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2014年7月28日 独立行政法人評価委員会年金部会(第45回) 議事録

政策統括官付政策評価官室

○日時

平成26年7月28日(月)14:59~17:02


○場所

厚生労働省専用第12会議室(12階)


○出席者

山口部会長、川北部会長代理、大野委員、引間委員、光多委員、安浪委員

○議事

(以下、議事録)

○山口部会長

 定刻より早いのですが、皆さんおそろいになりましたので、ただいまから第45回厚生労働省独立行政法人評価委員会年金部会を開催します。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 それでは、本日の議事等について、事務局から説明をお願いします。

 

○政策評価官室長補佐

 御説明の前に、本年722日付で情報政策・政策評価審議官の交代がありましたので、御紹介します。安藤情報政策・政策評価審議官です。

 

○情報政策・政策評価審議官

 安藤です。どうかよろしくお願い申し上げます。私は総務省から出向してまいりました関係で、この分野は全く知識が不足しています。できるだけ早く勉強したいと存じますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

 

○政策評価官室長補佐

 それでは、本日の議事について御説明します。本日の議事は、お手元の議事次第のとおり2つあります。最初に、年金・健康保険福祉施設整理機構の平成25年度業務実績に係る個別評価、次に農業者年金基金の平成25年度業務実績評価に係る意見聴取です。

 このうち、最初の年金・健康保険福祉施設整理機構については、本年4月に改組し、新たに地域医療機能推進機構が設立されていますが、本年度に行う評価については、改組前の年金・健康保険福祉施設整理機構に係る平成25年度までの業務実績評価となりますので、本部会において御審議いただくこととしています。

 なお、委員の皆様方には、評定記入用紙にSからDの評定と、その評定理由を記入しながら議事を進めていただくことになりますが、会議時間内に記入が終わらない場合については、資料をお持ち帰りいただいて御記入いただくか、本日、評定記入用紙の電子媒体をメールでお送りしますので、電子媒体に御記入の上、御提出いただければと思います。その場合には、お忙しい中大変恐縮ですが、731()までに事務局宛てに御提出いただきますよう、お願いします。事務局からは以上です。

 

○山口部会長

  それでは、議事に入ります。まず年金・健康保険福祉施設整理機構の個別評価です。最初に、理事長から御挨拶と平成25年度における業務実績のポイントについて、お願いします。

 

○地域医療機能推進機構理事長

JCHOの理事長の尾身です。本日はどうかよろしくお願いします。RFOの平成25年度の業務実績の詳細については、後ほど依田審議役から説明申し上げますが、私からポイントだけを簡単に述べさせていただきたいと思います。

 先生方は御承知のように、RFOからJCHOへの移行は、運営体制、組織文化、歴史の異なる3団体が1つになる、しかも民間の組織が独立行政法人になるということで、正直に申し上げまして、極めて困難なプロセスでした。

 あえて1つだけ、その例を述べさせていただきますが、それは給与についてです。給与のレベルは3団体でかなり違いまして、しかも全社連の場合には、病院ごとに給与のレベルが異なって、これを独立行政法人に相応しいレベルに集約させ、しかも移行職員に納得してもらうという、このプロセスは、そう簡単なプロセスではありませんでした。その上、RFO自らが実施した財務調査によって、委託先病院のいわゆる内部統制、それから会計ガバナンスが不適切だと判明しましたが、これへの対応という、当初予想していなかった新たな課題にも直面しました。

 このような厳しい、難しい状況の中で、一方ではJCHOの立ち上げのために必要な、様々な事業、例えば中期計画の作成、職員の採用など、移行準備作業を実施しましたが、この移行準備作業に関わる仕事量は文字通り膨大なものでした。他方、病院の譲渡、遊休不動産の売却についても、同時に計画通り実施しました。

 この平成25年度は、移行準備の最終年度でしたが、特に新機構、JCHOの立ち上げは、言ってみれば、一方で時間との戦いという側面もありましたが、同時に現状をなるべく維持したいという、文化との戦いという側面もありました。そのため、少数精鋭の職員が、特に準備の最終段階では寝袋をオフィスに持ち込み、文字通り徹夜の作業が続きました。昨年の評価委員会では先生方から、限られた時間内で新組織の立ち上げが一体、実現可能かという御心配も頂きましたが、おかげさまで本年4月、無事にJCHO発足の運びとなりました。

 最後になりますが、評価委員会の先生方にはRFO発足以来、御指導を頂き、本当にありがとうございました。本日はまた御評価のほど、よろしくお願いします。

 

○山口部会長

 ありがとうございました。それでは、さっそくですが3つのグループごとに、年金・健康保険福祉施設整理機構の個別評価を行っていきたいと思います。まずグループ1ですが、評定項目13について評価をします。所要時間は、法人からの説明を15分程度、それから質疑等、評定の記入に15分程度、合計して30分程度で行いたいと思います。

 それでは、まず法人のほうから、平成25年度の業務実績と自己評定についての御説明をお願いします。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 審議役の依田ですが、私から御説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

 本日は説明に当たりまして、資料を2つ用意させていただいていますが、1つは資料1-1、これはパワーポイントの概要資料。もう1つは資料1-2ということで、より詳細な評価シートになります。説明は、基本的にはこの概要資料のほうでさせていただきます。

 まず2ページですが、評価項目は全部で114まであります。このうち、最初に13番までをまず御説明します。先ほど理事長から話がありましたが、RFOという組織から、4月にJCHOという組織に変わりました。このJCHOという組織について、22ページに簡単な概要があります。JCHOは本年41日に発足した組織です。役職員数の所を御覧いただきますと、職員数は常勤職員が約23,000人ということで、実はこれまでRFO22名の組織でしたので、この4月から約1,000倍の組織に変わっているということです。

 組織の規模としては、病院が57病院、許可病床数として16,000床を超える病床数を持っている病院グループです。その他に、介護老人老健施設、訪問看護ステーション、地域包括支援センター、看護学校といったような、様々な組織を運営する法人に改組されたわけです。この改組に向かって、私どもは平成24年度、平成25年度の2年間にわたって、移行準備の作業をしてきたというところが、まず基本的な部分です。

 その上で3ページにお戻りください。まず項目(1)の業務運営体制についてです。RFOはもともと平成17年に発足されてから、福祉施設等の譲渡を基本としてきた法人ですが、平成236月に法律が改正されて、JCHOへの移行ということが決まりました。RFOの業務の中では、JCHOへの移行準備の業務というものが大半を占めるようになってきたというのが、この平成24年度と平成25年度の状況です。

 そうした中で、準備を進めるための準備室というものができ、そこに対して、ある意味で医療制度や病院運営に関する経験のある職員が増員配置されました。これまでは譲渡業務が中心だった体制から、病院あるいは医療といった所に関するノウハウを持った人間による体制が築かれてきた。そういう意味で、体制のほうも業務の変遷に伴って、変遷してきたという部分があります。

 そういうことの一方で譲渡業務、これも厚生労働大臣から譲渡指示があったものについては、引き続き譲渡業務というものが発生します。これについては最低限、これまでの譲渡業務を通じて蓄積したノウハウというものを最大限に活用しまして、実施できる対制を確保してきたということが、この平成25年度の体制です。

 下に常勤役職員数の推移がありますが、JCHO準備室が6名から8名ということで強化した部分はありますが、ただ一方で、この移行業務は、こうした準備室だけの体制でできるものではありませんから、言ってみれば職員総がかりの体制で実施してきました。そういう中で、資格取得者の所を見ていただきますと、引き続き譲渡業務に必要な不動産鑑定士を常勤職員として確保するなどの体制を、きちんと取ってきたというところがあります。

 そういう中で、職員による作業だけではなくて、外部の専門機関の会社等の機能も活用するということで、外部委託というものも、できるものは積極的に進めてきたというところがあります。

 後に御説明しますように、平成25年度におきましては、病院の譲渡に加えまして、JCHOにおいて使用する見込みのない不動産の洗い出しをしまして、その不動産の譲渡を行っています。そういった譲渡について、物件の調査、買い受け申し出者の募集といったような、一般競争入札に伴うような業務も外部業者への委託を活用して行ったほか、昨年御説明させていただきましたような社会保険病院等の運営に関する財務、内部統制に関する調査、この第4フェーズというものを実施していますが、これについても監査法人に委託して、実施したという部分もあります。

4ページですが、平成25年度の業務は移行に向けた最終年度ということで、平成264月に向けて最終的な仕上げをしなければならないという状況だったわけですが、その中では当然、様々な業務を実施していくことが求められたわけですが、先ほど理事長からも話がありましたように、私どもが当初は想定していなかったような業務が発生したという部分があります。昨年御説明しましたフェーズ3の財務調査、内部統制調査によりまして、委託先団体の病院の財務、内部統制の水準に重大な問題があるということが把握されました。それについて徹底的な調査を行った結果、委託先法人の病院の会計において、総額で約120億円の決算修正が必要となるものが判明したわけです。

 こうした問題を解決するために、厚労省からも「委託先の法人に任せられない」という評価の下に、RFOが直接委託先の病院を指導するように指示を受けたということがありました。これに伴いまして、移行する前にきれいな姿にするという観点から、通常の業務に加えまして、委託先法人の運営する病院に対する改善指導、この中には決算修正内容の検証といったことも含むわけですが、当初は想定しなかった問題の対応が必要となってきたところです。

 従来からの譲渡業務プラス法人の移行に向けた準備、その中には当初予定しなかったような業務もあったわけですが、非常に多様な業務、膨大な量の業務、そういったものをやらざるを得ない状況があったわけです。これについては、また後ほど御説明させていただきますが、限られた体制でこうした業務を的確に実施した結果、大きな混乱もなく、平成264月のJCHO発足を果たすことができたというところがあります。

