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第33回技能検定職種の統廃合等に関する検討会議事録
日時
令和6年9月17日(火)13:30~15:30
場所
厚生労働省共用第9会議室(オンライン併用)
出席者
参集者(五十音順 敬称略)
- 金子勝一 (山梨学院大学教授)
- 川瀬治 (日刊工業新聞社編集委員)
- 黒澤昌子 (政策研究大学院大学副学長)
- 古賀俊彦 (職業能力開発総合大学校准教授)
- 高山昌茂 (協和監査法人代表社員公認会計士)
- 塚崎英世 (職業能力開発総合大学校教授)
- 筒井美紀 (法政大学教授)
議題
- (1)令和6年度技能検定職種の統廃合について
- ・検討対象職種の説明
- ・業界団体からのヒアリング
- (2)報告事項
- ・令和5年度技能検定実施状況について
- ・その他
配布資料
議事
- 第33回技能検定職種の統廃合等に関する検討会
○事務局 定刻となりました。本日は、お忙しい中、御参集いただきましてありがとうございます。ただいまより、第33回「技能検定職種の統廃合等に関する検討会」を開催いたします。本日、本検討会はオンライン併用での開催となっており、古賀委員、塚崎委員がオンラインでの御参加となります。また、武雄委員が御欠席となります。初めに、主任職業能力検定官の増岡より御挨拶申し上げます。
○増岡主任職業能力検定官 厚生労働省主任検定官をしております増岡です。一言御挨拶を申し上げます。本日は、お忙しい中、技能検定職種の統廃合等に関する検討会に御参集いただき、誠にありがとうございます。また、日頃より技能検定制度を含む人開行政の推進に多大なるお力添えを頂いておりますことを、重ねて御礼申し上げます。
本日は、ロープ加工職種、また塗料調色職種について、追って関係業界団体の方からもヒアリングを行いますが、本日は社会的便益などの観点から御検討いただきたく、よろしくお願いいたします。
また、この場をお借りして、御報告をさせていただきます。技能五輪国際大会という、若年技能者の国際的な競技大会があります。今年はフランスのリヨンで大会が行われ、日本からも多くの選手が参加しました。その場で4年後の競技大会の開催地について決定がありましたが、実は日本も立候補しており、日本愛知の開催が決定いたしました。2028年大会は日本で4回目の国際大会ということになりますので、是非、盛り上げていきたいと思っております。
また、今年のリヨン大会ですが、日本は金メダルを5つ獲得したということで、金メダルの獲得数は5位という結果でした。今後の日本開催に向けて、選手強化などもして、是非、日本開催が盛り上がるよう頑張っていきたいと思います。この場をお借りして、御報告させていただきました。
それでは、本日は御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○事務局 次に資料の確認をお願いいたします。本検討会についてはペーパーレス開催としておりますので、お手元のタブレットで確認をお願いいたします。オンライン参加の皆様は、別途お送りしているPDFファイルを御確認ください。また、画面共有させていただきます。
本日の配布資料は、議事次第、資料1、令和6年度技能検定職種の統廃合について、資料2、統廃合等検討対象職種の概要、資料3、令和6年度技能検定職種の統廃合等に関するスケジュール、資料4、技能検定職種の統廃合等に関する意見募集について(案)、資料5、令和5年度「技能検定」の実施状況を公表します、資料6、団体等検定制度を創設しました、資料7、技能検定「林業職種」を新設しました、それから、参考資料1、行政改革の重要方針、参考資料2、規制改革推進のための第2次答申(抄)、参考資料3、令和5年度技能検定職種の統廃合等に関する検討会報告書の概要、以上です。このほかに、検討会参集者限り資料が4種類あります。
以上につきまして、資料の不足、機材の不調等がありましたら、事務局で対応しますので、お呼び立てください。
オンライン参加の皆様へのお願いです。オンライン参加の皆様におかれましては、御発言なさらない時はマイクをオフにしていただくようお願いいたします。また、御発言いただくときは、「挙手」機能がありますので、それで意思表示をいただければ、座長等より御指名いたしますので、マイクをオンにして御発言ください。会議室にて御参加の皆様は、オンライン参加者に音声が届くよう、マイクを用いて御発言いただくようお願いいたします。なお、無線マイクを御利用の方には、2点ほど御留意いただきたいことがございます。1点目として、ランプがつくまでにタイムラグが2秒ほどありますので、ランプがついたのを御確認の上、御発言いただければと存じます。また、2点目として、一定時間経過しますと自動でランプが消えますので、この場合は、お手数ですが、またランプがオンになってから御発言いただければと存じます。円滑な議事進行のため御協力をお願いいたします。
