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第22回社会保障審議会医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会議事録(2022年5月6日)

○日時

令和4年5月6日(金)14時00分 ~ 18時00分(目途)
 

 

○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第15会議室
 

○出席者

<委員等 敬称略>
遠藤久夫(座長)、新田秀樹、橋爪幸代、釜萢敏、松本光司
吉森俊和、幸野庄司、中野透、中澤功志
三橋裕之、伊藤宣人、長尾淳彦、田畑興介、塚原康夫
<事務局>
濵谷保険局長、間審議官、高宮保険医療企画調査室長

○議事

○遠藤座長
それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第22回 社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会」を開催したいと思います。
本日は、新型コロナウイルスの感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。
委員の皆様におかれましては、御多忙にもかかわらず、御参加いただきましてありがとうございます。
初めに、委員の交代について御報告をいたします。
中島委員に代わりまして、中澤功志委員が当専門委員会の委員として発令されております。
続きまして、委員の出席状況について御報告をいたします。
本日は、川村委員が御欠席でございます。
それでは、マスコミの方々のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思います。
それでは、議題に移らせていただきます。
本日は「柔道整復療養費の令和4年度料金改定(案)、明細書の義務化について」を議題といたします。
事務局より関連の資料が提出されておりますので、事務局からの説明をお願いします。よろしくお願いします。
○高宮室長
保険医療企画調査室長です。
それでは、私のほうから柔-1の資料を用いまして、令和4年度料金改定の案、それから、明細書の義務化について説明をしたいと思います。
柔-1の1ページ目です。
最初に、令和4年度料金改定の柔道整復療養費の改定率です。プラスの0.13%、括弧に書いておりますが、診療報酬改定の医科の改定率、プラス0.26%、この2分の1の改定率として政府において決定するというものでございます。
改定の内容につきましては、まずは「(1)明細書発行体制加算の創設」です。施術内容の透明化、患者への情報提供を推進するとともに、業界の健全な発展を図る観点から、明細書を患者に交付することを義務化した上で明細書発行体制加算を創設するというものです。
その下に■で書いていますが、明細書発行体制加算として明細書を無償で患者に交付した場合に13円、これを新設するということです。
次のポツで、同月内においては1回のみ算定できるということで、今回の改定財源の範囲ということで、明細書を交付することの加算の算定ではなくて月1回の算定ということになります。
その下のポツ、要件としましては、明細書を無償で交付する施術所であること、それから、その旨を施術所内に掲示すること、そして、あらかじめ厚生局に届け出ることという要件を設けます。
その下の明細書に記載すべき内容、こちらは現行の通知の内容。
その下のポツで、以下のとおり施術所ごとの対応を定める。この(1)のところが3月の案、3月の専門委員会の案から修正をしています。
(1)明細書発行機能があるレセコンを使用している施術所であって、常勤職員3人以上である施術所は、正当な理由がない限り、明細書を無償で患者に交付しなければならないこととするということです。今回、加算が月1回算定ということ、それから、これまでの議論の中で施術所の職員数が少ないということで明細書交付が難しいというような指摘も踏まえて、この常勤職員3人以上ということを付け加えています。
(2)、(1)以外の施術所は、従前どおり、患者から求められた場合には、明細書を患者に交付する。これは有償も可ということです。
その次のポツ「領収証兼明細書」の標準様式を定める。それから、その下のポツの明細書をレジスターで印刷をして、不足する箇所は手書きで記入するということでもいい、可能ということ。こちらについては3月の専門委員会の案と同じになります。
次の2ページ、明細書について、一部負担金の支払いを受けるごとに発行する。これが基本。ただし、今回の加算の算定が月1回のみに限られるということを踏まえて、患者の求めに応じて明細書を1か月単位でまとめて患者に交付することも差し支えないということにして、この場合は、施術日ごとの明細が記載されている明細書である必要があるということです。こちらも3月の専門委員会の案と同じです。
その次のポツ、公費負担医療の対象である患者など、一部負担金の支払いがない患者についても明細書を交付することとする。こちらは3月の専門委員会で委員から指摘があったことを踏まえて追加をしています。医科の診療報酬と同じ取扱いになります。
