2023年5月26日 費用対効果評価専門組織 第2回議事録

日時

令和5年5月26日 12:30~

場所

オンライン開催

出席者

田倉 智之委員長、齋藤 信也委員長代理、池田 俊也委員、木﨑 孝委員、新谷 歩委員、新保 卓郎委員、中山 健夫委員、野口 晴子委員、花井 十伍委員、飛田 英祐委員、米盛 勧委員、大久保 ゆかり専門委員、福田 敬専門委員
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官
<事務局>
中田医療技術評価推進室長 他

議題

○ビンゼレックスに係る企業分析報告について及び公的分析レビュー結果について

議事

議事内容
○費用対効果評価専門組織委員長
 続きまして、ビンゼレックス皮下注に係る企業分析報告及び公的分析レビュー結果について御議論いただきます。
 対象品目について企業分析が提出されておりますので、企業からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容について先生方に御議論いただきたいと思います。
 まずは事務局から説明をお願いいたします。
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 それでは、議論に先立ちまして、まず、本製品に係る企業分析に対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○事務局
 事務局でございます。
 委員長、企業の方の準備が整いましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
 私は費用対効果評価専門組織委員長です。
 早速ですが、10分以内でビンゼレックス皮下注に係る企業分析についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて質疑応答をさせていただきます。
 では、始めてください。
○意見陳述者
 よろしくお願いします。
 まず、2枚目を御覧くださいませ。基本分析の枠組みについて説明いたします。
 表1に分析の前提について示しました。分析対象技術はビメキズマブ、比較対照技術はイキセキズマブ、分析対象集団は既存治療で効果不十分な尋常性乾癬患者としております。追加的有用性の評価尺度はPASIスコアの改善、分析方法はマルコフモデル、分析期間は生涯、分析サイクルは2週間、分析の立場は公的医療の立場、費用効果分析の評価方法は、評価指標として、費用は直接医療費、効果は質調整生存率(QALY)を用いております。また、費用、効果ともに年率2%で現在価値に割引換算して計算しております。評価基準は、増分費用効果比(ICER)を用いて費用対効果を評価しております。
 続いて、次の3ページを御覧ください。分析モデルの構造についてお示ししました。
 基本分析では、導入治療、導入治療の結果に基づいた維持治療及び死亡の7つの健康状態を考慮しています。維持治療において治療を中止した場合には次治療の導入治療へ移行することとし、また、全ての状態において死亡への移行を考慮しております。
 次に、分析モデルの仮定に移ります。
 治療シークエンスに関しましては、データベース解析の結果、生物学的製剤を使用している尋常性乾癬患者の○○の実施治療ライン数が生物学的製剤2剤以下の使用であったことにより、2次治療までとしました。ResponderとNon-responderの判定におきましては、PASI 75以上の達成をResponder、PASI 75未達成の場合をNon-responderとしております。また、ResponderにおけるPASIスコアにおきましては、維持治療を中止するまで維持治療開始時のPASIスコアが維持されるものと仮定し、1次治療の導入治療においていずれかの有害事象が発生した際には2次治療の導入治療に移行することとしています。さらに、維持治療の中止割合はいずれのPASIスコアの改善度においても同一であると仮定いたしました。
 続きまして、治療シークエンスに移ります。
 分析対象技術群におきましては、1次治療をビメキズマブ、2次治療をリサンキズマブとしております。また、比較対照技術群では、1次治療をイキセキズマブ、2次治療をリサンキズマブと設定しました。比較対照技術群の1次治療であるイキセキズマブは、令和4年7月22日に開催されました費用対効果評価専門組織による決定事項である「リサンキズマブ、イキセキズマブのうち最も安価なもの」を比較対照薬とするとの条件に従いまして、費用計算を行い、国立保健医療科学院との協議に基づきまして選定しております。また、2次治療のリサンキズマブでは比較対照技術として選定したイキセキズマブと同等の効果を有するとの判断に基づき選択しております。
 続きまして、各薬剤のPASIスコアの達成割合について説明いたします。
 皮疹が完全に消失するPASI 100の達成率を見ますと、ビメキズマブが○○に対して、比較対照技術であるイキセキズマブが○○となりました。また、PASI 90以上の達成率を見ますと、ビメキズマブが○○、イキセキズマブが○○となり、このネットワークメタアナリシスの結果から、ビメキズマブの有効性がイキセキズマブよりも有意に高いことが分かりました。
 続いて、維持期における治療中止率を示します。
 データベース解析の結果、尋常性乾癬に用いる全ての生物学的製剤を対象として治療中止率を推計しましたところ、年率○○という結果になりました。これを踏まえ、ビメキズマブ及びイキセキズマブの治療中止率を○○としております。なお、イギリスNICEでは尋常性乾癬患者における生物学的製剤の中止率を一律20%と設定していますので、データベース解析により得られました○○と大きな乖離は認められておりません。
 
