2024年8月30日 薬事審議会 医薬品第二部会 議事録
日時
令和6年8月30日(金)14:00~
会場
厚生労働省共用第6会議室
出席者
- 出席委員(17名)五十音順
-
- 安藤正志
- 石井明子
- 大隈和
- 大曲貴夫
- 亀田秀人
- ○川上純一
- ◎清田浩
- 島ノ江千里
- 末岡晶子
- 滝田順子
- 登美斉俊
- 松下正
- 南博信
- 宮川政昭
- 山口拓洋
- 山本昇
- 横幕能行
(注)◎部会長 ○部会長代理
欠席委員(4名)五十音順-
- 浦野泰照
- 宗林さおり
- 中野貴司
- 山本俊幸
行政機関出席者-
- 佐藤大作 (大臣官房審議官)
- 中井清人 (医薬局医薬品審査管理課長)
- 野村由美子(医薬局医薬安全対策課長)
- 鈴木洋史 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)他
議事
○医薬品審査管理課長 それでは時間になりましたので、「薬事審議会医薬品第二部会」を開催いたします。お忙しい中、どうもありがとうございます。本会議はペーパーレスの開催といたしますので、資料はお手元のタブレットで操作して御覧いただくことになります。操作等で不明点がありましたら、事務局がサポートいたしますので、よろしくお願いします。
まず、本日の会議における委員の御出席についてですが、浦野委員、中野委員、山本俊幸委員、宗林委員から御欠席との御連絡を頂いております。そのほか、山口委員と南委員がまだ御出席いただいておりませんが、もうすぐ参加されると思っております。現在のところ、当部会委員数21名のうち、15名の委員がこの会議に御出席を頂いておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。
続いて、薬事審議会規程第11条の適合状況については、全ての委員の皆様に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告いたします。委員の皆様におかれましては、会議の開催の都度、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、清田部会長、以降の進行をお願いいたします。
○清田部会長 清田です。まず、事務局から資料の確認と、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、そして委員からの申出状況について御報告をお願いします。
○事務局 それでは、資料の確認をいたします。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料1~22を用いますので、お手元に御用意いただけますか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料22に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規定第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは、次のとおりです。
議題1「オータイロ」、退室委員は松下委員、山本昇委員、議決に参加しない委員は亀田委員、南委員です。
議題2「ライブリバント」、退室委員は山本昇委員、議決に参加しない委員は亀田委員です。
議題3「ビンゼレックス」、退室委員はなし、議決に参加しない委員は亀田委員です。
議題4「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員は安藤委員、松下委員、議決に参加しない委員は亀田委員、南委員、山本昇委員です。
また、議題5についても、各委員より寄付金・契約金等の受取りの申告を頂いておりますが、本議題は薬事審議会審議参加規程第18条の「個別の医薬品等の承認審査や安全対策に係る審議以外の審議」に該当しますので、部会後に厚生労働省のホームページ上で申告書を公開することをもって、審議及び議決に加わることができるものとなっております。以上です。
○清田部会長 今の事務局からの御説明に、特段の御意見はありますか。よろしいでしょうか。よろしければ、皆様に御確認いただいたものといたします。本日の非公開議題は、審議事項5議題、報告事項12議題、その他事項1議題となっております。
それでは、審議事項の議題に移ります。松下委員におかれましては、利益相反の申出に基づき、議題1の審議の間、会議から御退室して、御待機いただくことといたします。また、山本昇委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題1及び議題2の審議の間、会議から御退室して、御待機いただくことといたします。松下委員、山本昇委員は、御退室をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構より説明いたします。審議事項の議題1、資料番号1、医薬品オータイロ錠40mgの製造販売承認の可否等について、説明いたします。
本剤の有効成分であるレポトレクチニブは、ROS1等のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する低分子化合物であり、ROS1等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
今般、本剤は、「ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年6月時点において、本剤は米国を含む3の国又は地域において承認されています。本品目の専門協議には、8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は、資料21を御覧ください。
以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書37ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)患者等を対象とした国際共同第I/II相試験であるTRIDENT-1試験の成績が提出されました。有効性については、40ページの表33を御覧ください。TRIDENT-1試験の第II相パートにおいて、主要評価項目とされた奏効率は、ROS1チロシンキナーゼ(TKI)による治療歴のない患者を対象としたEXP-1において77.8%であり、ROS1-TKIによる治療歴のない患者における既存治療であるクリゾチニブ及びエヌトレクチニブの奏効率が66%及び67.1%と報告されていることを考慮すると、EXP-1における本剤の奏効率には臨床的意義があると判断しました。
また、一つのROS1-TKI及び一つの白金系坑悪性腫瘍剤による治療歴のある患者を対象としたEXP-2における奏効率は43.5%、二つのROS1-TKIによる治療歴があり、細胞障害性抗悪性腫瘍剤及び免疫チェックポイント阻害剤による治療歴のない患者を対象としたEXP-3における奏効率は29.4%、一つのROS1-TKIによる治療歴があり、細胞障害性抗悪性腫瘍剤及び免疫チェックポイント阻害剤による治療歴のない患者を対象としたEXP-4における奏効率は37.7%であり、既存のROS1-TKIによる治療に抵抗性となった患者で一定の奏効が認められたことには、臨床的意義があると判断しました。以上の結果等から、本剤の一定の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、45ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、間質性肺疾患(ILD)及び中枢神経系障害であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。
また、本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、既承認のROS1-TKIの既知のリスクであること。既承認のROS1-TKIであるクリゾチニブ及びエヌトレクチニブについて一定の使用実績があり、日本人患者において新たな安全性上の懸念は認められていないことなどを踏まえると、本剤の製造販売後調査について、承認取得後ただちに実施する必要は低く、市販直後調査及び通常の安全性監視活動において、本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断しました。