その次のポツ、施術所内の掲示等を行うということで、(1)明細書を無償で交付する施術所、括弧内で明細書発行機能があるレセコンを使用している施術所であって、常勤職員3人以上である施術所。それから、これに該当しなくても施術所の判断により、明細書を無償で交付する施術所というものもあります。こちらについては明細書を発行する旨を施術所内に掲示するということ。それから、厚生局に届出を行うということです。
(2)、こちらは患者から発行を求められた場合に明細書を交付する施術所。こちらは希望する患者には明細書を発行する旨を施術所内に掲示をしてもらいます。
その次のポツ、明細書の義務化、明細書発行体制加算の算定について、こちらは該当施術所のレセコン改修等の準備、厚生局への届出、厚労省ホームページでの周知などの期間を踏まえて、令和4年10月に施行することとする。
※印で、患者が施術所の窓口で支払う一部負担金10円未満の四捨五入とする取扱いについて、再度周知を行います。
その下の※印「柔整療養費の被保険者等への照会について」という平成30年の事務連絡について、こちらも再度周知をいたします。
その下の○で、令和4年度に、施術所のレセコン導入状況、導入しない理由、それから、職員数、明細書の交付頻度、業務負担等の調査を行います。
その上で、令和6年度改定において調査結果や改定財源を踏まえ、加算の算定回数と額、明細書の義務化の対象の拡大、明細書の交付回数について検討し、結論を得る。
あわせて、その検討状況等を踏まえ、令和6年度改定において、保険者による受領委任払いの終了手続を含めた取扱い、保険者単位の償還払いの変更についても検討し、結論を得る。
それから「(2)往療料の距離加算の減額」です。こちらについて、距離加算について減額し、明細書発行体制加算に振り替える。具体的には、その下の4km超の場合、2,550円。現行のあはき療養費の距離加算の水準に合わせるということです。
その下の※印「患者ごとに償還払いに変更できる事例」の「非常に長期にわたり、かつ、非常に頻度が高い施術を受けている患者」の取扱いについて、引き続きデータの分析、それから、データや「患者ごとに償還払いに変更できる事例」の施行状況などを踏まえ、令和6年改定において検討するということです。
それから、柔-参考の資料、参考資料集をつけております。前回の専門委員会の指摘も踏まえて幾つか参考資料として追加をしているものもございますので、後ほど参考にしていただければと思います。
説明は以上になります。
○遠藤座長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明に関しまして、何か御意見、御質問等あればいただければと思います。いかがでしょう。
三橋委員、どうぞ。
○三橋委員
今、説明があったとおりだと思いますけれども、この明細書発行の体制加算、今回13円という金額が出てきているのですが、これが令和6年度改定においてということで2ページの下のほうに○で書かれています。今回も改定率がプラス0.13%という財源の中で明細書発行体制加算に結びつけるわけなのですが、そのために往療料の距離加算の減額もする形になって、今の改定率の考え方でいくと恐らく2年後にも同じような形で何かを削られて明細書発行体制加算につけてくるのではないのかというように思うのですけれども、我々、明細書発行を義務化することはやむを得ないだろうと思ってはいます。例えば病院や介護施設のように施設を維持する加算等がない中で明細書発行体制加算については義務化を我々に押しつけるわけですから、料金改定に絡めないで別の形で予算を持ってきてもらわないと、また今回と同じように、2年後の診療報酬の改定率が低い数字になってしまった場合に、例えば0.13をまた下回る可能性も出てくるわけです。明細書の発行を義務化するわけですから、料金改定と別な形で財源を確保するよう、厚生労働省はしっかり国に要望していただき明細書発行の体制をつくるための対価に当てはまるような形に、是非していただきたいと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○遠藤座長
御意見として承りましたけれども、何か事務局としてありますか。
○高宮室長
令和6年度改定の予算の御意見ということですので、これはそのときの予算編成過程で検討するということになるかなと考えています。
○遠藤座長
ありがとうございます。三橋委員、以上です。
ほかにはございますか。
幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
今回は取りまとめの議論ということなので総括的には最後に申し上げますが、何点か確認や質問をさせていただきたいと思います。
まず、明細書の届出関係なのですけれども、無償交付を行う施術所は厚生局に届け出るということなのですが、申請における加算の確認のためには全国の届出状況を保険者がいつでも確認できる仕組みというのをぜひ構築していただきたいと思います。それだけでなくて、併せて国民に対して明細書無償交付の制度導入について誤解のないよう、広く周知広報するとともに、明細書を出してくれる施術所を探せるよう、国民が見える化されるような情報を提供してもらいたいというように思います。
