフコースアプローチという考え方を、自治体だったり現場にどう伝えていくかということを、今後尽くしていく必要があるのだと思います。
 先生からいただきました考え方につきまして、あるいは用語につきましては、例えば説明資料の86ページには、もう既に痩せの関係のところで書いていたりはするんですけれども、一方で、自治体の方だったりがこの言葉をどこまでぱっと認識できるかだったり、これを踏まえて取り組みをできるかという点にも関わってくるかと思いますので、専門的なあるいは新しいワードを追加することと、その裏側にある背景をしっかり伝えていくことと、分かりやすさの観点と、その3つぐらいの観点を鑑みながら、考えていきたいというふうに思います。ご指摘としては非常に重要かと思いますので、まずは承らしていただきましたというお答えとさしていただければと思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 まだご意見とかあろうかと思いますけれども、時間の関係で次に移らしていただきたいと思います。では、資料2につきまして、事務局からご説明お願いします。
○山本健康課長補佐 事務局でございます。資料2につきまして簡単にご説明申し上げます。資料1、3の説明だったり議論の中でも、資料2に関して、かなり言及を先生方からもいただいているところでございます。自治体だったり現場だったりで、資料1の告示よりも資料2の説明資料のほうが、実際見ていただくタイミングも多いのではないかというふうに推察してるところでございまして、こちらについてはしっかり詰めていきたいなというふうに考えてるところでございます。
 資料2につきましては、かなり細かい議論だったり、エビデンス、データ、背景というものも記載しておるところでございまして、告示には書き切れないことをしっかり拾っていくという趣旨でありますけれども、そのため、各分野についての書きぶりについては、各担当の先生方と、今も、既にかなりやりとりをさしていただいているところになります。この専門委員会自体で、細かい各分野の書きぶりだったり、データだったりというところを議論するというのは、あまりにも時間が足りませんということでございますので、そうしたことではなくて、全体的な構成だったり考え方について、何か補足的に先生方からいただければというところでございます。
 既に先生方にも見ていただいているかとは思いますけれども、大きな構成といたしましては、2ページ目でございますが、目次にあります、健康増進を取り巻く現状ということで、まず背景を述べた上で、第2章で、最終評価の報告書から抜粋をした最終評価の概要と、次期プランに向けた課題を記載しているところでございます。3章につきましては、ビジョン・基本的な方向。4章で目標の設定、その後に、各目標についての考え方だったり、データ、エビデンスというものを記載しているということでございます。第5章に、その他の留意事項についてということで、まとめているところであります。
 6ページに移っていただきますと、第1章は今後記載ということでございますが、6ページ、第2章につきましては、先ほど申し上げましたとおり、最終評価報告書からの抜粋でございまして、こちらにつきましては、もう既にまとまっている文章からの抜粋でありますので、あまり議論があるというよりは、サマリーとなってるということでご認識いただければと思います。
 11ページ、第3章の、ビジョン・基本的な方向につきましては、告示化する前の、法令的な書きぶりにする前のビジョンということで、今まで骨子案としてお示ししたものをそのまま書いているところでございます。先ほど吉村先生からいただきましたとおり、横文字とか分かりづらい言葉もあるかと思いますので、脚注等を工夫して、自治体の方だったり現場の方にも、すっと入ってくる内容にしたいというふうに考えているところでございます。
 12ページ以降に、基本的な方向ということで、今までも先生方には何度もご議論いただいていた内容につきまして、記載をしておるというところであります。また、14ページにつきましてでございますけれども、何度もご議論いただいています、生活習慣病だったりスティグマという言葉につきまして、簡単にご説明をさしていただいている記載もあるということでございます。
 15ページ、目標の設定でございますけれども、最初の部分につきましては、目標全体の設定だったり、評価あるいは考え方というものを記載しているところでございます。第1回あるいは第4回でお示しした資料をベースに記載しておりまして、全体としては、数は50程度にするとか、あるいは公式統計を使うとか、おおむね9年後を目標年度にするとか、そうしたことを記載しているところでございます。