 この実施に当たりました体制ですが、一方で我々は、これは独立行政法人共通の基準ということですが、平成17年度に比べて8%以上、人員を削減するという目標が、中期目標で掲げられています。そうした中で結果的には、私どもはこうした業務を必要最低限の人員、平成17年度対比で、この8%以上削減という国の目標を大きく上回る46.3%の削減という体制で実現できたということがあります。これが効率的な業務運営体制において、私どもが最大限の効率的な実施を図ることによって極く限られた少数の体制で実現したということに関する項目です。

 続いて56ページですが、ここは「業務管理の充実」ということです。今申しましたように、限られた体制で実現できたということは、業務管理を徹底して行ったことの結果とも言えるわけで、その意味で(1)(2)は表裏の関係にあると考えています。まず、この進捗管理を徹底して行ったというのが、この移行準備業務に係るものです。

 移行に伴う準備業務としては、先ほど来の財務・内部統制に関する対応といったことに加えて、中期計画を作るといった作業、あるいはJCHOの病院の名称、組織等の対応といったことなど、様々な業務があるのですが、こうした広汎かつ多様な内容に加えまして、これはJCHOのグループが57の病院によって組織されているということがありますので、57の病院それぞれとの間でやり取りをしなくてはならない部分、あるいは常勤職員が23,000人の職員を抱えるということがありますので、その個々人の給与の設定ですとか、辞令交付ですとか、言ってみれば事務量的に見ても、極めて膨大な作業が必要とされたわけです。

 これらの膨大な業務については、昨年のこの委員会でも、スケジュール等をしっかり立ててやらないと、実際にできるのかどうかといった御指摘もあったわけですが、まず私どもは移行までに必要な全業務をリストアップするという作業を、平成24年度のうちにしたわけです。JCHO発足までには必ずできていなければならない業務、これは組織ですとか給与、就業規則といったものがありますが、そうしたものと、それからJCHOが発足してから半年、1年かけて実施すれば、何とかなるといったものがあります。そういったものを、まず切り分けるという作業をして、その上で最低限間に合わせなければいけないものについて、各業務の担当者、責任者を決めて、それで平成264月までの業務スケジュールを作成し、毎月初めの定例会議で進捗状況を報告させて、遅れている部分については職員の応援体制を作るなど、適宜、業務分担の見直しを含めた修正を常に行いながら、作業を進めてきました。そういったことによりまして、何とか最低限、4月までに間に合わせなければいけない業務については、実施することができたということでして、移行には大きな混乱を生じることもなかったということです。

 こうした移行準備業務のほか、譲渡業務については6ページの頭に出ていますが、社会保険病院の譲渡業務、これは過去最多の6病院の譲渡業務を実施し、いずれも年度末までに譲渡代金決済及び物件の引き渡しを完了しています。9ページに病院のリストが出ていますが、今年度については、前年度(平成24年度)以前に契約が行われているものの引き渡しと、平成25年度において新たに契約をしたものがあります。下の2件の社会保険鰍沢病院と社会保険紀南病院は、平成25年度において契約を行ったものです。鰍沢病院については、地元の自治体が作った事務組合に対して譲渡を行っています。また、紀南病院については、これはもともと公立紀南病院組合というものが、私どもから個別に病院の運営を受託していたものですが、その受託先に対して譲渡したというものです。

 それから、もう1つ病院以外の資産について、JCHOへの移行に当たりまして、JCHOで利用見込みのない不動産というものがあれば、これはJCHOに移行する前に譲渡しておこうということで、洗い出しを行い、10件の不動産を譲渡することにしたわけです。下に表が出ていますが、御覧いただくと分かるように、病院の跡地が中心で、大きな不動産が中心となっていますが、建て替えで病院が移転した跡地等の洗い出しをして、譲渡したということです。6ページに戻りますが、そうした譲渡業務等を行っています。

 それから、事業リスクの把握管理ということですが、私どもはこの業務を実施するに当たって、特にこの移行準備業務にかかる事業リスクとして最大のものは、先ほど理事長からもお話がありましたように、移行する準備作業は全部整ったのだけれども、新しい病院で働く職員が、ちゃんと付いてきてくれるのかといったようなことが、一番のリスクとして把握していたものです。と申しますのは、実はJCHOへの移行に伴いまして、これまでの委託団体、社団法人、財団法人がありますが、そういう所を一旦退職して、新しい独立行政法人に雇用されるということになります。したがって、一旦退職金が支払われるということが、言ってみればそこで一時的にお金が入りますので、中にはそこで辞める人もいるかもしれないといったこと。それから、JCHOでは給与の水準は、一般的な独法水準というものに、ある程度ならざるを得ないわけですが、これまでその水準を上回るような給与が払われていた病院もありますので、そうした所では給与が低くなる職員もいるといったことがありました。そうしたことを合わせて、職員の大幅な離職が生じた場合には、病院として病棟を閉鎖しなければいけない等といった問題につながる可能性があったわけです。そうした懸念に対して、理事長から職員へのメッセージをお伝えし、JCHOとして地域医療における新たなブランドを一緒に作っていくといったようなメッセージを送るなどをして、各病院においても職員に丁寧な説明を行うよう促すことによって、各病院において努力していただいた結果、JCHO発足時の常勤職員数については、改組前とほぼ同数の約23,000人を確保することができたということで、最大のリスクに対して、一応、私どもは事前に取り組んで、問題が生じることがないように処理できたと考えています。

 それから、次の7ページは「業務運営の効率化に伴う経費節減」ということです。ここでは一般管理費の削減と業務経費の削減という2つのことを掲げています。まず一般管理費は、人件費を除く一般管理費です。これについては、各独法共通の基準として、平成17年度に比べて18%以上の額を削減するということが中期目標に掲げられています。これに対して私どもは、この一般経費の削減に努めた結果、64%の削減を達成できたということが、まず1点目の御報告です。これは昨年度、平成24年度に比べても12%の削減を行ったということです。

 それから、もう1つの業務経費の削減です。業務経費のほうは、表を御覧いただくと分かるように、業務経費の中でも特に管理経費の所に40億円ほどの削減効果があったということです。総額45億円ほどの減になっているということで、これは予算に対する実績です。実は、この大きな理由は、新機構に移行するに当たりまして、情報システムの整備、これは57の病院グループを、ある意味で全体のデータを集計し、そしてまた統一性を持って取り組むために、情報システムの構築というものを、一応経費として予定していたわけですが、それを全く新規で構築する前提で計上していたわけですが、いろいろな準備作業の過程で、このうちの財務会計システムについては、委託先団体の財務会計システムを活用して、これを他の2団体にも利用できるということが一応確認できましたので、その関係で経費が大幅に削減できたということの影響が大きいわけです。

 つまり、予定していたことをやらなかったので余ったという性格のものではなくて、工夫して業務を実施することによって削減できたという性格のものですので、そうしたものとして御報告をさせていただいたところです。以上が、第1グループに関する項目13についての御説明です。よろしくお願いします。

 

○山口部会長

 ありがとうございました。委員の皆様は評定記入用紙の評価項目13について、評定結果及び評定理由の記入をお願いします。また、ただいま御説明いただいた件、13について御質問等がありましたら、適宜、御発言をお願いします。いかがでしょうか。

 

○光多委員

 大変御苦労されて、大きな成果を出されたと思います。その辺については敬服しますが、2点だけお伺いします。1つは、3ページに、遊休不動産の譲渡について、調査募集等について、一般競争入札により選定した業者に委託して実施したと書いてありますが、この遊休不動産の譲渡について、外部業者に委託して募集や入札を行ったということではないのではないか。要するにこの不動産の処理というのは、独法又は行政が自ら行わなければいけなくて、例えば、発注や譲渡自体そのものを外部に委託するということはできないと私は理解しているので、この譲渡について、業者に委託して実施したというのは、例えば文書作成というのは外部に委託することは可能だと思いますが、譲渡業務そのものを外部に委託するというのは、私は会計法の規定でいくと、これはできないのではないかと思います。

 それから、一般競争入札とすれば、かなり様式が定型化している場合であったら、一般競争入札はできると思うのですが、例えば何某かの判断が入る、例えば何か創意工夫が入るということであれば、一般競争入札に馴染まないと思うのです。むしろプロジェクト、提案協議方式かもしれないし、だからそういう点で、この2行の意味はよく分かりませんが、かなり定式化した書類を、そこの部分を委託されたのかなという感じがします。

 それから、もう1点ですが、先ほどの10ページの所で、平成25年度に売却がされて、出資価格対比額で23億円のマイナスになっています。これは具体的にどの辺でマイナスになったのか、それについて教えていただきたいと思います。以上、2点です。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 まず1点目については、これは譲渡業務そのものを委託したわけではなくて、あくまでも譲渡業務に伴う、ここに書いてあります物件の調査ですとか、あるいは買受申出者の募集、入札関連書類の作成といったような、譲渡業務の一部を委託したということですので、当然のことながら責任としては、私どもRFOの責任において譲渡業務を行っているということです。

 

○光多委員

 私の理解だと、募集も委託業者はできないと思うのです。募集は、やはりそこは、法を超えているような感じがするのですが。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 それに関して申し上げますと、あくまでおっしゃるように入札公告、買受申出者の募集自体は、私どもRFOでやっていました。

 

○光多委員

 そうですね。ですから、この文章のままだと会計法との関係では、この「募集を一般業者に委託して実施した」というのは。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 ここは「募集と入札の関連書類を作成した」というような文に、私どもの記載の仕方が必ずしも十分ではなかった。

 

○光多委員

 そうか、これは「募集」で切ってはいけないのですね。「募集と入札関連書類の作成」ですね。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 はい。

 

○光多委員

 分かりました。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 申し訳ありません。それから、もう1点のほうは、また第2グループの項目のところで御説明させていただくことでもよろしいでしょうか。

 

○光多委員

 はい。

 

○山口部会長

 ほかの委員はいかがでしょうか。

 