以上のような審査の結果、機構は「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 それでは、委員の先生方から御質問があれば承りますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。なかなかいい薬だと私は思いますが。
○安藤委員 すみません、質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。
○清田部会長 どなたでしょうか。
○安藤委員 愛知県がんセンターの安藤と申します。
○清田部会長 どうぞ。
○安藤委員 この薬の用法・用量なのですが、1日1回160mgを14日間投与して、その後忍容性がよければ160mgを1日2回投与となっているのですが、今回提出された薬物動態や臨床試験成績から見て、この薬剤というのは1日1回投与の方が望ましいのか、1日2回投与の方が望ましいのか、機構はどのように判断されたのでしょうか。
○清田部会長 機構からお答えください。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。今回、主要な試験成績でありますTRIDENT-1試験においては、忍容性が良好な患者さんでは、全て14日間経過後に1日2回投与に増量することにより検討されておりますので、1日1回投与での有効性に関してどうかというところの明確な情報は持ち合わせてはいないのですが、曝露量と奏効率の関係などについて検討された結果を踏まえると、一定程度1日2回投与の曝露量まで上げた方が奏効率が高い傾向が認められておりますので、忍容性がある患者さんにおいては1日2回投与に増量することは適切であると考えております。
○安藤委員 ありがとうございました。もう1点質問で、この薬剤は中枢性神経障害で、めまいだけでなくけいれんが数パーセントの頻度で認められているのですが、このけいれんというのは曝露量と何か相関があるのか、それとも投与期間と相関があるのか、その辺りは今、分かっているデータはあるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 お答えいたします。現時点では、曝露量、あるいは投与期間との関連に明確な関連は分かっていない状況です。
○安藤委員 そうすると、例えばけいれんを起こしやすい人の合併症なり何なりという、何か因子というのは全く分かっていないということでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御指摘のとおり、その危険因子、リスク因子について、現時点でこういったものというのは不明な状況です。
○安藤委員 ありがとうございました。
○清田部会長 登美先生、お願いします。
○登美委員 薬物動態の所で質問をさせていただきたいのですが、審査報告書の22ページ辺りに、この薬剤は結構CYPの阻害作用やトランスポーターの阻害作用が幅広く見えていて、臨床試験をかなり幅広く実施するCYP2B6、2C9、その他諸々実施される予定と書いてあった後に、最終的に臨床試験でやったのはCYP3Aの阻害剤や誘導剤などでとどまっているような印象を受けているのです。やらなければ駄目だという雰囲気でもないですが、この辺りは実施予定とは書いてあるものの、何か機構の方でやらなくてもいいというような話になったのか。あるいは、引き続き実施予定なのだけれども、現時点ではまだ終わっていないという意味なのか、その辺りの情報を教えていただいてもよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 こちらに記載しております実施予定と記載している臨床試験については、現時点で成績は得られておりませんので、これらの試験で得られた情報については、適切に医療現場に情報提供するように申請審査をして、連絡をしている状況です。
○登美委員 これからという意味でよろしいのですか。今やっているか。
○医薬品医療機器総合機構 はい、これからです。
○登美委員 分かりました。ありがとうございます。
○清田部会長 ほかに御質問はありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、議決に入ります。亀田委員、南委員におかれましては、利益相反に基づく申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくものといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで御待機されています松下委員をお呼びください。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題2、資料番号2、医薬品ライブリバント点滴静注350mgの製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。
本剤の有効成分であるアミバンタマブ(遺伝子組換え)は、EGFR及びMETに結合する二重特異性抗体であり、EGFR及びMETを介したシグナル伝達を阻害すること等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。今般、本剤は「EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年6月時点において、本剤は英国、EUを含む4の国又は地域において承認されています。
本品目の専門協議には、9人の専門委員に御参加いただきました。詳細は、資料番号21を御覧ください。
以降、臨床試験成績を中心に、審査の概要を説明いたします。審査報告書34ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、化学療法歴のないEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相試験であるPAPILLON試験が提出されました。有効性については、38ページの表25及び図3を御覧ください。PAPILLON試験において、主要評価項目とされた無増悪生存期間(PFS)について、カルボプラチンとペメトレキセドとの併用(CP)群に対する本剤とCPとの併用群の優越性が検証されました。この結果等から、PAPILLON試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、42ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、infusion reaction、間質性肺疾患、皮膚障害、静脈血栓塞栓症、体液貯留及び下痢であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。ただし、製造販売後には、重大な転帰に至る可能性があるものの、本剤との因果関係が明らかとなっていない静脈血栓塞栓症に関する情報収集を目的とした調査の実施が必要であると判断しております。
以上のような審査の結果、機構は「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として、本剤を承認することが可能と判断しました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間を8年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 委員の先生方からの御質問を承ります。いかがでしょうか。
○南委員 南ですが、教えてください。
○清田部会長 はい、どうぞ。
○南委員 この薬の有害事象として血栓塞栓症が非常に話題になっているのですが、血栓塞栓症の機序についてどの程度分かっているのでしょうか、仮設でもいいので、どのような機序が想定されているかは分かりますでしょうか。
○清田部会長 機構からお答えください。
○医薬品医療機器総合機構 機構より説明いたします。今のところ、これだという想定される機序はないという状況です。
○南委員 分からないということが分かりました。ありがとうございます。
○清田部会長 ほかに御質問はありますか。よろしいでしょうか。それでは、先ほどの血栓の問題で何か新しいことがあれば、またお知らせいただけると思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議決に入ります。亀田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで御待機されています山本昇委員をお呼びください。