 16ページになりますと、全体的なスケジュールということで、中間評価だったり最終評価というものを記載しているというものになります。また、A・B・C・D・E評価、5段階評価することだったり、あるいは、17ページに移りますけれども、B・C・Dの評価方法といたしまして、ベースライン値から目標値に向けて原則30%以上の改善とか、ベースライン値から相対的に原則5%の悪化といったところについては、第4回で既にご議論いただいている内容をしっかり記載するということでございます。また、分析・評価を行う際に、性・年齢階級別だったり、都道府県格差、市町村格差といったところも、可能な範囲見ていくということも明示をさしていただいているところでございます。
 18ページ以降につきましては、各セクションの目標について記載をしてるところでございますので、詳細な説明については割愛させていただきたいというふうに思っております。
 92ページに飛びますけれども、第5章、その他の事項についてということで、自治体が計画策定をする際の参考になるデータ等について記載をしたいというふうに考えてございます。例えばどなたかの先生からもいただきましたが、活用な統計例というものを記載したり、関連する主な計画というものを表形式で記載したり、あるいは連携の方法について、ある程度記載をしたいというふうに考えているというところでございます。
 細かい文言調整ということではなくて、大きな方向性について、この参考資料についてご議論を、先生方にはお願いしたいというふうに考えてる次第でございます。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 それでは資料2につきまして、委員の皆さまからご質問・ご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。尾島委員からお願いします。
○尾島委員 詳細な具体的な内容については、来年度のアクションプランで入れていくことになるんだと思うんですが、それの取り組みの戦略ですとか考え方などについて、こちらに若干入れてもいいんじゃないかなというふうに思いました。例えば、地方公共団体からのご意見で、健康格差の縮小について具体的にどのように取り組めばいいかということで、戦略はいろいろあると思うんですが、特に大事なのは、全体への対策とともに、より不利な地域ですとか人々への支援を充実するとか、そういう考え方大事だと思いますので、そういうのを入れたりですとか。
 あと、ソーシャルキャピタルのところについては、ソーシャルキャピタルへの対策について類型が示されている論文などもありまして。一つはソーシャルキャピタルを上げようとする取り組みということで、地域組織の活性化とか、そういうのと、もう一つは、他の取り組みが副次的にソーシャルキャピタルの向上にもつながるということで、地域の活性化の取り組みとか、そういうのがあると思うんですが。そういう大枠の考え方などをこちらにいくらか入れておいた上で、来年のアクションプランで詳細に記載するという構造はいかがかと思いました。以上です。
○辻委員長 他にございませんか。では、福田委員、お願いします。
○福田委員 福田でございます。歯・口腔(こうくう)の健康につきましては、48ページに示したように、今現在、最終的な調整に入っているところでございます。資料3でも示しておりますけれども、歯科口腔保健の推進に関する専門委員会は、本委員会と連携を取りながら、進めているような次第でございます。ということで、表紙ですが、もし良ければ、私どもの専門委員会の名前もいただければと思っております。ご検討いただければと思います。
○辻委員長 ありがとうございます。他にご意見ございませんでしょうか。津下委員、どうぞ。
○津下委員 ありがとうございます。先ほどもちょっと話したことでもありますけれども、前回の時も、国際的な潮流とかヘルスプロモーションの考え方とかいうのがきちんと置かれた上で、なぜ環境とかそういう広い話を持ってきているのかを記載しています。健康推進課とか健康セクターだけで実施することではないことが含まれているので、そこと健康課との関係性を整理した上で、この位置付けを明示することが重要かなと思います。今まだ空白のところなんですけれども、記載をお願いできればと思います。
 それから第5章のその他の留意事項につきまして、地方公共団体が活用可能な統計例ということが出ております。非常に重要なことだと思っております。このデータソースとして例えば横山徹爾先生がやっていらっしゃるような年齢調整や標準化の手法を用いて地域の見える化がそれぞれの研究で進んでいる部分もあります。具体的にどういうふうに計算していくのか、また既に計算された資料がどこにあるのか、具体的なマニュアルになると思うんですけれども、きちんと示していくことで、どの自治体でも実施しやすくなるのかなと思いました。そういうマニュアルを用意するということを知らせていくということが、重要だろうというふうに思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 それでは事務局からお答えをお願いいたします。