○引間委員

 御説明いただいた部分と少し違うのですが、こちらの詳細シート、資料1-216ページの上から3段落目の所の「個々の契約について、競争性・透明性の確保の観点から、必要な検証・評価が行われているか」という項目に対して、お答の所で、契約審査会であるとか、役員会ないしは契約監視委員会ですか、そういった所でいろいろ点検や検証をして競争性・透明性を確保しておられるという御説明になっていますが、質問としては、このそれぞれの組織、契約審査会、役員会、契約監視委員会がどういったメンバー構成なのか。契約審査会は理事長、理事、幹事等で構成となっているのですが、それ以外の2つの組織体、会議体についても、同じような方々がなっているのか、それぞれ別々のメンバーの方がなっておられるのか、また、そこに外部の人材が構成員として入っておられるのかといったようなところを、お伺いしたいのですが。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 契約審査会については、ここに書いてありますように理事長、理事、監事等で構成されていまして、こちらには基本的に監事とRFOの職員の中からで、審査会はそういう構成だったと思います。

 それから、契約監視委員会は、監事と外部の有識者によって構成されています。したがって、ある意味では職員ということではなくて、監事と外部有識者。これは、実はこの法人だけではなくて、厚労省所管の独法は同じようなことが求められていると思います。

 

○安浪委員

 業務運営の効率化に伴う経費節減に関してですが、ここではない決算書に入っている事業報告書の1ページ、これは決算報告書の後のほうですが、そこに「社会保険病院等の管理・運営については、平成22年度に策定した病院整備計画のうち、耐震整備工事で残っていた3件については平成25年度に竣工しています」という御説明が入っているのですが、この平成22年度に策定された病院整備計画については、一応、譲渡する前に必要なものは今年度でやられたと思うのですが、先ほどの管理経費が、予算に対して40億円のマイナスになったというお話があったのです。これはソフトウェアの開発費が安く済んだということですが、この病院の整備計画のうち、耐震工事で残っていた3件についてはやったから、それ以外のものが未着工で残っているものがあるのかないのか。それが経費節減の中に、この40億円の中に入っているのかどうかというところを確認したいのですが。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 病院の整備につきましては、今先生がおっしゃったように、平成22年の辺りから耐震に関わらず、外壁ですとか防水といった所もやっていまして、そういったものも含めて計画的にやっています。それが平成25年度に耐震整備の3病院だけ残っていまして、それが竣工したということです。

 

○安浪委員

 それで最後だということで、よろしいのですか。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい。

 

○川北部会長代理

2点ありまして、1点は3ページの一番上の○の所の2行目辺りに「厚労省から増員配置され」と書いてあるのですが、この厚労省からの増員配置の人数というのは、すぐ下の表の常勤役職員数の推移の中に入っているのかどうか、これを確認したいということ。

 それから、もう1点は6ページです。これも上の○の所ですが、「JCHOにおいて利用見込みのない不動産(10物件)を売却した」ということですが、このときに非常にたくさんの病院を持っておられて、10件という数がどういう基準なのか。とりあえず調べられたうちの10件なのか、それとも資産全体を評価されての全体の中での10件なのか、その点を確認したいと思います。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 まず1点目については、これはこの中に含まれているということです。それから、2点目については、もともと平成22年度に不動産調査を実施していまして、そのときに把握した土地、建物の利用状況等の情報に基づいて、利用見込みのない不動産の洗い出しを行うという作業を行っています。

 それで、御覧いただくと分かりますように、病院を新築するので、新築移転で場所が変わって、多少離れた場所に病院を建てる場合がありますので、元の病院は跡地だけ残っていて、これが結構規模の大きなものが残っているというようなものを、基本的には今後利用の可能性があるかどうかということを評価した上でもって、病院の意向も確認した上でもって、譲渡するものを決めたというプロセスを経ています。

 したがいまして、現時点における病院側のニーズといったものも把握した上でもって、RFOのうちに譲渡すべきものとして洗い出しを行ったものを譲渡したということです。

 

○川北部会長代理

 そういうものは、新しい組織になって、今後もまた新たに当然出てくるという理解でいいわけですね。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 そうですね。今後はJCHOとして病院運営をしていくわけですから、そういう病院運営をしていく中で、これは今後利用しないという評価をされる不動産が出てくれば、当然そうしたものについては不要資産として、処分していくことはあるのだと考えています。

 

○大野委員

 経費節減の件についてですが、項目として大きかったのが、情報システムの節約による管理経費だということですが、全ての項目について、これは予算に対して実績が下回っているというようなことですが、例えば売却事業費ですとか、そういったほかの項目については、どういったことで実績が下回ることになったのかということについて、伺えれば幸いです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 これは、先ほどの管理経費の部分については、システム関係が大きかったというお話をさせていただきましたが、それ以外の項目についても冗費がないかといった点検ですとか、それから売却事業費も先ほど言いましたように、一般競争入札で業者を決めたといった部分がありますし、正に経費削減の努力を、それぞれの項目において行った結果だと考えています。

 

○山口部会長

 よろしいでしょうか。また何かありましたら戻って御質問いただいても結構ですので、とりあえず前に進めていきます。続いてグループ2、評価項目の4番から9番までの評価をいたします。所用時間は先ほどと同様に、法人からの説明を15分程度、質疑と評定の記入に15分程度、合計30分ということで行います。それでは、法人から平成25年度の業務実績と自己評価についての説明をお願いいたします。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

(4)各施設の経営状況の把握・地方公共団体の説明です。各施設の経営状況の把握については、平成22年度から財務調査を実施してきております。その中で、平成25年度においては第4フェーズの調査を実施しております。そこで、平成253月期の各病院の財務諸表を基に、RFO資産を含めた経営状況等を把握することを行っております。第3フェーズの中で出てきた問題がありました。そういう中で、移行前に適正な姿にしておくこと、正確な状況を把握すること、JCHOが発足した後に、今度は各病院の事業計画が必要になってまいります。それを平成25年度中に作成する必要があります。病院ごとの収入・支出がどうなるかということのために、これらの状況も活用させていただきました。併せて経営状況の把握の中で、利用見込みのない不動産については、先ほど申しましたように洗い出しを行い、譲渡しました。

 一方で地方公共団体の説明ですが、これは病院については譲渡指示があった病院について、それを譲渡するという手続を行っていくわけです。その過程において、地元の自治体に、譲渡条件の要望を聴取し、その上で譲渡条件を設定する作業を行っています。それに加え、平成25年度においては、先ほど申しましたような、利用見込みのない不動産10件を譲渡する、売却するということを行いましたので、それに当たっては、所在する地方公共団体に対して、当該物件の取得意向があるかどうかを併せて調査しました。以上が、評価項目4に関するものです。

 評価項目5は、「年金福祉施設等の譲渡又は廃止」ということで、これは2ページにわたって説明しております。最初の病院の譲渡については、数としては過去最多となる6病院についての譲渡を平成25年度に行いました。そのうち4病院は既に契約が成立していたものの、引渡しに向けた業務です。鰍沢病院と紀南病院については、契約事務を含めた業務を平成25年度に実施しました。

 その他に利用見込みのない不動産については先ほど御説明しましたように、一般競争入札で譲渡しました。取得要望が自治体からあった1件、具体的には4番目の旧社会保険鳴和病院跡地の駐輪場2ですけれども、これについては地元の金沢市が駐輪場として使いたいという希望がありましたので、金沢市に対して随意契約で譲渡しました。

 以上、平成25年度に6病院、10の物件について譲渡したわけですけれども、この譲渡実績が下の表にまとめてあります。譲渡物件数は16で、売却額が158億円で、売却原価比138.0%、出資価格比87.3%となっています。累計で見ると、平成17年からのRFO9年間の実績となるわけですけれども、売却額が2,379億円、売却原価比182.2%、出資価格比108.3%となっています。

 先ほど光多委員から御質問がありましたけれども、この出資価格比87.3%については病院の資産でしたので、平成20年に出資されております。平成21年から平成25年度の一般的な、例えば地価公示価格を見ると、これは商業地で3大都市圏は16%、地方平均では20%ほど低下しておりますので、そうした額に比べると、この出資価格比との関係での譲渡価格はそれほど遜色のない水準だったと考えております。

 評価項目6は、「年金福祉施設等の運営及び資産価値の保全」です。施設の管理、施設機能の維持ということで、特に譲渡に至るまでにRFOとして資産の維持管理をすることをしてきたわけですが、耐震補強工事について、残っていた3病院の工事を完了したことが1点目です。それから、社会保険病院等の経営状況、資産状況の把握については、第4フェーズの調査を監査法人に委託して行いました。その委託した第4フェーズの調査の内容がこの下に出ております。

 1平成24年度の第3フェーズの調査に基づき、過去の決算にいろいろ問題があった所について、平成24年度に決算修正でそこをきちんとした形にすることがありました。それが、きちんと行われているかどうかの検証作業。それから、2第3フェーズの内部統制調査で、いろいろ検出事項がありました。これは、57の病院それぞれについて、大体平均すると3040項目ぐらい個別の指摘事項がいろいろあったわけです。そうしたものを、きちんと改善できたかどうかという調査を一つ一つ点検していった経緯があります。3は、RFO資産を含めた合算貸借対照表と合算損益計算書の作成。JCHOに改組された時点で想定される開始BSの作成といったこと。このような業務を第4フェーズで監査法人に委託しながら、私どもも内容を確認しながら作業を進めてきました。

 その結果、先ほどお話したような、指摘された改善項目について、その後何度か病院に行って指導をして、確認する作業をしてきました。平成263月までには全ての病院で指摘された事項の改善が一応確認できる状況になりました。

(2)にあるように、個々の病院の状況については、理事長以下、各病院長等のヒアリングを全ての病院について行ってきました。その結果に基づいて、各病院では平成26年度の事業計画案を平成25年度中に作成しました。そういうことを、57の一つ一つの病院との間でやってまいりました。