それから、今回の要件は常勤職員3人以上ということですが、対象は非常に限定的になると思われます。前回で意見がありましたように、この常勤職員3人以上でなくても出せる施術所もあるというような意見もございましたので、常勤職員3人以上でなくても現行で明細書を無償で発行できる施術所については保険者としても加入者に積極的な周知を行うなど対応を図っていきたいと思いますので、ぜひ3人いなくても出せるところは手を挙げていただきたいというように思います。
それから、1点は質問でございます。今回の常勤職員3人以上である施術所ということなのですが、この3人というのは柔道整復師に限定するものなのか、それ以外の職員も含めるものなのか、これについては事務局にお考えをお聞きしたいと思います。
それから、もう一つ、これは要望ですが、患者の求めに応じて明細書を1か月単位でまとめて患者に発行することも差し支えないという点なのですが、これはあくまで患者が求めた場合でありまして、原則は施術ごとに発行することを明確に通知していただきたい。患者の求めに応じて1か月単位でまとめて交付する場合には月の最終施術日または翌月の初回の施術日において交付を行うこと。また、その場合の体制加算は交付日に算定できるということを明確に通知で出していただきたいというように思います。なお、その場合の施術日ごとの明細が記載されている明細書については、厚労省から標準様式の提供も要望いたします。
それから、もう一つ要望ですが、様々な調査をされるということなのですが、令和4年度に施術所のレセコン導入状況を調査するということですが、施術所の年間の療養費の請求件数とそのレセコンの導入状況の関係なども見てみたいので、その辺の調査も項目として入れていただきたいと思います。
それから、最後、これは非常に我々としては要望が強いのですが、2ページの一番下にあります※印のところ、いわゆる長期、頻回の患者を償還払いに戻すというのが、前回までにあまり深い議論がされずに継続検討となった経緯があるのですが、我々保険者では最も確認したい患者だというように思っています。「患者ごとに償還払いに変更できる事例」における「非常に長期にわたり、かつ、非常に頻度が高い施術を受けている患者」の取扱いについて、引き続き長期施術・頻回施術等のデータ分析を行うと一番下のところに明らかに明記されていますので、どのような内容や調査を行っていくのか、早期にこの調査内容を示していただきたいと思います。6年度改定においてこれは再び検討するわけですからあまり時間はないと思いますので、すぐにでも調査事項をまとめて6年度改定できっちりと議論できるようにしていただきたいというように思います。
総括的な意見を言う前に何点か要望と質問をさせていただきました。質問についてはよろしくお願いします。
○遠藤座長
ありがとうございました。
それでは、質問がございましたので、事務局、お願いします。
○高宮室長
常勤職員3人以上が柔整師に限られるのかという御質問でございました。こちらは柔整師に限らない、限定せずに事務職などの職員も含むものとして整理をしたい、通知に書きたいと考えています。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございます。
幾つかの御要望につきましては、御要望として承りました。ありがとうございます。幸野委員、よろしゅうございますか。
○幸野委員
はい。要望について、ぜひお願いします。あと総括的な意見は後で申し上げさせていただきます。
○遠藤座長
よろしくお願いいたします。
それでは、お待たせしました。田畑委員ですか。塚原委員でしょうか。では、塚原委員、お願いいたします。
○塚原委員
ありがとうございます。
明細書無償の取扱いの説明について事務局に確認と質問をしたいことでございます。義務化において手間費用がかかるのは施術者と患者さんであって、義務化のメリットは保険者であって、保険者の利益を患者負担にするのはいかがかということで、患者負担ではなく別予算でお願いしたいということを前々回から提案をさせていただいているところでございますけれども、この義務化について大きな反論をするというよりも、この13円は一部負担金が発生すると考えてしまうわけで、患者は無償ではないというように思うところでございます。この説明をどのように施術者のほうにすればいいのかということを教えていただきたいと思います。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございます。
では、事務局、コメントがあればお願いいたします。
○高宮室長
今、明細書発行体制加算13円、一部負担金が発生するのではないかという御指摘でした。そのとおりでして、13円について一部負担金が発生をします。これは無償ではないのではないかということですが、明細書の発行体制を評価した料金ということで明細書発行体制加算という名称にしています。ですので、明細書の発行そのものというよりもその体制を評価しているということで、無償で交付をするということで考えています。これが医科の診療報酬のほうでも同様な整理で、このような体制加算があって領収証の無償発行ということになっております。それと同じ整理です。