本日は関係業界団体からのヒアリングも予定しておりますが、業界団体からの自由な意見を聴取することから、ヒアリング部分については非公開で行うことといたします。そのため、業界団体からのヒアリング以外の報告事項などを先に進め、その後、傍聴されている方に御退室いただき、業界団体からのヒアリングを行いたいと存じます。
それでは、これからの進行は黒澤座長にお願いしたいと存じます。黒澤座長、よろしくお願いいたします。
○黒澤座長 どうもありがとうございました。今日は、皆様、お暑い中、そしてお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。早速ですが、議題(1)「令和6年度技能検定職種の統廃合について」に移ります。事務局から資料の御説明をお願いいたします。
○田口上席職業能力検定官 事務局の田口から説明いたします。資料1の2ページです。本検討会において検討を行う職種の選定については、この2ページの左下の青枠に記載があるとおり、過去6年間の年間平均受検者数が100人以下、ただし、①直近2年間の受検者数がいずれも100人超、②隔年又は3年ごとに実施するものは、それぞれ50人以上又は30人以上の場合、検討対象から除外ということになっております。
次に、平成21年からこれまでの検討状況を、3ページから7ページまでにまとめております。7ページに赤く表示しておりますが、令和4年度に検討した塗料調色職種は、本年に再検討することにしておりました。
続きまして、8ページに移ります。この1次判断ですが、過去6年間の平均受検申請者数で判断することとしておりますが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症に関する状況を踏まえて、前期試験を中止しておりました。そのため、昨年度と同様に、令和2年度を除いて6年間の平均受検者数を算出いたします。
9ページです。この8ページの算出方法で算出して、平均受検申請者数が100人以下となった職種を9ページにまとめております。隔年ですと50人以上、3年ごとですと30人以上の場合を除きますので、本年度再検討対象職種であった塗料調色職種を除きますと、検討対象職種はロープ加工職種となります。
資料2を説明させていただきます。11ページから12ページにかけて、検討対象職種のロープ加工職種と塗料調色職種の概要をまとめております。作業の内容や受検申請者数の推移をまとめております。まず、11ページのロープ加工職種ですが、令和5年度の受検申請者数は83人で、令和2年を除くと6年間の平均が97人となっております。続きまして、12ページです。12ページは塗料調色職種で、前回、令和4年度に検討会で対象として、その直後の令和5年は85人でした。令和2年を除く6年平均は83人です。この塗料調色職種は、毎年前期に試験を行っております。本年度の前期試験は、一番下の参考に書きましたが、速報値で97人の受検申請があったということが現時点で分かっております。議題1についての資料説明は以上です。
○黒澤座長 どうもありがとうございました。今の御説明に関して何か御質問などがありましたらお願いします。オンラインの方は、御発言の前に、Zoomの機能の挙手を押していただいてからマイクをオンにしていただければ幸いです。何かございますか。ないですか。ありがとうございます。
それでは次にまいります。次からは、業界団体からのヒアリング以外の報告事項を先に進めたいと思います。議題(2)「報告事項」に移ります。こちらについて事務局からお願いいたします。
○木村係員 能力評価担当参事官室の木村です。私からは、令和5年度の技能検定の実施状況について、今年7月26日に報道発表を行いました資料5を用いて御説明いたします。
資料5、22ページの下の四角の中を御覧ください。令和5年度については、技能検定受検申請者数は80万9,672名、令和4年度に比べて約6万人の減少となっております。また、合格者数は35万6,162名、令和4年度に比べて約3,500人の減少になっております。昭和34年度の制度開始から令和5年度までの累計で、延べ872万1,187名の方が技能士となられております。
職種別で最も受検申請者数が多い職種はファイナンシャル・プランニングで、47万2,050名と約6割を占めております。等級別で最も受検申請者数が多い等級は2級で、約30万人となっております。
続きまして、23ページを御覧ください。こちらは、令和5年度等級別申請者数の表となっております。24ページは、同じく等級別申請者数の過去6年間の推移となっております。
続きまして、25ページは職種別の表となっております。一番上にある全等級合計を御覧いただきますと、受検申請者数の上位5職種は、ファイナンシャル・プランニング、機械保全、とび、機械加工、知的財産管理です。