○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料No.3、ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ及び同皮下注160mgオートインジェクターの製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から御説明いたします。
審査報告書の36分の5ページを御覧ください。本剤は、ヒトインターロイキン17A及び17Fに対するヒト化IgG1モノクローナル抗体であるビメキズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とし、本邦では2022年に乾癬に係る効能・効果で承認されて以降、2023年に乾癬性関節炎、体軸性脊椎関節炎に係る効能・効果でも承認されています。今般、化膿性汗腺炎に係る効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。なお、本剤の化膿性汗腺炎に対する効能・効果は、2024年7月時点で欧州の31の国又は地域で承認されています。
主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡潔に御説明いたします。有効性について、審査報告書の36分の17ページ、表19を御覧ください。化膿性汗腺炎患者を対象として実施された国際共同試験において、有効性は膿瘍及び炎症性結節の総数がベースラインから50%以上減少し、かつ、膿瘍及び排膿性瘻孔の総数が増加しなかった被験者の割合であるHiSCR50達成率を主に用いて評価されています。主要評価項目とされた投与16週時のHiSCR50達成率について、本剤4週間隔投与群及び本剤2週間隔投与群、これらはいずれもプラセボ群との比較において統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤4週間隔投与及び本剤2週間隔投与の優越性が検証されております。また、同じ表の右側には日本人部分集団の解析結果を示しております。
本剤の有効性については、審査報告書36分の22ページ以降の表23及び表24にお示しした他の評価項目や、より長期での成績も踏まえて、機構は、化膿性汗腺炎患者に対する本剤4週間隔投与及び2週間隔投与の有効性が期待できると判断いたしました。
安全性について、審査報告書36分の26ページ、表26にまとめています。既承認の乾癬における安全性プロファイルと比較して、化膿性汗腺炎患者に特有の新たな安全性上の懸念は現時点では示唆されておらず、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断いたしました。
以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断いたしました。また、本申請に係る効能・効果及び用法・用量の再審査期間は、既に付与されている再審査期間の期限である令和12年1月19日までとすることが適切と判断しました。薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○清田部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御意見がありましたら承りますが、いかがでしょうか。大丈夫ですか。
それでは、御質問がないようですので、議決に入りたいと思います。亀田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。議題3につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、議題4に移りたいと思います。松下委員におかれましては、利益相反の申出に基づきまして、また、安藤委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題4の審議の間、会議から御退室して御待機いただくことといたします。安藤委員、松下委員は御退室をお願いいたします。
○事務局 議題4の希少疾病用医薬品の指定の可否について、事務局より説明をいたします。資料は、資料No.4-1~4-6となります。まず、資料No.4-2の「DSP-5336」です。申請者は「住友ファーマ株式会社」です。予定される効能・効果は、「再発又は難治性のMLL遺伝子再構成陽性又はNPM1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」となっております。患者数は約2,000人となっており、こちらの疾患ですけれども、既承認薬が治療法としても十分ではなくて、予後が極めて不良な疾患となっております。国際共同第I/II相試験の結果より本剤の有用性が一定程度期待されることにより、医療上の必要性は高いと言えると考えております。開発の可能性について、国際共同第I/II相試験の第II相パートを実施して、本剤の有効性、安全性を確認することが計画されております。
続いて、資料No.4-3の「ボロファラン」になります。申請者は「ステラファーマ株式会社」です。予定される効能・効果は、「再発髄膜腫」になります。患者数としては約1万人とされております。医療上の必要性についてですが、現在、髄膜腫に対して本邦で製造販売されている医薬品はなく、標準的な治療は確立していない予後不良な疾患となっております。現在、実施中の国内第II相試験の予備的な結果において、奏効率ですが、本剤/BNCT群では41.7%でした。開発の可能性については、国内第II相試験において安全性及び有効性を確認した上、製造販売承認される予定ですが、今後、機構と協議予定とされております。
続いて、資料No.4-4、こちらも同じく「ボロファラン」です。適応としては、「再発悪性神経膠腫」になります。本邦における悪性神経膠腫を含む脳の悪性新生物患者の総患者数は約1万人と報告されています。医療上の必要性について、再発悪性神経膠腫、膠芽腫を含みますが、この患者に対しては局在性等に基づき、外科的な切除、放射線治療、化学療法などが実施されますが、標準的な療法が確立しておりません。国内第II相試験において、主要評価項目である膠芽腫患者における1年生存率は79.2%であり、全体集団のOSの中央値は18.7か月でした。開発の可能性について、今後、予定される国内○○○試験において有効性及び安全性を確認の上、承認申請される予定ですが、今後、機構と協議予定とされております。
最後に資料No.4-5、4-6について、一緒に説明させていただきます。「ニボルマブ」については、申請者が「小野薬品工業株式会社」です。「イピリムマブ」については、申請者は「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」となっております。いずれも予定される効能・効果は、「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」となっております。患者数としては、約1万8,544~3万4,160人と推定されています。医療上の必要性について、一次治療としてペムブロリズマブ投与が行われるところですが、こちらの薬剤の一次治療の成績が、PFSが16.5か月、3年生存率が61.4%、奏効率が43.8%となっております。
本剤の国際共同第III相試験ですが、こちらは化学療法歴のない患者集団におけるPFSの中間解析結果が、化学療法群と比較してニボルマブ、イピリムマブ併用群で延長が認められ、化学療法と比較して、こちらの併用群で延長傾向が認められているところで、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○。開発の可能性については、国際共同第III相試験を基に承認申請する予定となっております。説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問等がありましたら承ります。いかがでしょうか。よろしいですか。ないようですので、議決に入りたいと思います。亀田委員、南委員、山本昇委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで待機されています安藤委員、松下委員をお呼びください。