○遠藤座長
塚原委員、いかがでしょう。
○塚原委員
診療報酬と同じですという説明でよいということで理解しました。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございます。
それでは、お待たせをいたしました。どなたでしょうか。伊藤委員ですか。では、伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員
伊藤でございます。
今回の明細書発行義務化、これにつきましてはいろいろ議論してきましたけれども、この発行の義務化については我々としては反対するものではございません。前回も申し上げましたように、20年間にわたって医科の改定率の2分の1という枠の中で料金改定が決められてきています。今回は改定率がプラス0.13%の財源という非常に少ない財源で明細書発行体制加算をどう取り扱うのかということになっています。柔道整復療養費は平成24年以降、令和2年を含めて1000億近く減少しております。先ほども出ましたけれども、次期改定の令和6年度につきましては、発行体制加算を料金改定とは別な形で財源を確保していただきたいというように思っております。
それと、義務化になった場合の保険者の取扱い、これは令和3年8月6日の第18回に出たわけですけれども、保険者もしくは保険者が委託する会社がいわゆる患者調査のためにこれを使うことのないよう厚生労働省には適切な指導をお願いしたいと思います。平成22年に領収証の発行が義務化されましたけれど、保険者の中には、現在も実は1か月まとめた領収証では支払いは認められない。必ず領収証を受領するようにしてくれということが被保険者に通知がされているわけです。
我々施術者は、これまでずっと適正化という名の下、検討専門委員会等で決まったことは取り組んできました。しかし、保険者についても健全化に向けてきちんと取り組んでもらうようにしていただかないと、我々だけに義務化、義務化と押しつけて、一方では不当な患者照会等々をしているということも十分踏まえた上で適正にやっていただけるように要望いたします。
以上です。
○遠藤座長
御要望として承りました。
それでは、田畑委員、どうぞ。
○田畑委員
田畑です。よろしくお願いいたします。
事務局にお伺いいたします。先ほど幸野委員からの御質問で明細書の発行に係る常勤3人は柔整師に限らずということは理解させていただきました。そして、その他の要件に就業規則、常勤とは就業規則において定められた勤務時間とございますが、法人で開設している施術所には就業規則というのは通常あるかと思いますが、個人開設の施術所には就業規則はないところもあると思うのですけれども、そういう場合、ここはどういうように換算していったらよろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。
○遠藤座長
では、事務局、お願いします。
○高宮室長
常勤職員の数え方というか定義についての御質問だと思います。1ページの※印、真ん中のちょっと下のほうに書いてございます。原則として各施術所で作成する就業規則において定められた勤務時間全てを勤務する者をいうということですが、小さな労働者の少ない事業者については就業規則を定めていないところもあろうかと思います。この場合は就業規則ではないけれども、その施術所として決まっている勤務時間の全てを勤務する者ということになろうかと考えています。
以上です。
○遠藤座長
いかがでしょうか。
○田畑委員
では、施術所のその日の開設時間が7時間だったら7時間いる者をカウントするという理解でよろしいでしょうか。
○遠藤座長
事務局、どうぞ。
○高宮室長
開設時間というよりも1人の労働者の勤務時間なり労働時間というものが定まっていると思いますので、その勤務時間を全て勤務する方ということになります。
○遠藤座長
田畑委員、よろしいですか。
○田畑委員
承知いたしました。
○遠藤座長
ありがとうございます。
ほかに御質問、御意見等ございますか。よろしゅうございますか。
三橋委員、どうぞ。
○三橋委員
今回、この料金改定案について幾ら言っても駄目だと思いますけれども、ぜひ保険者の皆さんに分かっていただきたいことがあります。我々の施術所において施術をする際に何もパソコンをその都度開いて患者の管理をしているわけではないのです。患者さんが来られれば、まず施術録を出して、施術録を基に我々は施術をして、施術が終了したときにまとめて料金を頂くというのが普通なのです。例えば患者さんの管理をして、そのパソコンから明細書を打ち出すというのは非常に大変な作業になるということをぜひ分かっていただきたいと思います。