26ページ及び27ページは、令和5年度の職種別の詳細データとなっております。職種ごとの御説明については割愛させていただきます。29ページは技能検定職種一覧表となっております。令和5年度実施状況については以上です。
○田口上席職業能力検定官 続きまして、私、田口から2つ説明させていただきます。この検討会は、受検申請者数が少ない技能検定職種を対象に統廃合等を検討しておりますが、一方で、私ども事務局である能力評価担当参事官室においては、技能検定職種の新設も含め、職業能力評価制度の構築を進めております。最近の取組を御報告させていただきます。
資料6、通し番号30ページです。厚生労働省においては、職業能力評価制度の構築に当たりましては、技能検定制度に加えて、社内検定認定制度も活用してまいりました。これまでの社内検定認定制度は、個々の企業や団体がそこで働く労働者を対象に実施する社内検定のうち、一定の基準を満たすものを、厚生労働大臣が認定するという制度です。30ページの資料6は本年3月にプレスリリースしたものですが、これまでの社内検定認定制度を拡充して、雇用する労働者以外の方、例えば求職者や学生、フリーランスの方も入りますが、そういった雇用する労働者以外の方も受検対象となる団体検定制度を創設いたしました。
31ページを御覧ください。今年の6月21日に閣議決定された文書が2つあります。経済財政運営と改革の基本方針2024と、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024改訂版です。この2つの閣議決定された文書において、先ほど御紹介した30ページの団体検定制度の活用促進が盛り込まれております。今このようなことに団体検定制度を進めていることを御報告いたします。
続きまして、資料7、通し番号34ページです。8月29日付けで技能検定の職種に「林業職種」をこの度新設しました。真ん中の概要にありますが、育林作業、素材生産作業を適切に実施するに当たり必要な技能や知識を検定対象として、複数等級による試験を今年度から実施するところです。試験業務は、指定試験機関として一般社団法人林業技能向上センターが行うものです。
以上、職種の新設の観点から御報告させていただきました。
○黒澤座長 ありがとうございます。大変喜ばしいことだと思いますが、今の事務局からの御説明につきまして、御意見、御質問等がありましたらお願いします。ございませんか。1点だけ、私からよろしいですか。この新設の団体等検定ですが、今のところ、どこかやりたいとおっしゃっている所はあるのですか。
○田口上席職業能力検定官 個別の名称は差し控えますが、興味を持ってくださる団体がございまして、今、私どもも調整を進めているところです。私どもとしては積極的にやっていきたいと思っております。
○黒澤座長 是非是非お願いします。ありがとうございます。
それでは、特段、ほかになければ議題(1)に戻りたいと思います。こちらは業界団体からのヒアリングということで、どうぞよろしくお願いいたします。
○田口上席職業能力検定官 業界団体からのヒアリングを開始させていただきます。ヒアリングは、ロープ加工職種、塗料調色職種の順に行います。非公開とさせていただきますので、塗料調色職種の方は、申し訳ございませんが、廊下でお待ちいただければと思います。また、オンライン参加の方も、一度御退室をお願いします。どうぞよろしくお願いします。
業界団体からのヒアリング(非公開)
○黒澤座長 どうもありがとうございました。それでは議論に入りたいと思います。まずロープ加工職種の検討ということで、今のヒアリングを踏まえまして議論をさせていただきたいと思います。もう一度ちょっとおさらいしますと、ロープ加工職種は、現在、毎年検定を実施していて、ここ3年が91、81、83で、6年間の平均は97ということで、第1次判断基準を下回ったことを踏まえますと、原則としては隔年実施となるものでございます。このため、本検討会では、原則どおり隔年実施とするか、社会的便益に照らして毎年実施を継続すべきかという評価を行う必要があります。この職種ですけれども、新設当初は、このグラフにもございますように、700名を超える受検者がいたわけですけれども、徐々に減少して、先ほど申し上げたような直近6年間で97ということで、検討の対象となっております。
こちらについて、今のヒアリングでは、業界として受検者を増やすというようなことに向けた取組ということで、特に試験内容の改定、2級をおっしゃっていましたけれども、ワイヤの直径を減らすですとか、機械を持ち込んだ形でロック加工も踏まえた内容に改定なさるということとともに、ロック加工技能を測る部分が増えるとはいえ、アイスプライスの社会的意義というものは続くのだということをおっしゃっていました。その辺りについて皆様の御意見を頂きたくお願いいたします。どなたからでも結構ですので、御意見がございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。たとえば、現状維持で毎年実施ということでいかがでしょうか。皆様の御意見はいかがでしょうか。