○事務局 まず、報告事項の議題7から事務局より御説明させていただきます。資料No.6の報告事項の議題についての概要資料の2ページを御覧ください。
こちらに記載の議題7の「メキニスト」について、議題6の「タフィンラー」と併用療法で「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫に係る効能・効果」について、こちらを追加する申請がなされております。また、それと同時に「小児用ドライシロップ」も4.7mgの新しい剤形を追加する申請がなされております。機構における審査の結果、こちらについて承認して差し支えないという結論が得られております。
続いて、審議事項の議題5について御説明させていただきます。資料No.5を御覧ください。医薬品メキニスト小児用ドライシロップ4.7mgの毒薬又は劇薬の指定の要否についてです。概要の2ポツ目に記載しておりますが、有効成分であるトラメチニブについては原体及び製剤が毒薬に指定されておりますが、既承認のメキニスト錠0.5mg及び同錠2mgについては、ただし書としてその製剤を毒薬の指定から除外し、劇薬に指定されております。
今般、剤形を追加する申請がなされたドライシロップ4.7mgの製剤についても、機構における審査の結果、劇薬として既承認の製剤と同様に劇薬として指定することが適切と判断されましたので、指定の内容として1ボトル中トラメチニブとして4.7mg以下を含有するドライシロップ剤についても毒薬の指定から除外し、劇薬に指定するという対応をさせていただきたく存じます。御説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、これに関して御質問を頂きたいと思います。いかがでしょうか。ありませんか。ないようですので、議決に入りたいと思います。本議題について、毒薬指定から除外することとしてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、毒薬指定から除外することとし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、報告事項の議題7についても確認いただいたものといたします。
続きまして、報告事項及びその他事項に移ります。事務局から報告事項の議題1~6、8~12及びその他事項の議題1について、御説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料No.6を御覧ください。まず、議題1、資料No.7の「ノボセブンHI」です。申請の概要は「グランツマン血小板無力症患者の出血低下抑制」となっております。現在、承認されているものが血小板に対する同種抗体を保有し、血小板輸血不応状態(又は現在見られる)という患者に限定された形で挿入されておりますが、その限定を削除するという形の変更の申請がなされているものです。
続いて、議題2、資料No.8の「リンヴォック錠」です。こちらは「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に係る用法・用量の追加」としております。具体的には、12歳以上かつ体重30kg以上の小児において、30mgの投与に関する用法・用量を追加するといった変更の内容です。また、併せて、本議題については、最適使用推進ガイドラインの記載の変更もしておりますので、その他事項に関連する資料で報告をさせていただいております。
続いて、議題3の「アラグリオ顆粒剤及び内用剤」です。こちらは「経尿道的膀胱腫瘍切除術時における筋層非浸潤性膀胱癌の可視化に係る用法・用量の変更」です。変更の内容としては、従来、膀胱鏡挿入の3時間前に経口投与するとされていたところを2~8時間前に投与するという形で、投与できる幅を広げるという内容です。
議題4の「パドセブ」です。こちらは「根治切除不能な尿路上皮癌に係る効能・効果、用法・用量の追加」ということで、未治療の患者を含めてがん化学療法後に増悪したという記載を削除するという形で、未治療の患者を含める形の変更となっております。同様に議題5、資料No.11の「キイトルーダ点滴静注」についても、同様の変更に関する申請が行われております。また、キイトルーダについても、最適使用推進ガイドラインの一部変更について、その他事項1の所で資料を御報告しています。併せて御確認いただければと思います。
続いて、議題6の「タフィンラー」及び議題7の「メキニスト」については、先ほど御説明したとおり、「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫に関する効能・効果、用法・用量の追加」と、一部剤形の追加をするというものです。
最後、議題8の「ヌバキソビッド筋注」です。こちらは「SARS-CoV-2による感染症の予防」に関するものということで、JN.1対応、いわゆる変異株のJN.1対応のワクチンを製造可能とする申請です。これらの申請について、機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしております。
続いて、承認条件についてです。議題9です。資料No.15-1の「ネクサバール錠」です。こちらは前例調査に関する承認条件が承認時に付与されており、それに関する報告書が提出されて適切に対応されたことを確認しております。また、資料No.15-2の「デュピクセント」につきましては、製造販売後臨床試験に関する承認条件が付与されておりました。こちらも適切に対応されたことを確認したものです。また、最後、資料No.15-3の「オプジーボ」です。こちらは記載されている一部の適応につきまして、医薬品リスク管理計画に関する承認条件が付与されておりましたが、これらの適応に関する医薬品リスク管理計画につきましては適切に対応されたことを確認したものです。
続いて、希少疾病用医薬品の指定の取消しです。資料No.16です。「バリシチニブ」について、I型インターフェロン関連自己炎症性疾患について希少疾病用医薬品の指定がされておりましたが、国内第II/III相試験の結果において極めて高い有効性が見込まれずということで、申請を行わない決定をしたため、取消しを行うものです。御報告いたします。
次のページの先駆的医薬品の指定の取消しについてです。こちらも一つ目はバリシチニブ。同様に先駆的医薬品についても指定されており、こちらの指定の取消しを同様の理由で行うものです。また、2品目目の「キセビナパント」ですが、こちらは「局所進行の頭頸部癌」について先駆的医薬品の指定を受けておりましたが、第III相試験の中間解析におきまして、独立データモニタリング委員会の勧告に従って、無イベント生存期間の延長として設定した主要な目的を達成する可能性が低いと判断されたため、○○の中止を行うということで指定の取消しを行うものです。
最後に再審査の結果についてです。本日、報告するのがこちららの品目です。上から「注射用レザフィリン」、「細胞培養インフルエンザワクチンH5N1「タケダ」」、それから「細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプ)「タケダ」」、「プレジコビックス配合」、「オラネジン消毒液」、「テトラビック皮下注シリンジ」、「クアトロバック皮下注シリンジ」です。いずれの品目についても、機構における再審査の結果、カテゴリー1、すなわち効能・効果、用法・用量の変更のないものとして評価しております。以上です。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、委員の先生方から御質問がありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、報告事項及びその他事項につきまして、御確認いただいたものといたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から何か報告はありますか。
○事務局 次回の部会は、令和6年10月30日(水)午後6時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。お疲れさまでした。ありがとうございました。
まず、本日の会議における委員の御出席についてですが、浦野委員、中野委員、山本俊幸委員、宗林委員から御欠席との御連絡を頂いております。そのほか、山口委員と南委員がまだ御出席いただいておりませんが、もうすぐ参加されると思っております。現在のところ、当部会委員数21名のうち、15名の委員がこの会議に御出席を頂いておりますので、定足数に達していることを御報告いたします。