○山本健康課長補佐 ありがとうございます。事務局でございます。
 尾島先生からいただきました、アクションプランとのつなぎだったり戦略の部分でございますけれども、こちらはおっしゃるとおりかと思います。この告示があって、説明資料があって、その先にアクションプランがつながっていくということでございまして、今そこのつなぎの部分が、明示的には書いていないかなというふうに考えているところでございます。アクションプランの内容、具体的に書くものでは当然ないものになりますので、それぞれの分野についてしっかり書いていくということは、当然なかなか難しいということでありますけれども、ある程度ジェネラルな形で、今後の大きな戦略というところにつなげていくと。大枠の考え方と先生おっしゃっていただきましたが、そうしたところにつなげていく、何か橋渡しになるような形にできればなというふうには考えているところでございます。
 福田先生からいただきました、歯・口腔の関係につきましては、先生おっしゃるとおり、48ページ、今調整中とございますけれども、歯科の専門委員会で、同様の資料の構成でご議論をいただいてるというふうに承知をしているところでございます。今後、最初のほうの委員会でお示ししたとおり、親会であります地域保健健康増進栄養部会のほうで、歯科専門委員会と当委員会の議論を合わせまして、最終的な成果物としていくということを考えておるところでございますので、歯科専門委員会の議論を今後吸収していくというか、一緒にやっていくということになろうかと思います。先生からいただきました、最初のクレジットというか書き方につきましては、先生のご指摘もおっしゃるとおりかというところもございますので、ちょっと前例等踏まえて、どういうふうにやっていくかというのは検討したいというふうに考えてございます。
 津下先生からいただきました、最初の部分ですかね。国際的な潮流とか、そうしたことを踏まえて、社会環境の質向上とか、あるいは他部門連携といったものが重要だということを記載してはどうかという、ご指摘かというふうに考えた次第でございます。第二次の参考資料のほうにもそうした記載があるところでございますので、そうしたことを鑑みながら、どういった良い記載があるかというふうなのは、今後も引き続き考えていきたいなというふうに考えているところでございます。
 また、加えまして、活用可能な統計例というものにつきましては、第二次にもございまして、どういった示し方があるかというのは考えていきたいと思います。年齢調整とか、なかなかテクニカルなところ、どこまで踏み込むかというのは、この説明資料で書き切るのも難しい部分もあろうかと思いますし、どっちかというとアクションプランで、どういうふうにモニタリングしていくかというところにも、関係するものだというふうにも認識しております。ですので、ここも全てなかなか書き切るのは難しいのかなと、正直なところ思ったんですけれども、何か考え方を簡単に書くとか、そういった工夫はあるのかと思いましたので、そうしたことは考えていきたいと思います。以上になります。
○辻委員長 いかがでしょうか、ご質問された方。よろしいでしょうか。
○津下委員 ありがとうございます。すみません。1点言い忘れてしまったんですけれども。3-3の、誰もがアクセスできる健康増進のための基盤ということで、スマート・ライフ・プロジェクトの企業・団体数とか、健康経営とかの指標があるんですけれど、個別の企業等の取り組みだけでなく、自治体が地域で横串を刺して健康増進のための基盤をつくっていくことが重要かなと思いますので。例えばここに、地域・職域連携推進の協議会とか、また、保険者の協議会などの活用なども考えられると思います。自治体が基盤づくりのために、このような動きを推進するためにどんなことができるかということも含めて、ご記載いただければというふうに思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。他にどなたかいらっしゃいますでしょうか。ございませんか。
 では、少しまだ時間はありますので、資料1の議論について、先ほど時間の関係で打ち切った感もありましたけれども、皆さん、資料1についても含めて、何かご質問なりご意見ございましたらば、ご発言いただきたいと思います。では、村山委員、お願いいたします。
○村山委員 ありがとうございます。資料1ではありませんが、資料2について発言させていただきます。