 評価項目7は、「買受需要の把握及び開拓」です。平成24年度については、厚生労働省から譲渡指示のあった病院譲渡のみが譲渡業務だったわけですが、平成25年度については、先ほど来申しておりますように、JCHOにおいて利用見込みのない不動産10件について売却する作業を行ってきました。そうした中で、自治体への取得意向の調査、それから2つ目のポツにあるように、一般競争入札で譲渡していく。そういう中で、これまでRFOの福祉施設等の譲渡の際に問合せがあった業者についてはデータベースで記録を管理しておりますので、そうした意向がかつてあった方々等に対しても、併せて情報提供するということで、官報公告、ホームページといったことに加え、そうした情報提供なども行いながら、入札参加者の増加につなげました。

 さらに、そういう譲渡の手続においては、買受申出者の募集等の、ここでは書類作成というのが落ちてしまっていますが、そうした業務の一部を外部委託によって行い、対象物件を年度内に全件売却することができました。

13ページで「情報の提供」です。情報の提供は大きく分けて3つあります。1つはRFO本体の運営状況に関する情報提供ですが、これはホームページを活用し、平成17年度から引き続き積極的に情報開示を行っています。2点目は、譲渡対象施設に関する情報提供です。これは特に入札に係る公告等を行う場合には、官報に掲載するだけではなくて、ホームページにも入札情報を掲載しています。平成25年度は、平成24年度になかった競争入札で譲渡するというのがありましたので、それを行っています。

3点目は施設の運営に関する情報提供です。これも昨年御説明したように、委託先の、特に全社連病院において、非常に財務処理上の問題があったことを受けて、そのことをきちんと情報開示するということで、これは平成24年度中に開示した部分もありますし、平成25年度においては調査の結果、約120億円の決算修正が必要になりました。それを受けて、厚生労働省からRFOが直接各病院に指導するように指示されたということを全て昨年8月にまた改めて記者会見を開いて説明をするとともに、RFOのホームページで公表しました。

14ページからは、「新機構への改組に向けた準備」について御説明いたします。移行準備の最終年度ということで、最初に理事長からも話がありましたように、改組に向けた調整に当たって難しかった点として、1点目は委託先団体ごとに組織、文化、ガバナンス、人事、給与制度が異なっていること。これを踏まえた調整作業が大変だったということ。2点目は、財務調査を通じ、当初は想定していなかった問題が出てきた。このような状況の中で、具体的な業務としては、15ページ以下にあるような様々な業務を実施してきました。

15ページでは、中期計画の作成ということがあります。この中期計画の作成は、JCHOとしての中期計画になります。RFOの中期計画とは全く様相が異なる中期計画になっています。言ってみれば、新しい全く新たな中期計画を策定するといった作業は、通常は独法ができる前に行われているわけで、独法の業績評価の中に中期計画の作成が出てくることはまずないのだということだと思います。これは、たまたまRFOJCHOに改組されるということだったので、JCHOの中期計画を作成するという、他にないような作業を厚生労働省と度重なる調整を行いながらやってきました。そういう中では、JCHOのミッションを踏まえて、どういう機能を果たしていくのかということ。それを点検するための数値目標といったものをきちんと記載する。この数値目標についても、できるだけ多くの数値目標を掲げる観点で、厚生労働省とも協議を進めてまいりました。

 各病院に期待される機能は、各病院ごとに、例えば患者さんの紹介率、逆紹介率といった、地域の医療機関との関わり、救急患者を受け入れる数を増やしていくといったこととか、そうした目標を掲げております。また、JCHO全体としての取組に係る目標を設定するという作業を行ってまいりました。そうした結果については、本年2月、3月に開催された独法評価委員会の地域医療機能推進部会がJCHOの業務の評価をしていただく所になりますけれども、その部会において中期計画の案について説明をして、その内容について了承していただきました。4月からは、これに沿って業務がスタートしている状況です。

2番目に、「JCHO病院の名称、組織」とありますけれども、JCHO57の病院は、みんな社会保険とか厚生年金とか、船員保険といった、言ってみれば委託先団体を表わすような名称が使われていた部分がありますけれども、新JCHOにおいては、そうした名称を使うわけにはいきませんので、全て名前を変える、そのための調整を各病院との間で行うとともに、行政への届出、看板を掛け換えるとか、バス停の名前を変えるというようなことまで含め、様々な手続を病院と協力しながら進めていきました。

 病院の組織体制も、これまでは各病院それぞれまちまちで、同じような規模の病院で副院長がいっぱいいたり、副看護部長がいっぱいいたりする病院があったり様々だったのですけれども、これもJCHO病院グループとして、ある意味で病床規模に応じた統一の組織体制としていく観点から調整、見直しを進めました。これも、57の病院それぞれと行いました。

16ページで給与等の話です。これは理事長からも話がありましたが、給与体系が異なることの中で、公的病院水準よりも高い病院も存在するということを踏まえて、統一の給与体系、公的病院としての給与水準にするという方針の下で調整を行っていきました。実際に今までいた職員で、一旦退職はしますけれども、新しい病院に移るときに、また一からという話にもならないわけですから、それまでの病院における評価を踏まえた給与設定とするところを、一人一人の職員について、どういうルールでいくのかといったことを含めて、膨大な作業、調整を病院との間で行いました。

 職員の採用については先ほどお話しましたように、一旦退職し、退職金が支払われ、大幅な職員の離職も懸念される中で、何とか職員に対して、きちんとした意識付け等説明を促して、改組前とほぼ同数の職員を確保できました。

17ページは、JCHOが保有することとなる資産の確定です。これは委託契約の終了に伴い、委託先で委託業務に伴って得られた資産等については、委託契約の終了時に引渡すことが契約によって規定されていたわけですが、引渡すべき資産が、必ずしも病院側で十分把握されていなかった部分もありますので、監査法人にも協力してもらいながら、各病院に行って実査の作業を行い、一つ一つの資産の確定作業をして、平成263月末までには、資産の確定と引渡しを実施してきました。

 病院の運営に係るシステム対応については、先ほど御説明したようなことですが、統一的な病院グループとしてのネットワークを構築するということで、JCHO-netを構築しました。人事・給与の財務システムについても、財務会計システムについても、全病院統一のシステムで稼働することを前提に作業を進めてきましたが、特に財務システムについては、既存のシステムを利用して対応しました。ただ、それも単純に活用できるわけではありませんので、独法会計基準に対応させるような改修作業など様々な作業を行いました。お陰さまで、JCHO発足時から、きちんとしたこういうシステムが大きな混乱もなく稼働するような状況が実現できました。

 各病院のホームページについてもバラバラだったわけですけれども、グループとしての統一的なフォーマットを作成し、全病院が統一感のあるホームページを構築できるような状況を作りました。

18ページは、移行関連準備業務です。これは、当然スタート時に必要な就業規則等の各種規程は作らなければいけない。これは100近いそういう規程が必要になってくるわけですけれども、そうしたものを作りました。行政当局に対する届出、労働基準監督署だとか厚生局とかいろいろな所に届出が必要になりますけれども、そうしたものに対応し、グループとしてのメリットを生かすために、医薬品の共同調達の仕組みを作ったり、委託先団体における医療紛争、裁判になっているものをどう承継するか、医療事故に関する保険契約をグループ全体としてどう締結していくかといった問題。本日お配りさせていただきましたパンフレット、機関誌といったものを作り、これを41日に挨拶回りに行ったりするときに使えるように用意しました。そのような、諸々の移行準備に向けた作業がありました。

 その上で、こうした絶対やらなければいけない業務だけではなくて、一部スタートダッシュが求められる新たな分野にも取り組む必要があったということで、JCHOとして中期目標の中でも掲げられているのですが、総合診療医の育成があります。ドクターGというようなことでテレビでもやっていますけれども、そうした総合診療医を育成することについて、病院グループとして取り組めるように、病院の意識啓発をしたり、それに関係する資格の取得を促したり、その結果250名ぐらいが新しい認定医の資格を事前に取ったり、それから研修を各病院で平成26年度から実施できるような準備を進めたりと諸々の準備を進めてきました。そうした諸々の作業を移行準備として、何とか期限までに無事に終えることができました。以上です。

 

○山口部会長

 ありがとうございました。委員の皆様は、項目4から項目9についての評定結果の記入、評定理由の記入をお願いいたします。ただいま御説明いただきました項目について、御質問等がありましたらお願いいたします。

 

○川北部会長代理

11ページにある、全社連病院に係る決算修正というのは、どのぐらいの病院数だったのか。ここに属している病院のほとんど全てだったのかどうか、この点を教えてください。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 私どもの新JCHOに行った病院が57病院あります。決算修正が必要になったのは、委託先団体が3団体ありましたが、全社連に集中しています。船保会と厚生団という所は全部で10病院ありますけれども、そこでは決算修正が必要な状況はなかったです。したがって、まず問題は全社連の病院において会計処理が行われていなかった。その背景には、他の団体は病院にも外部監査が入っていたのですけれども、全社連は、病院には外部監査が入っていなかったという問題があります。

 この外部監査が入っていなかった点については、私どもの調査の過程でもいろいろ問題が把握されましたし、厚生労働省からも指導があって、平成25年度の決算については、全社連病院も全ての病院に外部監査が入っております。その結果、各病院における内容も含めた監査証明が一応出せたと伺っております。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 先生の御質問に簡単に言うと、47病院が全社連から移行しているわけですけれども、多かれ少なかれという意味でいくと、全ての病院が何らかの修正、トータルは約120と書いていますけれども、厳密に言うと118億云千万という内訳はあります。数字の致命的にまずい病院もあれば、分かっていなくて、単純に間違っている所の修正も含めて言うと47病院全てということです。

 