続いて、薬事審議会規程第11条の適合状況については、全ての委員の皆様に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告いたします。委員の皆様におかれましては、会議の開催の都度、御協力を賜り、誠にありがとうございます。
それでは、清田部会長、以降の進行をお願いいたします。
○清田部会長 清田です。まず、事務局から資料の確認と、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、そして委員からの申出状況について御報告をお願いします。
○事務局 それでは、資料の確認をいたします。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料1~22を用いますので、お手元に御用意いただけますか。本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料22に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規定第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは、次のとおりです。
議題1「オータイロ」、退室委員は松下委員、山本昇委員、議決に参加しない委員は亀田委員、南委員です。
議題2「ライブリバント」、退室委員は山本昇委員、議決に参加しない委員は亀田委員です。
議題3「ビンゼレックス」、退室委員はなし、議決に参加しない委員は亀田委員です。
議題4「希少疾病用医薬品の指定の可否」、退室委員は安藤委員、松下委員、議決に参加しない委員は亀田委員、南委員、山本昇委員です。
また、議題5についても、各委員より寄付金・契約金等の受取りの申告を頂いておりますが、本議題は薬事審議会審議参加規程第18条の「個別の医薬品等の承認審査や安全対策に係る審議以外の審議」に該当しますので、部会後に厚生労働省のホームページ上で申告書を公開することをもって、審議及び議決に加わることができるものとなっております。以上です。
○清田部会長 今の事務局からの御説明に、特段の御意見はありますか。よろしいでしょうか。よろしければ、皆様に御確認いただいたものといたします。本日の非公開議題は、審議事項5議題、報告事項12議題、その他事項1議題となっております。
それでは、審議事項の議題に移ります。松下委員におかれましては、利益相反の申出に基づき、議題1の審議の間、会議から御退室して、御待機いただくことといたします。また、山本昇委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づき、議題1及び議題2の審議の間、会議から御退室して、御待機いただくことといたします。松下委員、山本昇委員は、御退室をお願いいたします。
──松下委員、山本昇委員 退室──
○清田部会長 それでは、議題1について、機構から概要の御説明をお願いいたします。○医薬品医療機器総合機構 機構より説明いたします。審議事項の議題1、資料番号1、医薬品オータイロ錠40mgの製造販売承認の可否等について、説明いたします。
本剤の有効成分であるレポトレクチニブは、ROS1等のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する低分子化合物であり、ROS1等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
今般、本剤は、「ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年6月時点において、本剤は米国を含む3の国又は地域において承認されています。本品目の専門協議には、8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は、資料21を御覧ください。
以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を説明します。審査報告書37ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)患者等を対象とした国際共同第I/II相試験であるTRIDENT-1試験の成績が提出されました。有効性については、40ページの表33を御覧ください。TRIDENT-1試験の第II相パートにおいて、主要評価項目とされた奏効率は、ROS1チロシンキナーゼ(TKI)による治療歴のない患者を対象としたEXP-1において77.8%であり、ROS1-TKIによる治療歴のない患者における既存治療であるクリゾチニブ及びエヌトレクチニブの奏効率が66%及び67.1%と報告されていることを考慮すると、EXP-1における本剤の奏効率には臨床的意義があると判断しました。
また、一つのROS1-TKI及び一つの白金系坑悪性腫瘍剤による治療歴のある患者を対象としたEXP-2における奏効率は43.5%、二つのROS1-TKIによる治療歴があり、細胞障害性抗悪性腫瘍剤及び免疫チェックポイント阻害剤による治療歴のない患者を対象としたEXP-3における奏効率は29.4%、一つのROS1-TKIによる治療歴があり、細胞障害性抗悪性腫瘍剤及び免疫チェックポイント阻害剤による治療歴のない患者を対象としたEXP-4における奏効率は37.7%であり、既存のROS1-TKIによる治療に抵抗性となった患者で一定の奏効が認められたことには、臨床的意義があると判断しました。以上の結果等から、本剤の一定の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、45ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、間質性肺疾患(ILD)及び中枢神経系障害であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。
また、本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、既承認のROS1-TKIの既知のリスクであること。既承認のROS1-TKIであるクリゾチニブ及びエヌトレクチニブについて一定の使用実績があり、日本人患者において新たな安全性上の懸念は認められていないことなどを踏まえると、本剤の製造販売後調査について、承認取得後ただちに実施する必要は低く、市販直後調査及び通常の安全性監視活動において、本剤投与時に特に注意を要する有害事象に関する情報提供、安全性情報の収集、適切な安全対策を確実に行うことで差し支えないと判断しました。
以上のような審査の結果、機構は「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断しました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間は8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 それでは、委員の先生方から御質問があれば承りますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。なかなかいい薬だと私は思いますが。
○安藤委員 すみません、質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。
○清田部会長 どなたでしょうか。
○安藤委員 愛知県がんセンターの安藤と申します。
○清田部会長 どうぞ。
○安藤委員 この薬の用法・用量なのですが、1日1回160mgを14日間投与して、その後忍容性がよければ160mgを1日2回投与となっているのですが、今回提出された薬物動態や臨床試験成績から見て、この薬剤というのは1日1回投与の方が望ましいのか、1日2回投与の方が望ましいのか、機構はどのように判断されたのでしょうか。