○髙山委員 よろしいでしょうか。
○黒澤座長 もちろんです。お願いします、髙山先生。
○髙山委員 ありがとうございます。もし今回こちらを毎年とした場合でも、また来年も俎上に上がるのでしょうか、この方式だと。
○田口上席職業能力検定官 条件の付け方次第でございます。ロープ加工職種は、既に令和6年度の前期試験が終わりましたので、毎年やるのであれば、次回が令和7年度の前期ということになります。令和7年度の前期が100人に達しなければ、もう一度俎上に載せるというやり方もありますし、令和7年度前期の試験も含めて、過去6年で平均100人に達しなければ俎上に載せるというやり方もあります。
○髙山委員 ありがとうございます。そうすると、今の御説明があった組合さんに、令和7年は100名がマストだというようにお伝えするやり方、あるいは、従来と同じように平均で100名がマストという伝え方をするという、この2通りがあるということなのでしょうか。
○田口上席職業能力検定官 はい、おっしゃるとおりだと認識しております。
○髙山委員 分かりました。ありがとうございます。
○黒澤座長 先ほどのお話ですと、ロープの直径の変更だけでしたら、かなり簡便にできるとはいえ、所定の会議での審議を踏まえないといけないことを考えますと、次年度からというのは難しく、先ほどヒアリングでおっしゃっていたような、受検者の増加を次年度までにというのも難しくなるかもしれません。そうすると、また次年度に引っ掛かってしまうということは大いにあり得るとは思います。髙山先生が隔年でもよいのでしょうかと投げ掛けたときも、ちょっと煮え切らない感じの御回答ではありましたし、この検定の内容を変えることで、この検定がシグナルする技能とは何なのかというところがちょっと曖昧な部分もあり、そこが個人的に引っ掛かるところではあるのですけれども。
○髙山委員 よろしいですか。
○黒澤座長 どうぞ、髙山先生。
○髙山委員 でも、この資格でもって実際に事故は出ていないという話、そして、組合として製造者責任の保険に入っているということは、大変前向きな話だと思いますので、一律にバサッと切るのはちょっと気の毒な感じがしますけれども。今回もう一度、通年どおりとしたとしても、また同じような話になりますので、何か課題的なものを与えて、それをクリアすれば認めるというのは如何でしょうか。試験の内容を変えていくというのは相当困難な話だと思います。ただ、そうは言っても、何かしらのクリアすべき、それなりのマイルストーンというのを示す、例えば令和7年は100名はマストですよというような、平均100名ではハードルは上がってしまうので、単年度として100名はマストだということで、組合・業界を挙げて受検者を上げていく努力をしていくというような提言というのは有意義ではないかなと思っております。
○黒澤座長 ありがとうございます。そのほかございますか。川瀬先生、お願いします。
○川瀬委員 私も基本的に現状維持でいいかと思います。そう申しますのは、私も質問させていただいたのですが、やはり事故がないということは非常に社会的に役立っている検定試験であるかと思いますので、現状維持でいいかと思っております。
○黒澤座長 ありがとうございます。そのほかいかがでしょうか。御意見表明だけでも、現状維持か隔年かだけでも教えていただけると幸いです。お願いします、金子先生。
○金子委員 私も現状維持でいいかなと。やはりいろいろな災害とかが減っているということが結構重要かなと思いますので、今回は現状維持でよろしいかなと考えております。
○黒澤座長 ありがとうございます。筒井先生、いかがですか。古賀先生、塚崎先生、いかがでしょうか。塚崎先生、お願いします。
○塚崎委員 塚崎です。6回の平均が97ということで、100人に対して若干足りなかったというところもありますので、私も現状維持でよろしいかなと思います。以上です。
○黒澤座長 ありがとうございます。
○古賀委員 古賀です。
○黒澤座長 古賀先生、お願いします。
○古賀委員 私も現状維持でいいと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。筒井先生、いかがですか。
○筒井委員 現状維持でいいと思うのですけれども、試験問題を変えていく方向というのは、すごく重要な論点だと思うのですね。ただ、そのことは、この委員会とは関係がないことだと理解すべきところなのでしょうか。どう捉えたらいいのですか。
○田口上席職業能力検定官 試験問題自体は中央職業能力開発協会の中央技能検定委員会で審議するものでございまして、直接的に厚生労働省が指示できる関係性ではございません。