 今回、健康日本21(第二次)から、次の計画にということで、健康格差について、より進展をするという方向性で検討が進められてきたと思います。そうした中で、ここに入れるのが可能かどうか分かりませんが、例えば第5章のその他の留意事項についてのところに、2として健康格差の把握の仕方など、国レベルもそうですけれども、自治体でどうしたらいいかの考え方をどこかに入れられたらというふうに考えました。栄養・食生活については、本文の中、資料2の中にデータの例を入れ、28ページに社会経済的要因による格差についてを入れていますが、全体として格差についてを、最後のほうにまとめる等、どこかに入れられたらよいと思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 それでは、先ほどの津下委員のお話と、村山委員のお話について、事務局から何かございますか。
○山本健康課長補佐 ありがとうございます。
 津下先生からいただきました、自治体と、あと、他の職域だったり、他分野との連携だったり、スマート・ライフ・プロジェクトといったところでございますけれども、告示のほうにも、それぞれ多様な主体の連携については、自治体がハブになるといったことも記載があるところでございます。この健康日本21のほうは、基本的には自治体の方がまずは見ていただくことが多いかと思いますので、そのハブ機能をもって、基盤をつくっていただくというためのありようというのを示していければというふうに、考えてるところでございます。そうした考え方から、基づきまして、説明資料でもそうですし、アクションプランでも、自治体が果たしていただきたい役割っていうのを、可能な限り分かりやすく示していきたいというふうに考えてございます。
 村山先生からいただきました格差の関係でございますけれども、留意事項として何かお示しができるのかというところのご指摘かと思います。栄養・食生活のところには記載があるというのはご指摘のとおりでございますので、最後にまとめてやるのか、あるいは他のやり方があるのかといった点も含めて、示し方は考えていきたいというふうに考えてるところでございます。以上です。
○辻委員長 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。委員の皆さまから他に。近藤克則委員、お願いします。
○近藤(克)委員 先ほど尾島先生がおっしゃられた、ここに書き切れないことについてはアクションプランにまとめるとか、あるいは、研究班でさらに検討を進めるというような考え方みたいなものが、確かにざっと見た範囲で見当たらないなっていうのを感じました。
 最初のほうで、次期プランに向けた課題として、いっぱい9ページ辺りにリストアップしてるもののうち、既にある程度書ける材料があることは書いていただいたように思うんですけども、例えば、実行に移すためにもう少しロジックモデルを詰めるべきだとか、いろんな論議が出て、方向としてはコンセンサスが得られた、しかし具体的な材料がまだだ、で、それをアクションプランのほうで検討しましょう、研究班で検討しましょうというようなやりとりが、ここでもあったように思います。
 そのような考え方を、今拝見すると、第5章のその他の留意事項の辺りに、ここに書き切れなかったことについては、研究班でエビデンス集めながらアクションプランに盛り込んだり、どんどんエビデンスためていきますよっていうような方向については、ぜひ書き残していただきたいなと思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。おそらく関連したこととしてですかね。尾島委員からも手が挙がってますが、いかがでしょうか。
○尾島委員 先ほど村山委員からご意見のあったことについてなんですけども。健康格差を見る場合に、大枠として、地域間で比較するというのと社会経済的要因で比較するという2つがあって、社会経済的要因としては、具体的には健康保険の種類ですとか、あと、経済的な苦しさとか、そういうので見るというのがあり得るんじゃないかということを、ごく簡略に記載しておいてもいいんじゃないかと思いました。以上です。
○辻委員長 ありがとうございました。
 では、これにつきまして事務局からお願いいたします。
○山本健康課長補佐 ありがとうございます。
 近藤克則先生からいただきました点、他の先生からもいただきました点と重複すると思いますけれども、確かに考え方というか、全体的な整理というか、アクションプランだったり、あるいは今後の研究とのつなぎというか結び付きについて、記載がないというところでございます。そうしたものを踏まえて、こういう説明資料だけでも言い尽くせないことも多々あるということでございますので、自治体の方がそれを見て、足りない部分もあるとか、あるいは、これを見たらいいなと分かるといったことの形にしていければと思います。
 尾島先生からいただきましたところにつきまして、格差の大枠について、例えばこういう書きぶりがあるのではないかというご提案だというふうに認識してございます。そうした書きぶりも、先生からいただいたご提案も含めてどういった書きぶりがあるかというのは検討したいと思います。以上です。
○辻委員長 ありがとうございます。
 他にございませんか。よろしゅうございますか。