○川北部会長代理

 そういう意味では、外部監査が入っていなかったことが一番大きいですね。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

3分の1ぐらいはそういう指導者がいないので、自分たちで勝手に経理を押し進めていて、そこにある意味の不正とか、悪意というのは存在していなくて、単純で幼稚な間違いというのもありました。あと3分の1ぐらいは、入りが全くよく分からないという、誰がやっても分からないところがあって、そこについては一定の弁済というか、最後まで、その辺は細かいところで正直分からないのですが、やりました。残っている3分の1は混ざったような形でした。そんな状況でした。

 

○川北部会長代理

 これは、過去に遡って修正はされているのですか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 遡るというのはなかなか難しいのですけれども、フェーズ123が始まったのは平成22年ぐらいからで、水島さんの時代があったので、議員立法というよりも、その前に、閣法が廃案になりました。その動向を見て、誰かがその経理状態は掌握しなければいけないということで、当初はやられたと思っております。我々がやったフェーズ4というのは、当然、移行に向かっての調査です。フェーズ123でも、病院によっては指摘を受けたので、どのように修正すれば良いのか分からないまま動いた病院もあり、厳密にどこまで遡れるかは分からないです。一応我々がやった平成25年度の段階で、辻褄が合わないものについては、新日本監査法人も入れて118億何千万円という修正をもって、取りあえず形の上では、残っている資料上で辻褄が合う形には持っていきました。

 

○光多委員

3点お伺いします。1点は、9ページから10ページで、9ページの6病院で、川崎は一般競争入札だったと思うのですが、他は全部譲渡先を厚生労働大臣から指名されていると理解してよろしいのか、これは確認です。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 はい。

 

○光多委員

10ページのところですが、先ほどの出資比較との対比でいくと分かりましたけれども、これはマスコミからすると、結局また国庫に穴を開けたという話になってしまうわけです。この10病院の中で大体満遍なく下がっているのか、その中の内訳を教えていただけますか。これが2点目です。

3点目は、いろいろ御苦労があったと思うのですけれども、我々評価する立場からすれば、それを曖昧にせずに、きちんとやったかというところが評価の視点なのです。それは、過去のいろいろな病院がやっているわけですから、そこをちゃんと把握し、それを曖昧にせずにやったか。例えば若干ばらつきがあったとか、曖昧にしたという話がなかったかどうか。その辺についてどういう形でやったかというのが3点目のお伺いです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 まず、1つ目の御質問に対して、川崎は一般競争入札です。あとは譲渡指示で具体的な譲渡先が決まったということです。2点目の価格の問題については、出費額対比で、基本的にこの6病院については、(一般競争入札で譲渡した川崎病院を除き)どこか一部が低かったということではなくて、全体的に売却額が、出費額を少し下回っている状況があります。下がっている所は先ほど申しましたように、出費があった平成20年度から地価が下がっていることもありますので、大体それに見合った下がり方をしています。

 

○光多委員

 全般的に地価の低落によりということですか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 はい、そういうことです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 財務調査の118億某の修正、あとは適切に経理ができていく体制になっているかの検証ということは、当然、我々RFOとしても、本省(事業企画課)とも相談してやらせていただきました。まずはフェーズ123もそうですけれども、新日本監査法人の力といいますか、我々は22名しかいないものですから協力していただいて、最終的には新日本監査法人の公認会計士たちも、現状において、もうこれ以上は不可能だというレベルまでは一緒に詰めさせていただいて、本省に報告し、本省も納得して、決着を付けに行ったとこちらでは理解しております。

 

○光多委員

 我々の希望とすれば、例えば13ページに決算修正があって、重大な事態を受けて発表したということだけれども、これについては適切に全部処理を行ったというところが我々の評価の視点なのです。それは、どこかに書いてありますか。

 例えば今おっしゃったように、新日本監査法人から、これで十分だというお墨付きを頂いたとか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 大変すみません。去年の830日に最終的にこのような決算修正で決着しますというのは、厚生労働省の記者会見場で公表させていただいております。これは、年金局のクレジットになっているので、お配りして内訳も付いていますけれども。

 

○年金局事業企画課長

 発表資料ですか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 発表資料で、数字も入っていますよね。

 

○年金局事業企画課長

 はい。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 大変申し訳ありません。厚生労働省のほうからの記者会見のときの公表資料と、RFOのクレジットでの公表資料、そこには資料も付いていて、どういう病院で、どういう修正をしたかというものを世の中に出して公表しています。遅くなりましたけれども、これを委員の先生方にお配りさせていただいて、それを見ていただくと大体内容を御理解いただけると思います。

 

○光多委員

 しつこいようですけれども、こういう所にこういうことをやったというよりも、こういう所にやらなかったというのが我々としては一番気になっているわけです。ですから、満遍なくきちんとやったということを、何らかの形でお示しいただくと有り難いのです。後刻でも結構です。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 はい、分かりました。

 

○光多委員

 しつこいようですが、12ページの「外部委託により」というのは、募集等の業務を、外部委託を活用してということですね。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 そのとおりです。お許しいただければ、ここは記載を少し変えさせていただければと思います。

 

○光多委員

 これは、ちょっと微妙な話もありますので。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 はい。また委員会の事務局とも御相談させていただきます。

 

○安浪委員

 棚卸資産の動きのことでお聞きします。販売用不動産が、去年は730億円が今年は1,480億円と。これは、来期は固定資産に振り換えられてJCHOで使われる資産になる。この増加額の中で、917億円は寄付による受入れがあるのですけれども、それ以外に購入と振替えで45億円というのがあります。これはJCHOのために必要だからというので、例えば医療機器会社からJCHOのために買ったのか、それとも委託先からの資産を購入したのか、その辺は分かりますか。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 移行に向けた準備業務の一環として、先ほど申し上げましたように、耐震うんぬんで問題のある病院等もあります。建替えに必要な土地が、要するに現地で建替えができないような病院については必要な土地の手当て、購入をいたしました。

 

○安浪委員

 補修工事も、この棚卸資産の購入の中に入っているのですか。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 補修工事はRFOにおいては。

 

○安浪委員

 いや、私が言っているのは、棚卸資産の明細の決算書の当期増加額が7ページにありますね。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい。

 

○安浪委員

 そこの当期増加額の購入振り替えが45億円とあります。これは、JCHOの新病院のために、医療機器会社等から必要な機器を購入したということなのですか。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 そうです。土地と、そういう機器等です。

 

○安浪委員

 今期は917億を寄付により資産の受入れというのがありますよね。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい。

 

○安浪委員

 それは、委託契約が終了したことによって、寄付を受けたと。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい。

 

○安浪委員

 この45億円で購入したのは、新病院のために必要だからというので、外部から購入したものですか。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい、外部です。委託先からのものは全て寄付ということで受け入れております。

 

○安浪委員

 委託先から購入したものはないのですよね。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 ありません。

 

○安浪委員

 それは寄付になりますからね。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい。

 

○安浪委員

 購入ということはあり得ないということですね。

 

○地域医療機能推進機構運営支援副部長

 はい、おっしゃるとおりです。

 

○安浪委員

 そこを確認したかったのです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 もともと院有、国有と分かれていて、病院が稼いだお金で院有扱いになっていた分というのは、委託契約が終わる段階で全部寄付にしていただいた数字です。先生御指摘の分については、病院によっては当座平成25年度の生活の中で、医療機器が壊れて買い換えなければいけないのですけれども、メンテナンスできない病院も当然ありましたので、成り代わってJCHOとして必要な医療機器については、RFOのお金でメンテナンスをしたと。その分が、先生が今おっしゃっている分だということです。移転用地の確保と、医療機器の確保ということで、RFOが契約した分が載っているということです。

 

○安浪委員

 それは平成263月期までに、準備のために買わなければいけなかったのだと。新会社になってから購入してもよかったものとの境目というのか、決算までに買っておかなければいけなかったのか、来期でもよかったのかというところなのです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 病院のほうに、医療機器の壊れた状況を精査して、何でもかんでも買い換えたということではなくて、人工心肺とか手術で使っていたもの、それもずうっとだましだまし使ってきていたのだけれども本当に潰れてしまったと。今は、買い換えるだけのキャッシュフローが病院の現場にはないですという状況のときにどうするか。耐用年数は6年なのですけれども、もう10年ぐらい使っている機械であったということで、それを直ちにRFOの判断でメンテナンスしたと。そういう緊急性の説明ができる機械のメンテナンスをしたという意味です。

 

○安浪委員

 なぜ聞いたかというと、国庫納付に関係すると思うのです。来期の購入に回せば、国庫納付をその分増やすことができた。でも、これは新病院のために必要だから、今期3月までに購入したのであって、国庫納付分がその分減ってもそれはやむを得ないのだという考え方だということですか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 当然本省とも相談してやっておりますけれども、もともとRFOの中期計画を延ばしたときに、財務省から承認を頂いている中期計画上の移行準備経費の枠で相当額44億円も余りましたと今回はお知らせしています。そこの枠の中で、世の中的に説明が付くかどうかの範疇で我々はやらせていただいています。システムのほうも、本来であれば全く更地に作るということで当初は予算計上していました。今回なぜそれだけ枠が余ったかということになると、費用対効果というか、予算があるから全部使うという意味ではなくて、移行する47病院を持っている全社連のシステムをメインにして、3団体で共通に使えるようなカスタマイズをするとか、いろいろ節約も考えて費用を余らせた上で、そういう準備経費の枠の中で病院にメンテナンスをするというように持っていきました。

 