○清田部会長 機構からお答えください。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。今回、主要な試験成績でありますTRIDENT-1試験においては、忍容性が良好な患者さんでは、全て14日間経過後に1日2回投与に増量することにより検討されておりますので、1日1回投与での有効性に関してどうかというところの明確な情報は持ち合わせてはいないのですが、曝露量と奏効率の関係などについて検討された結果を踏まえると、一定程度1日2回投与の曝露量まで上げた方が奏効率が高い傾向が認められておりますので、忍容性がある患者さんにおいては1日2回投与に増量することは適切であると考えております。
○安藤委員 ありがとうございました。もう1点質問で、この薬剤は中枢性神経障害で、めまいだけでなくけいれんが数パーセントの頻度で認められているのですが、このけいれんというのは曝露量と何か相関があるのか、それとも投与期間と相関があるのか、その辺りは今、分かっているデータはあるのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 お答えいたします。現時点では、曝露量、あるいは投与期間との関連に明確な関連は分かっていない状況です。
○安藤委員 そうすると、例えばけいれんを起こしやすい人の合併症なり何なりという、何か因子というのは全く分かっていないということでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御指摘のとおり、その危険因子、リスク因子について、現時点でこういったものというのは不明な状況です。
○安藤委員 ありがとうございました。
○清田部会長 登美先生、お願いします。
○登美委員 薬物動態の所で質問をさせていただきたいのですが、審査報告書の22ページ辺りに、この薬剤は結構CYPの阻害作用やトランスポーターの阻害作用が幅広く見えていて、臨床試験をかなり幅広く実施するCYP2B6、2C9、その他諸々実施される予定と書いてあった後に、最終的に臨床試験でやったのはCYP3Aの阻害剤や誘導剤などでとどまっているような印象を受けているのです。やらなければ駄目だという雰囲気でもないですが、この辺りは実施予定とは書いてあるものの、何か機構の方でやらなくてもいいというような話になったのか。あるいは、引き続き実施予定なのだけれども、現時点ではまだ終わっていないという意味なのか、その辺りの情報を教えていただいてもよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 こちらに記載しております実施予定と記載している臨床試験については、現時点で成績は得られておりませんので、これらの試験で得られた情報については、適切に医療現場に情報提供するように申請審査をして、連絡をしている状況です。
○登美委員 これからという意味でよろしいのですか。今やっているか。
○医薬品医療機器総合機構 はい、これからです。
○登美委員 分かりました。ありがとうございます。
○清田部会長 ほかに御質問はありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、議決に入ります。亀田委員、南委員におかれましては、利益相反に基づく申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくものといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで御待機されています松下委員をお呼びください。
──松下委員 入室──
○清田部会長 続いて、議題2に移ります。議題2について、機構から概要の御説明をお願いいたします。○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題2、資料番号2、医薬品ライブリバント点滴静注350mgの製造販売承認の可否等について、機構より説明いたします。
本剤の有効成分であるアミバンタマブ(遺伝子組換え)は、EGFR及びMETに結合する二重特異性抗体であり、EGFR及びMETを介したシグナル伝達を阻害すること等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。今般、本剤は「EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発非小細胞肺癌」を効能・効果として承認申請されました。令和6年6月時点において、本剤は英国、EUを含む4の国又は地域において承認されています。
本品目の専門協議には、9人の専門委員に御参加いただきました。詳細は、資料番号21を御覧ください。
以降、臨床試験成績を中心に、審査の概要を説明いたします。審査報告書34ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、化学療法歴のないEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第III相試験であるPAPILLON試験が提出されました。有効性については、38ページの表25及び図3を御覧ください。PAPILLON試験において、主要評価項目とされた無増悪生存期間(PFS)について、カルボプラチンとペメトレキセドとの併用(CP)群に対する本剤とCPとの併用群の優越性が検証されました。この結果等から、PAPILLON試験の対象患者に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
安全性については、42ページの「7.R.3 安全性について」の項を御覧ください。本剤投与時に特に注意すべき有害事象は、infusion reaction、間質性肺疾患、皮膚障害、静脈血栓塞栓症、体液貯留及び下痢であり、これらの有害事象については、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師による患者の観察、有害事象の管理等の適切な対応により、忍容可能と判断しました。ただし、製造販売後には、重大な転帰に至る可能性があるものの、本剤との因果関係が明らかとなっていない静脈血栓塞栓症に関する情報収集を目的とした調査の実施が必要であると判断しております。
以上のような審査の結果、機構は「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を効能・効果として、本剤を承認することが可能と判断しました。本剤は、新有効成分含有医薬品であることから、再審査期間を8年とすることが適当であり、生物由来製品に該当し、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しました。薬事審議会には報告を予定しています。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 委員の先生方からの御質問を承ります。いかがでしょうか。
○南委員 南ですが、教えてください。
○清田部会長 はい、どうぞ。
○南委員 この薬の有害事象として血栓塞栓症が非常に話題になっているのですが、血栓塞栓症の機序についてどの程度分かっているのでしょうか、仮設でもいいので、どのような機序が想定されているかは分かりますでしょうか。
○清田部会長 機構からお答えください。
○医薬品医療機器総合機構 機構より説明いたします。今のところ、これだという想定される機序はないという状況です。
○南委員 分からないということが分かりました。ありがとうございます。
○清田部会長 ほかに御質問はありますか。よろしいでしょうか。それでは、先ほどの血栓の問題で何か新しいことがあれば、またお知らせいただけると思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議決に入ります。亀田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づき、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、承認を可としてよろしいでしょうか。ありがとうございます。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで御待機されています山本昇委員をお呼びください。
──山本昇委員 入室──
○清田部会長 続いて、議題3に移ります。議題3について、機構から概要の御説明をお願いいたします。○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料No.3、ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ及び同皮下注160mgオートインジェクターの製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から御説明いたします。
