第10回ASEAN+3保健大臣会合

第10回ASEAN+3保健大臣会合
日付:
2024年8月9日(金)
場所:
ラオス人民民主共和国(ビエンチャン)
担当局:
大臣官房国際課

濵地厚生労働副大臣は、第10回ASEAN+3保健大臣会合(※1)に出席しました。

この保健大臣会合の中で、濵地厚生労働副大臣は、新型コロナウイルス感染症の経験から、パンデミックの予防・備え・対応には、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(※2)達成に向けて平時から保健システムを強化しておくことが重要であると再認識されたと述べ、日本がUHC達成に貢献するため、WHO(世界保健機関)と世界銀行と連携し、2025年、日本に「UHCナレッジハブ(※3)」を設立し、ASEAN諸国を含む多くの国がUHC推進に活用できるよう、準備を進めていることを紹介しました。

また、経済活動と健康危機対応を両立するための一つとして、デジタル技術の活用について触れ、日本が行っている国際協力について紹介しました。

さらに、予防・備え・対応を強化するための、現在交渉中の「パンデミック条約」の重要性や、ASEAN感染症対策センター(ACPHEED)への運用開始への支援などについても述べました。

今回の会合では、ASEAN+3保健大臣会合共同宣言が採択されました。

その他、濵地厚生労働副大臣は、ソムサック・テープスティン タイ王国保健大臣、ダオ・ホン・ラン ベトナム社会主義共和国保健大臣、サイア・マウ・ピウカラWHO西太平洋地域事務局長と会談を行い、日本と各国間や東南アジア地域、西太平洋地域での保健医療分野の協力推進などについて意見交換を行いました。

また、タイ王国の日系製薬工場と現地病院を訪問し、意見交換を行いました。

  1. ※1ASEAN+3保健大臣会合>
    2年に1度、ASEAN10か国(インドネシア共和国、カンボジア王国、シンガポール共和国、タイ王国、フィリピン共和国、ブルネイ・ダルサラーム国、ベトナム社会主義共和国、マレーシア、ミャンマー連邦共和国、ラオス人民民主共和国)と日本、大韓民国、中華人民共和国の保健大臣が会合し、ASEAN各国の保健分野に関する課題や、ASEAN各国と日本、大韓民国、中華人民共和国との協力について意見交換を行うものです。
    第10回会合には、オブザーバーとして、東ティモール民主共和国が参加しています。
  2. ※2ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
    全ての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる状態を指す。
  3. ※3UHCナレッジハブ
    UHCの実現に向けて、主に低・中所得国の保健財政を強化するため、WHOと世界銀行が連携し、各国の保健省と財務省の政策立案者に対する能力開発を支援することを目的として設置する拠点のこと。
第10回ASEAN+3保健大臣会合で発言する濵地厚生労働副大臣
ソムサック・テープスティン タイ王国保健大臣との会談
ダオ・ホン・ラン ベトナム社会主義共和国保健大臣との会談
サイア・マウ・ピウカラ WHO西太平洋地域事務局長との会談
日系製薬工場で説明を受ける濵地厚生労働副大臣
現地病院での意見交換会