○安浪委員

 もう1点は、資産受入れで917億円という相当膨大な資産を受け入れました。これは相当な作業量だと思うのです。この網羅性の検証といいますか、これで全てですというような、検証された痕跡というのでしょうか、そういうことの資料はありますか。監査法人も立ち会われたと聞いたのですが。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 もともと全社連のほうは外部監査を受けていないような状況でしたけれども、平成25年度は監査証明を得るべく頑張っておりましたので、そういう台帳の整備も含め、リアルタイムで新日本監査法人と協力して追い込んでいった次第です。もともとと国有というのは、我々RFOは政府から出資していただいて、ある程度は把握しているのですけれども、問題になっているのは院有と言われていた部分が全くきちっとされていませんでした。そこは鋭意、精力的に、新日本監査法人のほうに台帳ができているかというところを持っていきました。問題は、なぜやったかということで、JCHOとしては国有、院有が一体となって1つの病院の固定資産になりますので、院有と国有を台帳上ちゃんと作った上で合算する。その合算した全体に対する評価が独法として求められているという作業がありましたので、そこのところの網羅性については、一応、新日本監査法人と一緒に徹底的にやったつもりです。

 

○山口部会長

 よろしいでしょうか。時間の関係もありますので先に行きたいと思います。

 

○大野委員

 恐れ入ります、手短かにやらせていただきます。決算修正の件です。決算修正によって、もし仮に下回った病院と上回った病院とが両方あれば、上回った所を下回った所に付け加えるような形で、全体として不足が生じないような対応をされたのか、あるいは不足が生じた病院については、先ほど弁済という言葉もありましたけれども、弁済という形で不足部分は対応していただいたのか、あるいは施設の売却益によってそこを補填するようなことが行われたのかどうかについて伺います。

 あとは項目3について、経費節減のお話がありましたけれども、病院で購入しなければならないような医療器具といったものも、例えば経費節減で賄えるような所で支出するというような類のものではないという理解でよろしいのですか。

 

○地域医療機能推進機構審議役(宇口)

 最初の御質問は、プラス・マイナス修正がかかりますから、現状把握している各病院のキャッシュフローと、修正後の額は変わってくるのは当然です。ただ、平成25年度の全社連の今御報告している清算の中では、もともと赤字病院の赤は、黒字病院の黒で消してしまう、それでもまだ1,000何百億円残った状況です。すなわち118億円はどうなったのかというのは、全社連全体のどんぶりの中で処理する以外整理のしようがなかったということです。

 もう1つはギリギリの中でやっているのですけれども、どうしても説明の付かない、伝票もないのに処理が行われているものについて、一定程度本省と相談をして、そこは全社連が持っている特別会計というのが今の病院の会計です。それとは別に、全社連自体が、一般会計でそちらも法人ですから、出版業とか印刷業をやっている部分です。本省と相談して、一定額を全社連の一般会計から特別会計のほうに弁償していただくという行為をやらせていただきました。

 現実に具体的に言うと、向こうが持っていた管理棟という建物が品川の本部にあります。我々は奥の研修棟という特会で造った、病院のお金で造った所でやっていたのですけれども、今は全社連本体には出ていっていただいて、品川の全社連が持っていたビルの全てをJCHOの本部とさせていただいています。一般会計で持っていた部分を我々のほうに頂いているのですけれども、そこの部分で一定程度本省と相談の上、弁済の額を求めたということです。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 経費削減の話については、病院において必要なものというか、更新しなくてはならないものがあります。そういう医療安全に関わるようなものは、経費削減といってもしなくてはならないものであるということで、各病院で対応してもらうようにしてきた経緯があります。

 

○山口部会長

 よろしいですか。それでは、続いてグループ3、項目10から15についての評価に移りたいと思います。法人のほうから時間がちょっと過ぎておりますので、手短に御説明をお願いします。

 

○地域医療機能推進機構(依田)

 手短に御説明します。まず、19ページからですが、10番目予算、収支計画、資金計画、短期借入の限度額、まず収入ですが、予算に対して実績、予算比39億ほどの増となっております。予算よりも多くなっています。その内訳は、不動産売却収入が当初の予定よりも多かったということで、それが39億円ほどありますが、これは先ほど病院の移転跡地等の売却を行ったというふうにお話しましたが、そういったことを積極的に進めた部分が貢献してるのかなと思っております。それから支出についても先ほど御説明しました業務経費の中で、これは全体的に業務内容の精査、一般競争入札徹底等を行ったわけですが、特にシステム関係の経費で削減できたという部分があるということを、これも大きかったと思っております。短期借入は特に行っていないということです。

 次に、11番目の項目ですが、職員評価は、やはり職員のモチベーションにも関わるものですので、実績評価と能力評価による評価を行なったことが1点。それから人事ですので、やはり職員の採用、配置も関係してまいりますが、これについては、先ほど体制のところでも若干御説明しましたが、ごく限られた体制で効率的に動くようにしていったということで、これも中期目標の中では8%の削減ということが掲げられている中で、私どもは平成24年度末に比べても更に2名減らした22名の体制、目標との関係では46%の大幅な削減を実現したということです。

 次に、12番目の国庫納付金に関する事項ですが、これはちょっと補足説明をさせていただきたいと思っています。まず、JCHOへの移行時期が平成264月であるということから、財務省とも協議して、平成25年度の国庫納付につきましては、東日本大震災に係る国家公務員の給与見直しに関連した削減額、これは1900万円ほどですが、これのみを国庫納付して残余については平成26年度において譲渡収入と委託契約終了に伴なう清算剩余金をもとに国庫納付するということになりました。その結果、平成25年度分の1900万につきましては、これは平成24年度決算が終了したあと、速やかに納付しております。実は、これまで国庫納付については、譲渡収入を財源としまして翌年度のRFO業務に必要な経費として、これは厚労大臣から指示される額がありまして、その金額を控除した額を算出して譲渡収入のあった翌年度に納付するということをしてまいりました。このため、平成25年度の譲渡収入にかかる国庫納付については、平成26年秋になるわけですが、平成26年度には、もう既にRFOは存在せずに、RFOが改組されたJCHOがあって、そのJCHOが国庫納付を行うことになります。しかしながら、JCHOの業務実績評価にはRFOの業務に関する国庫納付の評価項目というのはありませんので、平成26年度に行う国庫納付については、このRFOの最終年度の業務実績として評価いただければと私どもは考えているところです。

 この平成26年度に行う国庫納付につきましては、これまでの国庫納付のようなRFOの施設譲渡に伴なう収入に加えまして、病院系3団体との委託契約終了に伴なう清算剩余金を含めて行う必要があります。この点は、例年にはない清算作業というものを委託3団体との間で行うということが必要になってくる部分があります。そういう作業を進めてきたということです。

 一方で、最終年度にかかる国庫納付につきましては、これは財務省との間でも平成25年度に協議を進めまして、施設譲渡に伴なう収入と委託契約終了に伴なう清算剰余金の額からJCHOの立上げ時に必要となる運転資金等として一部を留保した上で、国庫納付するということになりました。このような調整というのは、例年の施設譲渡の翌年に行う国庫納付にはなくて、正に委託契約の終了、それからJCHO発足に伴なう特別な業務として実施したところです。なお、平成26年度に行う国庫納付の金額につきましては、現在、委託先団体で清算作業中ですので金額が確定しておりません。具体的な金額をお示しできる段階にはありませんが、その取り扱いにつきましては、追って部会長とも御相談させていただければと思っております。以上が国庫納付に関する事項です。

 次に、13番の外部の有識者からなる機関に関する事項です。この外部の有識者で構成されます譲渡業務諮問委員会をRFOでは設けております。昨年度は2回開催しまして、厚生労働省より譲渡指示があった鰍沢病院と紀南病院の随意契約による譲渡、この予定価格の設定プロセスについて諮問して、具体的な鑑定評価の方法や病院の経営状況などの説明を行った上で、審議を行い承認されております。この点につきましては、去年も補足の説明をさせていただきましたが、私どもこういった予定価格を設定する場合に、これは福祉施設の場合には一般競争入札であったわけですが、特に病院の場合には随意契約の指示があります。そういう場合には、ことさら価格の透明性といったものについて社会的な説明責任があるということを去年も御指摘をいただいておるところです。そのときに、補足として御説明したように不動産鑑定評価の方法によって譲渡すると。具体的には不動産鑑定を不動産鑑定業者2社から取り寄せまして、その内容について私どもも不動産鑑定士を常勤職員で確保いたしておりますので、その不動産鑑定士の資格を持っている人間が内容について十分理解した上で、どういうような評価が行われていてその価格がどうであるかといったようなことを譲渡業務諮問委員会のほうにも御説明をさせていただきまして、2社の平均価格で算定するというルールについても御了解いただいて作業を進めたという経緯があります。そのようなことを平成25年度については、2回にわたりまして譲渡業務諮問委員会を開催して行ったということです。なお、譲渡業務諮問委員会には、このほかに先ほどの10件の不動産の売却、また全社連の病院の決算修正等についても併せて報告をさせていただきまして、またその概要についてはホームページで開示しているところです。

 続きまして21ページは、機構の保有する個人情報の保護に関する事項ということで、これは個人情報の保護について法務文書課という体制を作って適切な管理に努めたということ。それから研修会等によって職員の資質の向上を図っているということで、特に対処すべき問題が生じていないということを報告ざせていただきます。

 最後に15番目の終身利用型老人ホームについては、これは平成22年に業務が完了しておりますので、今年度の評価項目としては含まれていないということです。以上です。

 

○山口部会長

 ありがとうございました。それでは、評価項目10から15につきまして、結果並びに理由の記入をお願いいたします。ただいまの御説明につきまして御質問等ございましたらお願いいたします。

 

○引間委員

 国庫納付についてですが、移行期の特殊事情は十分理解したわけですが、最終的には納付額が分からない段階でどうやって評価するかというところが、ちょっといささか戸惑っているところなんですが、予想として売却収入を踏まえた剰余金とか、3団体の清算金をもとに想定すると、予算計上額を上回るだろうと、こういう見通しを立てておられるので、その見通しを前提にせざるを得ないとすれば、この見通しをサポートするバックアップデータみたいなものが、あるのかどうかということをお伺いしたいのですが。