審査報告書の36分の5ページを御覧ください。本剤は、ヒトインターロイキン17A及び17Fに対するヒト化IgG1モノクローナル抗体であるビメキズマブ(遺伝子組換え)を有効成分とし、本邦では2022年に乾癬に係る効能・効果で承認されて以降、2023年に乾癬性関節炎、体軸性脊椎関節炎に係る効能・効果でも承認されています。今般、化膿性汗腺炎に係る効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。なお、本剤の化膿性汗腺炎に対する効能・効果は、2024年7月時点で欧州の31の国又は地域で承認されています。
主な審査内容について、臨床試験成績を中心に簡潔に御説明いたします。有効性について、審査報告書の36分の17ページ、表19を御覧ください。化膿性汗腺炎患者を対象として実施された国際共同試験において、有効性は膿瘍及び炎症性結節の総数がベースラインから50%以上減少し、かつ、膿瘍及び排膿性瘻孔の総数が増加しなかった被験者の割合であるHiSCR50達成率を主に用いて評価されています。主要評価項目とされた投与16週時のHiSCR50達成率について、本剤4週間隔投与群及び本剤2週間隔投与群、これらはいずれもプラセボ群との比較において統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤4週間隔投与及び本剤2週間隔投与の優越性が検証されております。また、同じ表の右側には日本人部分集団の解析結果を示しております。
本剤の有効性については、審査報告書36分の22ページ以降の表23及び表24にお示しした他の評価項目や、より長期での成績も踏まえて、機構は、化膿性汗腺炎患者に対する本剤4週間隔投与及び2週間隔投与の有効性が期待できると判断いたしました。
安全性について、審査報告書36分の26ページ、表26にまとめています。既承認の乾癬における安全性プロファイルと比較して、化膿性汗腺炎患者に特有の新たな安全性上の懸念は現時点では示唆されておらず、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断いたしました。
以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断いたしました。また、本申請に係る効能・効果及び用法・用量の再審査期間は、既に付与されている再審査期間の期限である令和12年1月19日までとすることが適切と判断しました。薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○清田部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問、御意見がありましたら承りますが、いかがでしょうか。大丈夫ですか。
それでは、御質問がないようですので、議決に入りたいと思います。亀田委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。議題3につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、議題4に移りたいと思います。松下委員におかれましては、利益相反の申出に基づきまして、また、安藤委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題4の審議の間、会議から御退室して御待機いただくことといたします。安藤委員、松下委員は御退室をお願いいたします。
──安藤委員、松下委員 退室──
○清田部会長 それでは、議題4につきまして、事務局から概要の御説明をお願いいたします。○事務局 議題4の希少疾病用医薬品の指定の可否について、事務局より説明をいたします。資料は、資料No.4-1~4-6となります。まず、資料No.4-2の「DSP-5336」です。申請者は「住友ファーマ株式会社」です。予定される効能・効果は、「再発又は難治性のMLL遺伝子再構成陽性又はNPM1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」となっております。患者数は約2,000人となっており、こちらの疾患ですけれども、既承認薬が治療法としても十分ではなくて、予後が極めて不良な疾患となっております。国際共同第I/II相試験の結果より本剤の有用性が一定程度期待されることにより、医療上の必要性は高いと言えると考えております。開発の可能性について、国際共同第I/II相試験の第II相パートを実施して、本剤の有効性、安全性を確認することが計画されております。
続いて、資料No.4-3の「ボロファラン」になります。申請者は「ステラファーマ株式会社」です。予定される効能・効果は、「再発髄膜腫」になります。患者数としては約1万人とされております。医療上の必要性についてですが、現在、髄膜腫に対して本邦で製造販売されている医薬品はなく、標準的な治療は確立していない予後不良な疾患となっております。現在、実施中の国内第II相試験の予備的な結果において、奏効率ですが、本剤/BNCT群では41.7%でした。開発の可能性については、国内第II相試験において安全性及び有効性を確認した上、製造販売承認される予定ですが、今後、機構と協議予定とされております。
続いて、資料No.4-4、こちらも同じく「ボロファラン」です。適応としては、「再発悪性神経膠腫」になります。本邦における悪性神経膠腫を含む脳の悪性新生物患者の総患者数は約1万人と報告されています。医療上の必要性について、再発悪性神経膠腫、膠芽腫を含みますが、この患者に対しては局在性等に基づき、外科的な切除、放射線治療、化学療法などが実施されますが、標準的な療法が確立しておりません。国内第II相試験において、主要評価項目である膠芽腫患者における1年生存率は79.2%であり、全体集団のOSの中央値は18.7か月でした。開発の可能性について、今後、予定される国内○○○試験において有効性及び安全性を確認の上、承認申請される予定ですが、今後、機構と協議予定とされております。
最後に資料No.4-5、4-6について、一緒に説明させていただきます。「ニボルマブ」については、申請者が「小野薬品工業株式会社」です。「イピリムマブ」については、申請者は「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」となっております。いずれも予定される効能・効果は、「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」となっております。患者数としては、約1万8,544~3万4,160人と推定されています。医療上の必要性について、一次治療としてペムブロリズマブ投与が行われるところですが、こちらの薬剤の一次治療の成績が、PFSが16.5か月、3年生存率が61.4%、奏効率が43.8%となっております。
本剤の国際共同第III相試験ですが、こちらは化学療法歴のない患者集団におけるPFSの中間解析結果が、化学療法群と比較してニボルマブ、イピリムマブ併用群で延長が認められ、化学療法と比較して、こちらの併用群で延長傾向が認められているところで、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○。開発の可能性については、国際共同第III相試験を基に承認申請する予定となっております。説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御質問等がありましたら承ります。いかがでしょうか。よろしいですか。ないようですので、議決に入りたいと思います。亀田委員、南委員、山本昇委員におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題について、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
それでは、ロビーで待機されています安藤委員、松下委員をお呼びください。
──安藤委員、松下委員 入室──
○清田部会長 続きまして、議題5に移ります。審議事項の議題5及び報告事項の議題7につきまして、事務局から概要の御説明をお願いいたします。○事務局 まず、報告事項の議題7から事務局より御説明させていただきます。資料No.6の報告事項の議題についての概要資料の2ページを御覧ください。