それでも義務化について我々は反対をしないというのは、これはもうやむを得ないだろうと思っているからです。ですから、2年後の改定については、しっかりとした体制加算の財源を確保していただきたい例えば診療所、病院であれば必ず受付に受付の担当の方がいて、その方がしっかりとパソコン見ながら明細書を出す。我々のところはそういうのがないのですね。柔道整復の施術所は柔道整復師1人でやっているところがほとんどですから、明細書を発行するためには、一々施術の手を止めて受付でパソコンを開いて、あるいはレジを打ってという形になります。そこをよく保険者の皆様には分かっていただきたいと思います。
2年後の改定に向けては、明細書発行の体制を整備する財源を、料金改定に絡めてではなく、しっかりと国として考えていただきたい。ぜひその旨は保険者の皆さんにも分かっていただきたいという思いです。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございました。
では、幸野委員、どうぞ。
○幸野委員
先ほど常勤職員3人のところでもう一つ念を押しておきたかったのですが、やはり常勤職員とみなすかどうかというのは非常に微妙なところが多分あろうかと思いますので、これは対象であるのに未届けの施術所がないように、ぜひ厚労省から指導を徹底していただきたいというように思います。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございました。
大体御意見、出尽くしたと思いますが、塚原委員、どうぞ。
○塚原委員
ありがとうございます。
2ページの令和6年改定調査のところについて一言お願いがございます。2ページ、真ん中下、2個目の※印にあるように、患者照会において明細書の提出がないことのみをもって不支給決定することは適切ではないことを周知していただく文書があると思うのですが、これと同様に、今回、数種の対応が認められておる中で明細書発行体制加算を登録しない、従前どおり患者からの求めたものに応じて明細書を有償発行している施術所が厚生労働省のホームページで周知されていないということを理由に不正な取扱いをしているかのように誤解されないように対処していただきたいとともに、そのように不正のように扱うのであれば厳重注意を公表していただきたい。
また、一番下の※、先ほどお話もありましたように、これが誤解や柔整に行くことの抑制につながるようなロジック、数字にならないように、データ収集の際に御配慮くださいますようによろしくお願いいたします。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございました。よろしゅうございますか。
それでは、吉森委員、お願いいたします。吉森委員、どうぞ。
○吉森委員
ありがとうございます。
今回の明細書の発行義務については、まだその第一歩であるという理解をしております。資料の2ページの下から3つ目の〇に、4年度に、施術所のレセコン導入状況、導入しない理由等々調査するとあります。先ほどから施術者側の皆さんからも御要望がありますが、それぞれの要望を議論する意味でも、この5万強の施術所の皆さんがどういう状況でどういう形になっているのか。また、今回の改定で10月から施行される明細書発行の義務化への対応について、どれぐらいの施術所がどう対応するのか。先ほど常勤3人というお話もありましたけれども、職員数なり何なり、そういう点も含めてしっかりと次の6年度に議論できるような調査をお願いしたいというように思います。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございました。
では、幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
時間もあるので、今回の案件に関する総括的な意見を申し上げたいと思います。
まず、本来、完全義務化というところからスタートしたにもかかわらず、財源の問題や負担軽減の話から対象が限定的になったというのは非常に残念だと思っていますが、2ページの先ほど吉森委員も言及された真ん中から少し下の3つの○、ここが非常に重要で、これが令和6年に向けた道筋が示されたというように思っております。
まずは明細書発行体制加算の算定回数、額及び明細書の義務化の対象拡大、交付回数について検討し結論を得るとされている点、これについては連合の代表の方が本委員会で意見表明されたのですが、患者のために明細書を無償発行することは非常に重要であり、本来義務化が当然なのですが、その大幅拡大は患者中心の医療と施術の観点から必須とも言えます。
その前提で、2ページ目の3つの○のうち、最後の○なのですが、今後の拡大への検討状況を踏まえ、資料にある令和6年度改定において保険者による受領委任払いの終了手続を含めた取扱い、これはすなわち保険者単位での償還払いの変更についても検討し結論を得るというようなところまで言及していただいたので、これは厚労省としては、この道筋を着実に実施していただきたいというように思います。これら、この3つの○を前提ということで本件についてはやむを得ず了承したいというように思います。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございました。
長尾委員がお手を挙げておられます。長尾委員、どうぞ。
○長尾委員
ありがとうございます。