 

○地域医療機能推進機構審議役(依田)

 その点につきましては、これは現在、清算の作業中ということもありますので、具体的な額については、お話を今日はちょっと差し控えさせていただきますが、いずれにしろ、そういった評価をする上でもって、具体的なイメージが御必要だということですので、この点については先ほどの御説明でも話しましたが、山口部会長とも少し御相談しまして、委員の皆様方にどのような形でもって御説明させていただくのか御相談させていただこうと思っております。次回の委員会までには、そういった御相談をさせていただこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

○山口部会長

 ほかに御意見御質問ありますでしょうか。

 

○地域医療推進機構審議役(宇口)

 先生1点、今のお尋ねは正しく、ごもっともな御質問だと思います。RFOというかJCHOの我々のほうからさせていただきますと、清算金の額というのは、正直、今3団体の決算ということで固まるというのはそのとおりです。ただ一方で、運営費交付金という普通の独立行政法人であれば、租税財源から予算編成のときに財務省と折衝していただくというのは、実はJCHOというのは法律で国費が入らないということになっておりますので、当然そういう予算折衝というのはされていないんですが、然は然りながら全くRFOで清算した段階のお金が0ということになりますと、JCHO自体が直ちにメイバンクからお金を借りて運転資金を作らないと、運営としては41日から病院事業としてJCHO病院として患者さんの収入はありますが、3割の窓口現金はあったにしても7割のレセプト保険者の支払基金の請求のものというのは現金化ができるまで2か月のタイムラグが発生します。純粋に民間の医療法人を立ち上げるときも、立ち上げるときに運転資金が必要だというのはあたりまえの話なのです。ですから、RFOの清算という業務とは切り離して、JCHOという独立行政法人の立ち上げに、いくらの運転資金を必要とするのかというのは、今の御質問ですが、別の次元でいくら清算金が残るかということではなくて、別途、残るお金からどれだけRFOからJCHOに運転資金を持たすべきなのか。これは、別の本来的には財務省と折衝して決められていただいている額で、折衝というのは、年金局の事業企画課が財務省と折衝したということであります。ですから、それは、また違った次元で決定されたものだということであります。

 

○光多委員

 私、医療関係は素人なので、すみませんが、18ページのこれからのJCHOの在り方としてプライマリ・ケア認定等で250名以上がプライマリ・ケアの認定・資格を取得することになったということですけども、これからJCHOというのはプライマリ・ケアのところが重点的になっていかれるんでしょうか。そうすると、JCHOというのは、250名というプライマリ・ケアをベースとすると、むしろイギリスのプライマリ・ケアみたいなことを目標とされるのか、やっぱりセカンダリ・ケアみたいなところもあるわけですよね。そこら辺が、このところの新たな業務への準備という形で、これがこれからのJCHOのあり方とどういうふうに結びつくのかということについてお伺いしたいのですが。

 

○地域医療機能推進機構理事長

 今の光多委員の御質問には2点あると思います。1点目は、我々が考えているのはイギリス流の、いわゆるキャピテーションという人頭制では決してありません。医療のアクセスを制限して、プライマリ・ケアのお医者さんが一定程度、人口に比例して収入をもらうというものは全く考えておりません。このことが1点です。

 では、なぜ総合診療医療なのかというと、実は我々の機構JCHOは地域医療機能推進機構ということで、今医療の現場ですね、大学病院というような高度な医療機関は別ですが、医療の現場というと、特にベッド数200ぐらいの病院で、今、何が全国で起きているかというと、実は夜間は、そういうところでは救急の夜勤体制として救急の医者が一人ぐらいしかいませんよね。大きな病院だったら複数で当直することがあるのですが。ところが今までどおりだと、臓器別の専門家あるいは疾患別の専門家、例えば私は眼科しか診ませんというようなお医者さんを、実は日本は主に養成してきました。その眼科の先生が夜の当直をして、例えば小児の場合、あるいは、おじいさんやおばあさんで腰が痛いという場合など、ほとんど診ないで他の病院に行ってもらうことになります。実は日本の医療が崩壊していると言われている原因の1つは、地域における臨床医の受け持てる守備範囲が非常に狭いということです。したがって、もちろん我々は地域の200床の中小の病院でも専門家が必要ですから、その専門家の養成について、我々はこれからもやっていきますが、それだけじゃなくて特に地域における医療の場合では、幅の広い臨床能力を持つことが極めて重要なので、専門医と同様に養成することが実は今、重要です。去年も社会保障の国民会議というのが報告書にありました。そこでもはっきり謳われているのは、これからは総合診療医の果たす役割は極めて専門医と同様に重要ということで、そういう意味で、時代を先取りするという形で、この総合診療医、つまり幅の広い診療能力を持つ医師の養成も専門医の養成と同時にやっていきたいという趣旨です。

 

○光多委員

NHSのプライマリ・ケアとは、ちょっと違う。

 

○地域医療機能推進機構理事長

 違います。

 

○光多委員

 分かりました。

 

○山口部会長

 ほかに御意見、御質問等ございますか。それでは以上で、年金・健康保険福祉施設整理機構に係る個別評価を終了したいと思います。

 次の議題に入る前に、法人及び法人所管課の入れ替えを行ますので、しばらくお待ちください。どうもありがとうございました。

 

(法人及び法人所管課入替)

 

○山口部会長

 続きまして、農業者年金基金の業務実績評価に係る意見聴取を行います。各委員の皆様から御意見をお伺いするに先立ち、所管課及び法人より御説明をお願いいたします。

 

○年金局企業年金国民年金基金課長

 年金局企業年金国民年金基金課長です。本日、御審議いただきます農業者年金基金に関しまず私から説明させていただき、その後法人より御説明させていただきます。

 農業者年金基金に関する資料は、お手元の資料2-1から2-4までと参考資料を用意しておりますので御確認いただければ幸いです。この独立行政法人農業者年金基金ですが、農林水産省所管の法人となっており、業務の一部、給付制度の給付に係る業務に関する事項につきましてのみ厚生労働省と共管という形になっております。従って、業務実績の評価につきましては農林水産省の評価委員会で行っていただくことになりますが、その際に農林水産省の評価委員会が厚生労働省の評価委員会の意見を聴取する仕組みになっており、その観点から、以下の御説明を申し上げます。

 まず資料2-1を御覧ください。農林水産省独立行政法人評価委員会の委員長から当省の委員長宛てに、意見聴取についての公文書の依頼をいただいているところです。本日はこの依頼に基づき、御審議をお願いするということです。

 資料2-2は割愛して、資料2-3を御覧ください。独立行政法人農業者年金基金に係る所管等についてという資料です。1に所管とありますが、一般的な業務運営に関する事項、新制度に係る事項については、先ほど申し上げましたように農林水産省の所管と整理されております。厚生労働省と農林水産省の共管になっておりますのは、1の所管の3ですが、給付制度の給付に係る業務に係る事項に限定された形になっております。従って、厚生労働省の評価委員会の役割ですが、2番にありますように、業務方法書の認可、あるいは中期目標の制定等について共管ということで所管部分についてそれぞれ厚生労働大臣と農林水産大臣がそれぞれの評価委員会に意見を聴取する形になっております。

 一方、「また」以下にありますが、今回議題となっております毎年度の実績の評価に関する事項については、農林水産省の評価委員会が農林水産大臣に意見を申し述べていただくに当たって、共管部分に関して厚生労働省の評価委員会の意見聴取をする形になっております。

 次に、具体的な評価基準について御説明申し上げます。7ページを御覧ください。業務の実績に関する評価の基準という資料を付けております。この評価基準そのものは農林水産省の評価委員会が策定したものです、それに従って評価をお願いすることになっております。

 以下、中身についてですが、1の評価の基本的な考え方の(2)に「各事業年度の実績評価は」という下りがあります。これにつきましては、中期計画の各項目について実績評価を行うということです。具体的には少し飛びまして13ページ、14ページを御参照いただければと思いますが、別紙と書かれているこちらの資料につきまして、中期計画に属する各項目の評価の考え方が記載されております。大項目、中項目、小項目と分かれておりますが、中項目、左の数字で申し上げれば1234と書いてあるところです。この中項目を評価単位として中項目の評価をいただき、その中項目の評価を踏まえて、大項目の評価をしていただき、最終的には大項目の評価を踏まえて全体を評価していただくという3段階の評価という形になっております。具体的な評価方法につきましてはそれぞれ同じような形になっておりますので、中項目の評価方法で御説明させていただきます。

7ページの一番最後の行から8ページにかけて、各事業年度の実績評価の方法という欄があります。8ページの(1)、中項目の評価方法という項目を御覧ください。中項目の評価につきましては、小項目の評価結果を積み上げて評価をお願いするという形になっております。達成度合がaとされた項目は2点、bとされた項目は1点、これが基準となっております。c0点ですが、この積み上げた数字を基準にしてそれを2倍した数を基準として3段階で行うという形になっております。例えば、この各小項目の評価の合計数値の割合が基準となる数字の90%以上であればA50から90%であればB50%未満であればCという評価基準になっております。

 なお、その下の「なお」ですが、Aの評価のうち特に良いという場合にはS評価という評価ができることになっています。またC評価の場合には、要因を分析して、必要に応じてDという評価もできることになっております。以上が評価方法についてです。

 なお、その後の参考という資料につきましては、こちらは農林水産省が作成した評価結果です。後ほど、法人から御説明申し上げます事項の該当部分については赤字で記載しておりますので御参照いただければと思います。