○筒井委員 ということは、条件付きの結論の箇所にも、書くとすれば「受検者数を増やす様々な努力を期待したい」といった曖昧な書き方でしょうか。つまり、試験問題を現実に合わせていくような云々など、そういう具体的なことは、この委員会としては書いてはいけないのですか。
○田口上席職業能力検定官 検討を願うことは大丈夫だとは思いますが、変えることまでは別の委員会が審議することなので難しいと思います。
○筒井委員 もちろん、変えることまで書くべきとは全然思っていないです。ただ、受検者を増加させるのに寄与する可能性は非常に高いと思うので、その辺も含めて、「御検討を」とか「御努力を」といった文言を書くことは可能なわけですね。
○田口上席職業能力検定官 それ自体を書くことは可能と理解しています。
○筒井委員 分かりました。私はそのように思いました。
○黒澤座長 ありがとうございました。では、そういう形で文言をおまとめいただければと思います。もう1つは、どういう要件だと次年度俎上に載るかということなのですけれども、ハードルを低くするという意味においては、100人以上を6年平均ではなく課すということでしょうか。
○田口上席職業能力検定官 もう1つの検討対象である塗料調色職種の場合は、令和4年度検討会において次回100人以上という条件を付けていました。
○黒澤座長 そうなのですね。
○田口上席職業能力検定官 前回の塗料調色職種の条件を踏まえれば、ロープ加工職種も次回100人というのはあり得ると思っております。
○黒澤座長 では、「次回100人」という条件で、また、より多くの方々にこの検定を活用していただく方策として、「試験問題の改定なども含めた形で継続して御検討いただきたい」というような文言を含めて、現状維持ということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○黒澤座長 ありがとうございます。そうしましたら、そういった方向性でお願いいたします。
続きまして、塗料調色職種の検討に入らせていただきたいと思います。こちらは、令和4年度、最近ですよね、その検討会の結論で、令和5年度以降の年間受検申請者数が100名以上であることを条件として、毎年実施の継続を認めることを適当としました。ただし、「条件を満たさないこととなった場合には、改めて隔年実施に頻度を落とすことについて本検討会に諮るものとする」というようにいたしました。この度、令和5年度の受検申請者数が85名だったということなのですけれども、令和6年度の速報値で97になったということもございます。先ほどのヒアリングを受けて、業界としていろいろ御努力いただいているということが分かったところで、特に首都圏内で新たな受検場所を設置していただけるということもございました。
というわけで、今後どのようにするか。本検討会といたしましては、社会的便益の観点から、第1次の条件は若干満たされなかったけれども、現状維持で毎年の実施を認めるということでよろしいかどうかにつきまして、皆様の御意見を頂ければと思います。御意見よろしくお願いいたします。
○髙山委員 よろしいですか。
○黒澤座長 髙山先生、お願いします。
○髙山委員 ちょっと確認をしたいと思います。実は大きな驚きだったのですが、東京都で実施していないということなのですが、これは中央職業能力協会の下には都道府県が実施していくというように理解しているのですが、このような少ない場所でしか実施していないという業種はほかにもあるのですかね。
○田口上席職業能力検定官 事務局からお答えさせていただきます。技能検定は都道府県ごとに実施するか否か計画を立てていきます。そのとき、その都道府県でニーズがなければ開催しないことになりますので、今回の塗料調色職種のように、実施箇所が限られている職種はほかにもございます。
○髙山委員 ただ、北海道や青森県で実施し、そこからいきなり愛知県に飛ぶというのは、本当にこの間は空白ですよね。少なくとも首都圏のどこかで実施できればよかったのでしょうけれど。今回の東京都の場合には、先ほどの話のように、実施に向けて前向きだというように捉えてよろしいのでしょうか。
○田口上席職業能力検定官 技能検定は協力してくださる団体があって実施できるものなので、団体が協力すると東京都に話をされたのであれば、可能性はあろうかと思います。
○髙山委員 ということは、令和7年、あるいは令和8年の実施でしょうか。
○田口上席職業能力検定官 早ければ令和7年に実現する可能性があるタイミングでございます。
○髙山委員 では、それを見たいですよね。今回、判定するのではなくて、東京という大変大きなニーズがありそうな所で実施した後、100名をクリアできるかどうかということにしてあげたいなと、私は思いました。