幸野委員が総括的に述べられましたので、施術者側も総括的にお話したいと思います。施術者側として柔道整復療養費並びに柔道整復施術の適正化そして健全化のための協力は惜しむつもりもありませんし、そういうようにしていきたいと思っております。ただ、明細書発行の完全義務化については先般に連合の方の御意見の紹介もあり、その必要性も理解しております。やはり財源をきちんと確保した中でこうしたような義務化に向けていっていただきたいと思っています。ぜひ次の改定時にはその辺、改定率の財源でなくて、そういう体制加算ができるような財源を確保していただきたいということを要望します。
以上です。
○遠藤座長
ありがとうございます。
田畑委員、どうぞ。
○田畑委員
ありがとうございます。
また2ページの一番下に、令和6年度の改定に向けて保険者単位の償還払いというお話が出てきております。患者ごとの償還払いのお話がやっと始まる。そして、明細書の御提案も施術者側として実施させていただくということで、我々、様々協力させていただく中で、また患者さんごとではなくて保険者単位の償還払いの話が出てしまうこと、非常に残念に思っております。
しかしながら、2ページ、下から3つ目の○がございます。令和4年度に、施術所のレセコンの導入状況、職員数、明細書発行頻度を厚労省様が調査されるということで、我々としてはそこに御協力をさせていただきたいなと思うところですけれども、塚原委員、こちらは日本個人契約柔道整復師連盟というところの輩出となってございます。私は全国柔道整復師連合会から出させていただいております。この2つの会が力を合わせまして現在、全国柔道整復師統合協議会というものを形成しております。こちらは1万5000の施術所を優に超えております。したがって、厚労省の調査には積極的に参加できる形ができておりますので、ぜひとも御活用いただければと思います。
以上でございます。
○遠藤座長
どうもありがとうございました。
大体御意見をいただいたと思いますが、三橋委員。
○三橋委員
個人契約の方々からちょっと訳の分からない御意見もありましたけれども、今回もこの料金改定に向けていろいろ議論をしてきました。その中で毎回、我々のほうから申し上げましたが、実務経験3年もそうですし、審査会の権限の強化、これらは我々の施術者側から意見を出させていただいて適正化に向けて実現ができたものと考えています。その中で必ずそれに対して全て反対をしてくる健保連の幸野委員なんかもそうなのですけれども、何かやろうとすると全て反対、全て反対と。何か我々にプラスになるようなこと、きちんとやっている施術者をどうやって守ろうかとか、そこにしっかりと料金つけようという議論が全くない。総合的に全て削減。簡単にいえばもう柔道整復師は要らないぐらいの議論がいつもされるのです。そうではなくて、きちんとやっている施術者はいますので、そこをしっかり守るためにも今後、この料金改定に絡めていくのではなくて、例えば柔整療養費の抜本的見直しとか、あるいは受領委任に関してもしっかりと見直しをしていくということについて、ぜひ保険者と我々施術所側としっかりと意見を一致させていきたいと思っています。
施術者全部を苦しめて首を絞めていくのではなく、ちゃんとやっているところはしっかりと生活ができるような形に考えていくこれをぜひ実現させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。要望です。
○遠藤座長
御意見として承りました。
いろいろと御要望がございましたけれども、そろそろ今年度の改定について結論を得たいというように思います。あえて申し上げるまでもなく、療養費の改定につきましては診療報酬の改定の例に倣っておりまして、改定率は政府で決定して、その改定率を前提としてどのように配分をするかというようなことが当委員会での主なミッションだということであります。
これまでの議論を踏まえまして、先ほど事務局から事務局案が出されております。これにつきまして、いかがでしょう。お認めいただける、よろしゅうございますか。いろいろと御要望があったことは承知しておりますが、それでは、お認めいただくということにさせていただきたいと思いますが、あえて反対の方はいらっしゃいますか。よろしゅうございますか。ありがとうございます。
それでは、事務局案をお認めいただいたということにさせていただきます。事務局におかれましては、療養費の改定作業を行うよう、よろしくお願いいたします。
本日の議題は以上でございます。
非常に重要な議題であったわけですけれども、次回の日程等については何か事務局、ありますか。
○高宮室長
次回の日程は未定です。また日程調整の上、後日連絡をさせていただきます。
○遠藤座長
それでは、本日、いろいろと御意見がありましたように今後もいろいろと検討しなければならないこともございます。いずれにしましても、また御協力いただければと思います。
それでは、本日、「第22回 柔道整復療養費検討専門委員会」、これにて終了したいと思います。本日はいろいろとお忙しい中、御協力をいただきましてどうもありがとうございました。
 

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