 それでは、そろそろまとめさせていただきたいと思います。本日ご議論いただきました告示の案および説明資料の案ですけれども、これにつきましては、今後、地域保健健康増進栄養部会に提出してご審議いただく予定であります。本日の議論、大変貴重なご意見いただきましたので、それを踏まえて多少の修正はあろうかというふうに思いますが、これにつきましては、委員長である私と事務局にご一任いただいて、専門委員会として了承ということでよろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。では、ご一任いただいたものとして、私と事務局で調整を進めたいというふうに思います。
 それでは、本日をもちまして、この策定専門委員会、終了ということになりますので、私の方から一言ごあいさつ申し上げたいと思います。
 これまで委員の皆さまから大変貴重なご意見をいただきまして、大変素晴らしいプランを作ることができました。誠にありがとうございます。また、計画策定に当たりまして、非常に膨大な作業をしてくださった事務局の方々にも、改めて御礼申し上げたいと思います。健康日本21の第三次計画は、本年度これで策定になったわけですけれども、来年度、地方計画を作成していただいて、再来年度、令和6年度から始まるということになります。この第三次計画が円滑なスタートを切って、そして有効な施策が全国で展開されるためには、委員の皆さまのご指導、ご支援が不可欠だと思っておりますので、今後さらなるご指導、ご支援をお願いして、私の委員長としてのあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。今後も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 では、議事を事務局にお返しいたします。
○加藤健康課長補佐 ありがとうございました。では、連絡事項をお願いします。
○山本健康課長補佐 この専門委員会、昨年の9月から、いろいろとご議論、あるいは、ご知見をさまざまいただきまして、本当にありがとうございました。
 先生方へのご連絡事項でございますけれども、本日さまざまなご意見をいただいたかと思います。そのご意見を踏まえまして、修正作業を辻委員長としていきたいと思いますけれども、本日伝え切れなかった追加のご意見等ございます場合につきましては、1週間以内に事務局までご連絡をお願いできればというふうに考えております。詳細な事務的な方法につきましては、また別途ご連絡を差し上げます。先生方のご意見を取りまとめまして、先ほど辻委員長からもございましたけれども、告示(案)および説明資料(案)につきましては、3月に予定しております地域保健健康増進栄養部会でご審議をいただきたいというふうに考えてございます。取りまとめの間まで、先生方にご相談等をさしていただくこともあるかもしれませんけれども、引き続きどうぞご指導いただければと思います。ありがとうございました。
○加藤健康課長補佐 ありがとうございます。
 今回で当専門委員会が最後になりますので、健康局長の佐原よりごあいさつ申し上げます。局長、よろしくお願いします。
○佐原健康局長 健康局長の佐原です。委員の先生方におかれましては、本日も活発なご議論をいただきまして、本当にありがとうございました。令和6年の4月から開始予定の次期プランにつきまして、昨年9月から当委員会で策定に向けた議論を進めていただきました。
 本委員会における議論におきましては、誰一人取り残さない健康づくりの展開、それから、より実効性を持つ取り組みの推進に力点を置きまして、基本的な方向および記載事項の見直し、あるいは各領域における目標項目の設定、その他、今後の取り組みにつきまして、活発なご議論をいただいてきたところであります。7回にわたって行ってまいりました当委員会でのご議論、今委員長からもありましたとおり、本日が最終回となります。今後は厚生科学審議会の地域保健健康増進栄養部会での審議を経て、パブリックコメントなど、告示に向けた準備を進めていく予定としております。
 次期プランは今後10年以上の健康づくりの基本となるものであります。当専門委員会において皆さま方にいただきました多くのご意見、ご知見を踏まえて、プランをしっかりと推進して、国民の健康づくりをさらに進めてまいりたいと考えております。
 辻委員長をはじめ、各委員の皆さま方のこれまでのご尽力に改めて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。また、引き続き今後ともご協力、ご支援いただきますようにお願いいたします。どうもありがとうございました。
○加藤健康課長補佐 ありがとうございました。
 では、これにて閉会といたします。ありがとうございました。
○一同 ありがとうございました。
 
-----了-----

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