○黒澤座長 ありがとうございます。ほかにございませんでしょうか。ということは、髙山先生、今の段階では現状維持ということですね。
○髙山委員 はい、現状維持です。
○黒澤座長 ありがとうございます。お願いします、川瀬先生。
○川瀬委員 私も現状維持で同意見です。理由は、お話を聞いてびっくりしたのですが、潜在受検者数はかなり多くて、大阪の例で断っているというケースがありまして、会場の問題さえ解決できれば基準を満たす見込みが大変強いので、現状維持の意見です。
○黒澤座長 ありがとうございます。金子先生、お願いします。
○金子委員 私も現状維持で進めていただければと思います。前回はなかったような、今回の潜在的な受検者の情報というのがありましたので、やはり現状維持のほうがいいかなと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。塚崎先生、古賀先生、筒井先生、いかがですか。
○筒井委員 私も現状維持で、理由は高山委員と同じ理由です。もう1つ、個人的に興味深いと思ったことがあります。黒澤先生が最初に質問された、店頭の機械の普及で手のスキルが減るのではないかという質問へのご回答が非常に興味深かったです。必ずしもそうでないというところの理由が、その営業マンさんが、特に営業さんが実際に調色作業ができることで、いかに説得的に営業活動が可能なのかというところ。敷衍すれば、資格取得は、色合わせとか調色の原理を身体化することに他ならないから、機械の普及があったも手の技能はなくならないのだというお話だったと思います。そのこと自体は、直接、今後の受検者の増える増えないで検証はされないですけれども、その辺の仮説を読み込んでいくことも楽しみだなと、個人的には思っています。以上です。
○黒澤座長 ありがとうございます。営業マンのマストなスキルなのだとおっしゃったのが、とても印象的で、本当におっしゃるとおりですね。ありがとうございます。塚崎先生、古賀先生、手を挙げていらっしゃいましたよね、ごめんなさい。塚崎先生、お願いします。
○塚崎委員 塚崎です。私も現状維持でということで、東京都開催を見てからということにさせていただければと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。古賀先生。
○古賀委員 職業大の古賀です。私も現状維持で、東京会場を実施することを目指すということで、条件付きで現状維持ということでいいのではないかと思います。
○黒澤座長 ありがとうございます。皆様方、ありがとうございます。では、条件付きというか、首都圏内での試験会場の開設と、この度、受検に向けた研修もなさるということでしたので、その2つを見込んで、今後も現状維持ということで、この委員会としての意見とさせていただきたいということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○黒澤座長 ありがとうございます。では、そのような形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
では、事務局より今後の予定についての御説明をお願いいたします。
○田口上席職業能力検定官 資料3に基づいて御説明します。13ページになります。今日、9月17日に第1回検討会を開催させていただきまして、この後、今回初めて第1次判断基準を下回りましたロープ加工職種についてパブリックコメントを実施します。その結果を11月18日の第2回検討会で報告させていただいて、結論を得たいと思います。可能であれば、12月中の報告書の作成・公表を目指していきたいと思っております。
パブリックコメントですが、14ページ以降に案文を掲載しております。詳細は割愛いたしますが、先ほど申し上げたとおり、頂いた御意見は第2回の検討会で報告させていただきます。今後の予定についての説明は以上でございます。
○黒澤座長 ありがとうございます。そうしましたら、本日の議論とパブリックコメントも踏まえて、次回に結論を出すということでよろしいでしょうか。
(異議なし)
○黒澤座長 ありがとうございます。では、そのように進めさせていただきたいと思います。
お陰様で本日の議論、議題は全て終了しました。事務局から次回の日程などについて御説明をお願いいたします。
○事務局 黒澤座長、ありがとうございました。次回の検討会は11月18日(月)の10時から、議題は「報告書(案)について」を予定しております。会場につきましては後日お知らせいたします。なお、本日の議事録については、ホームページ公表をしたいと考えております。議事録(案)が仕上がり次第、先生方にはメールで確認の依頼をさせていただきますので、御協力をお願いいたします。以上でございます。
○黒澤座長 ありがとうございます。そうしましたら、本日の検討会はこれでおしまいでございます。本日は、皆様、お忙しい中ありがとうございました。