こちらに記載の議題7の「メキニスト」について、議題6の「タフィンラー」と併用療法で「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫に係る効能・効果」について、こちらを追加する申請がなされております。また、それと同時に「小児用ドライシロップ」も4.7mgの新しい剤形を追加する申請がなされております。機構における審査の結果、こちらについて承認して差し支えないという結論が得られております。
続いて、審議事項の議題5について御説明させていただきます。資料No.5を御覧ください。医薬品メキニスト小児用ドライシロップ4.7mgの毒薬又は劇薬の指定の要否についてです。概要の2ポツ目に記載しておりますが、有効成分であるトラメチニブについては原体及び製剤が毒薬に指定されておりますが、既承認のメキニスト錠0.5mg及び同錠2mgについては、ただし書としてその製剤を毒薬の指定から除外し、劇薬に指定されております。
今般、剤形を追加する申請がなされたドライシロップ4.7mgの製剤についても、機構における審査の結果、劇薬として既承認の製剤と同様に劇薬として指定することが適切と判断されましたので、指定の内容として1ボトル中トラメチニブとして4.7mg以下を含有するドライシロップ剤についても毒薬の指定から除外し、劇薬に指定するという対応をさせていただきたく存じます。御説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、これに関して御質問を頂きたいと思います。いかがでしょうか。ありませんか。ないようですので、議決に入りたいと思います。本議題について、毒薬指定から除外することとしてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、毒薬指定から除外することとし、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、報告事項の議題7についても確認いただいたものといたします。
続きまして、報告事項及びその他事項に移ります。事務局から報告事項の議題1~6、8~12及びその他事項の議題1について、御説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料No.6を御覧ください。まず、議題1、資料No.7の「ノボセブンHI」です。申請の概要は「グランツマン血小板無力症患者の出血低下抑制」となっております。現在、承認されているものが血小板に対する同種抗体を保有し、血小板輸血不応状態(又は現在見られる)という患者に限定された形で挿入されておりますが、その限定を削除するという形の変更の申請がなされているものです。
続いて、議題2、資料No.8の「リンヴォック錠」です。こちらは「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に係る用法・用量の追加」としております。具体的には、12歳以上かつ体重30kg以上の小児において、30mgの投与に関する用法・用量を追加するといった変更の内容です。また、併せて、本議題については、最適使用推進ガイドラインの記載の変更もしておりますので、その他事項に関連する資料で報告をさせていただいております。
続いて、議題3の「アラグリオ顆粒剤及び内用剤」です。こちらは「経尿道的膀胱腫瘍切除術時における筋層非浸潤性膀胱癌の可視化に係る用法・用量の変更」です。変更の内容としては、従来、膀胱鏡挿入の3時間前に経口投与するとされていたところを2~8時間前に投与するという形で、投与できる幅を広げるという内容です。
議題4の「パドセブ」です。こちらは「根治切除不能な尿路上皮癌に係る効能・効果、用法・用量の追加」ということで、未治療の患者を含めてがん化学療法後に増悪したという記載を削除するという形で、未治療の患者を含める形の変更となっております。同様に議題5、資料No.11の「キイトルーダ点滴静注」についても、同様の変更に関する申請が行われております。また、キイトルーダについても、最適使用推進ガイドラインの一部変更について、その他事項1の所で資料を御報告しています。併せて御確認いただければと思います。
続いて、議題6の「タフィンラー」及び議題7の「メキニスト」については、先ほど御説明したとおり、「BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫に関する効能・効果、用法・用量の追加」と、一部剤形の追加をするというものです。
最後、議題8の「ヌバキソビッド筋注」です。こちらは「SARS-CoV-2による感染症の予防」に関するものということで、JN.1対応、いわゆる変異株のJN.1対応のワクチンを製造可能とする申請です。これらの申請について、機構における審査の結果、承認して差し支えないと判断をしております。
続いて、承認条件についてです。議題9です。資料No.15-1の「ネクサバール錠」です。こちらは前例調査に関する承認条件が承認時に付与されており、それに関する報告書が提出されて適切に対応されたことを確認しております。また、資料No.15-2の「デュピクセント」につきましては、製造販売後臨床試験に関する承認条件が付与されておりました。こちらも適切に対応されたことを確認したものです。また、最後、資料No.15-3の「オプジーボ」です。こちらは記載されている一部の適応につきまして、医薬品リスク管理計画に関する承認条件が付与されておりましたが、これらの適応に関する医薬品リスク管理計画につきましては適切に対応されたことを確認したものです。
続いて、希少疾病用医薬品の指定の取消しです。資料No.16です。「バリシチニブ」について、I型インターフェロン関連自己炎症性疾患について希少疾病用医薬品の指定がされておりましたが、国内第II/III相試験の結果において極めて高い有効性が見込まれずということで、申請を行わない決定をしたため、取消しを行うものです。御報告いたします。
次のページの先駆的医薬品の指定の取消しについてです。こちらも一つ目はバリシチニブ。同様に先駆的医薬品についても指定されており、こちらの指定の取消しを同様の理由で行うものです。また、2品目目の「キセビナパント」ですが、こちらは「局所進行の頭頸部癌」について先駆的医薬品の指定を受けておりましたが、第III相試験の中間解析におきまして、独立データモニタリング委員会の勧告に従って、無イベント生存期間の延長として設定した主要な目的を達成する可能性が低いと判断されたため、○○の中止を行うということで指定の取消しを行うものです。
最後に再審査の結果についてです。本日、報告するのがこちららの品目です。上から「注射用レザフィリン」、「細胞培養インフルエンザワクチンH5N1「タケダ」」、それから「細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプ)「タケダ」」、「プレジコビックス配合」、「オラネジン消毒液」、「テトラビック皮下注シリンジ」、「クアトロバック皮下注シリンジ」です。いずれの品目についても、機構における再審査の結果、カテゴリー1、すなわち効能・効果、用法・用量の変更のないものとして評価しております。以上です。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、委員の先生方から御質問がありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、報告事項及びその他事項につきまして、御確認いただいたものといたします。
本日の議題は以上ですが、事務局から何か報告はありますか。
○事務局 次回の部会は、令和6年10月30日(水)午後6時から開催させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○清田部会長 ありがとうございます。それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。お疲れさまでした。ありがとうございました。
( 了 )
- 備考
- 本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。
照会先
医薬局
医薬品審査管理課 課長補佐 松倉(内線2746)