 最後にスケジュールです。資料2-2を御覧ください、右と左に分かれた表の形で御用意しております。厚生労働省の評価委員会と農林水産省の評価委員会の関係を記載しています。左側が厚生労働省の評価委員会、右側が農林水産省の評価委員会の動きになっております。農林水産省の評価委員会ですが、8月下旬に「農業分科会開催」と記載されております。この日に独立行政法人評価委員会が開催される予定と伺っております。逆算しますと、8月上旬に原案を作成、8月中旬までには農林水産省の方に当省の評価委員会からの御意見の提出をお願いしたいというお話があり、本日年金部会の開催をお願いしているところです。

 私からの説明は以上です。続きまして、法人から御説明申し上げます。

 

○農業者年金基金理事

 農業者年金基金理事の小山です、よろしくお願いします。

 平成25年度業務報告について御説明させていただきます。お手元の資料2-4、横表を御覧いただきたいと思います。字が小さくて恐縮です。まずこの表の作りですけれども、左側に中期目標、中期計画、ここに5年間の計画があります。3番目の欄には年度計画の欄を載せております。一番右側に事業報告書ということで、平成25年度の事業実績を載せてあります。

 関係部分ということで、太枠で囲っております。まず、2ページ目を御覧いただきたいと思います。2ページ目の下の方、2として「業務運営の効率化」があります。この関係から御説明いたします。(1)が事務処理の簡素化です。今年度から新しい電子システムに変えております。その関係で書類の簡素化を行っております。右側に書いておりますが、旧システムにおきましては被保険者、受給権者、新制度、旧制度、それぞれに様式が定まっていたということがありますので、それを簡素化・統一化いたしました。結果としては、そこに書いてありますように、14様式を4様式に変更したということです。

(2)電子情報提供システムの利用促進です。これは電子情報利用システムを提供している業務受託機関がどうかということですが、結果として利用件数が増えております。

 次のページ、3ページ目の上、(3)、農業者年金記録管理システムの開発等です。これは旧システムを新しいシステムに変えたということです。右側の一番上に書いておりますが、被保険者等のサービスの向上、事務処理の迅速化、効率化の一層の推進に向けて、平成23年度に開発に着手、今年の2月から共用を開始しております。実質的には今年度から新しいシステムに変えたということです。また、後ほど説明いたしますが、それによって届け出処理期間の短縮等、あるいは先ほど申し上げました様式の統一化等を行っています。

4ページ目を御覧いただきたいと思います。5の「業務運営能力の向上等」です。これは職員の業務運営の向上を図っていくということで、(1)が農業者年金基金そのものの職員です。御存じのように農業者年金は東京に本部があるだけで、あとは全て市町村等に受託をしているということです。基金職員の能力向上を図るということから、右側にありますように新任職員を対象とした研修、あるいは専門分野の研修等々を行っています。

5ページの(2)業務受託機関担当者に対する業務運営能力の向上です。これは都道府県段階、市町村段階それぞれあります。都道府県段階においては農業会議、あるいは農業協同組合中央会が受託機関になります。それに対しても会議の開催、研修の開催を行っています。

 2市町村段階における業務受託機関というのは市町村の農業委員会、あるいは農業協同組合が受託機関になります。その職員も人事異動がありますので、必ず4月に担当者会議、あるいは5月の新任者会議等で研修を行っているところです。それに対し、講師の派遣も行っています。

 続きまして6ページ目の一番下、「加入者の代表等の意見の反映」です。農業者年金に加入していただいている方々の意見をいろいろ聞き、それを反映しているということです。具体的には年2回運営評議会を開催し、そこで意見を聴取しているという形を取っています。右側にそれぞれに出た意見について反映状況、例えば若い農業者や女性農業者への一層の制度普及を図るため、青年女性のリーダーに広域推進協力員ということで広報PRに協力いただく仕組みを作っています。また、次のページ、7ページ目の一番上になりますが、報告様式につきましても御意見をいただいた上で変更しているという形で例示を挙げています。

7ページ、(5)業務受託機関の事務処理の適正化等です。先ほど申し上げましたように、業務受託機関は市町村とJAで、全国で2,400ありますので、そういったところに対して指導を行っていくということです。5年間かけて9割以上の機関を検査する、あるいは指導していくという形にしており、昨年度は32都道府県、292の業務受託機関、計画では240の機関をやることになっておりましたので、それ以上の機関につきまして考査指導を行っているところです。

8ページ目の真ん中から下、(3)申出書等の迅速な処理ということで事務処理の迅速化の関係です。事務の標準処理期間を設けておりまして、その処理を97%以上にしていこうということです。年に2回の調査をしていますけれども、その結果を見ましても98.35%が標準処理期間以内に処理をしているという状況です。

8ページの一番下、2申出書等の標準処理期間については新しいシステムの導入によって短縮しております。右側に書いてありますように、加入申出書は従来60日以内で処理するということだったのですが、これを30日以内、それから年金裁定請求書につきましては90日以内を60日以内ということで、それぞれ30日の短縮を図っているところです。

9ページ目の一番上、3申出書等に不備があった場合には、差戻しというか、返戻いたしまして修正してもらうのですが、その返戻件数も少なくしようということで、10%以下という目標を掲げております。結果としては、右側の表にありますように返戻率が7.7%ということで、10%以下の返戻率を達成しているところです。

 私からの説明は以上です、よろしくお願いいたします。

 

○山口部会長

 ありがとうございました。ただ今御説明いただきました件につきまして御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。

 

○川北部会長代理

 新しいシステムができたということで、これは非常に良かったなと思います。それに関連して2点ばかり質問なのですが、費用対効果みたいなことを測定されているのかどうか、測定されているのであればどういう結果が出ているのか、それが1点です。

 もう一点、8ページで年2回、期間内に処理ができているのかどうかを測定されています。このうち、平成262月の処理割合の計測なのですが、新システムができたのが平成262月と書いてあったと思います。これは新しいシステムに基づく処理の測定なのかどうか、その点をお伺いしたいのですが。

 

○農業者年金基金理事

 後の方から答えますと、新システムは2月末からということになりますので、これは旧システムのものです。

 費用対効果の関係ですが、正直申しまして、そういう費用に対して効果というものはやってはおりません。ただ、開発費につきましては、年々いくらというのは予算に計上されておりますので、その範囲内でやっているという段階です。このシステムにつきましては、今後も例えば、マイナンバー法が入るなどで常々改修していかなければいけないので、そこは効果と言うよりは、やらざるを得ないという状況でやっていくということかと思います。

 

○川北部会長代理

 毎年この点も質問しているので恐縮なのですが、多分このシステムに関しては年数が経っているということをお伺いしていたと思います。この点、費用対効果を計測されて新しいシステムに移行した。つまり、かなり迅速化が測られて人件費の削減になるとか、その辺りを計測されるとシステムを改良される上で、むしろ支援材料になるのではないかと思いまして、そういう意味で質問させていただきました。

 

○農業者年金基金理事

 ありがとうございます。参考にさせていただきまして、検討してみたいと思います。

 

○山口部会長

 ほかに御意見、あるいは御質問はありますでしょうか。

 

○川北部会長代理

6ページに加入者代表等の意見の反映とあります。その一番下の行のところ、青年就農給付金受給者の把握と適切な制度周知を行うということで、加入推進取組方針に明記するという事が書かれています。それに関連しての話なのですが、特に若い層の加入というところがどういう推移になっているのか、計画されているような加入の促進が図られているのかどうか。この点を聞きたいなと思っている次第です。

 

○農業者年金基金企画調整室長

 平成25年度から新しい中期目標に切り替わり、従来は政策支援を受けられる方を中心にとしておりましたが、平成25年度の新しい目標では、政策支援を受け得る若い方、39歳以下の加入対象者を中心に重点的にやっていくとなっております。その初年度目ですので前年度との比較で言いますと、前年度の新規加入者数に比べ二百数十名、若い方の加入者が増えております。平成25年度は初年度ですので、そういう重点的な対応の結果だと思っております。

 

○山口部会長

 ほかにはよろしゅうございますでしょうか。

 それでは、農業者年金基金の平成25年度の業務実績に関し、農林水産省の独立行政法人評価委員会に提出する意見につきましては本日の御議論を踏まえ、私と事務局とで相談して案をまとめまして、書面にて皆様にお諮りすることにしたいと思います。最終的には私に御一任いただきたいと考えておりますが、よろしゅうございますか。

(各委員了承)

 

○山口部会長

 ありがとうございます、それではそのようにさせていただきます。本日の議事は以上となります。事務局から、今後の流れと次回の開催等について連絡をお願いいたします。

 

○政策評価官室長補佐

 今後の流れについて御説明いたします。資料1-3の評定記入用紙についてですが、全ての項目に記入が終わっている場合につきましては、部会終了後に用紙を回収いたしますので、机の上にそのままにしてお帰りいただくようお願いいたします。記入が終わっていない場合につきましては、冒頭で申し上げましたとおり、評定記入用紙の電子媒体をメールでお送りしますので、御記入の上、こちらに提出いただくか、あるいは評定記入用紙をお持ち帰りの上で御提出いただくかといった形でお願いします。その場合には、大変恐縮ですが731()までに事務局に御提出いただきますようお願いいたします。

 次に次回の開催予定ですが、次回は818()15時から、場所は本日と同じく、厚生労働省専用第12会議室になります。

 議題としては、年金部会2法人、RFOGPIFの平成25年度業務実績に係る総合評価と平成25年度の財務諸表の承認に加え、平成25年度中に中期目標期間が終了したRFOの中期目標期間の業務実績評価、いわゆる最終評価と言われるもの、それから本年度が中期目標期間の最終年度にあたるGPIFの暫定評価と組織・業務全般に係る見直し当初案等についての審議を行う予定としております。

 最後に、本日配布しました資料の送付を御希望される場合につきましては、事務局からお送りいたしますので、机の上にそのままにして御退席いただきますようお願いいたします。事務局からは以上です。

 

○山口部会長

 それでは、本日は以上とさせていただきます。

 長時間にわたり、熱心な御審議をいただきましてありがとうございました。


(了)

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