 続きまして、健康状態別のQOLに移ります。
 各状態におけるQOL値は、ビメキズマブの臨床試験のプールデータ解析の結果を用いています。その結果、日本版タリフにおいて推定されました健康状態別のQOL値は、ベースラインが0.7980、PASI 50未満が0.8063、PASI 50以上75未満が0.8692、PASI 75以上90未満が0.8894、PASI 90以上100未満が0.9096、PASI 100が0.9261となりました。
 続きまして、維持期における高用量投与患者割合について示しました。
 ビメキズマブ、イキセキズマブ、ともに導入期終了時点での患者さんの状態に応じて、維持期においても導入期と同じ投与間隔での投与が認められており、これを高用量投与群と分類しました。イキセキズマブにおきましては、データベース解析の結果、維持期において高用量投与を受けている患者割合○○と判明しました。一方、ビメキズマブにおきましては、分析実施時点で登録症例数が十分でなかったため、データベースの解析ができず、臨床試験の結果から推計する方法を用いています。
 ここで用いました前提は、専門医の意見を参考に、○○が維持期に高用量投与を継続することとしています。その結果、ビメキズマブでは○○の患者が維持期において高用量投与を受けることが推定されました。また、この前提をイキセキズマブにも適用して高用量投与の患者割合を算出したところ、○○となり、データベース解析の結果から推計されました○○とほぼ一致した数字になることを確認しております。
 続きまして、基本分析の結果を示します。
 ビメキズマブのイキセキズマブに対する費用増分費用が-45万3808円、増分効果が0.0198QALYとなり、ICERはDominantという結果になりました。
 続きまして、この結果を踏まえ、ICERに影響を与える上位10のパラメーターを用いて一元感度分析を実施しました。
 その結果、上位10のいずれのパラメーターにおきましてもICERの上限値及び下限値がDominantとなり、この結果は高い頑健性を有することが分かりました。
 続きまして、一元感度分析のトルネード図を示します。
 費用対効果評価の結果がDominantであったため、Willingness to payを500万円と設定したときのIncremental Net Monetary Benefitの変動範囲を示しました。Incremental Net Monetary Benefitは全ての項目でプラスの値となっていますので、ICERが500万円を超えることはないことを示しております。
 最後に、確率的感度分析の結果を示しています。
 確率的感度分析では、反復施行による1,000回の分析を実施しました。その結果、Willingness to payを500万円とした場合、費用対効果が良好と判断される確率が98.8%となりました。
 最後に、分析の妥当性を検討しました。
 ネットワークメタアナリシスの結果から、ビメキズマブはイキセキズマブと比較してPASI 90及びPASI 100の達成率が有意に高いことが示されており、ビメキズマブにおいて増分効果が認められたことは妥当と考えられます。
 基本分析におけるイキセキズマブ高用量投与の患者割合及び治療中止率は、日本のリアルワールドを反映した医療情報データベース解析の結果から推定しているため、外的妥当性が高いと考えております。
 本分析では生物学的製剤の治療中止率を○○と設定しています。イギリスのNICEでは、専門医の意見を基に、尋常性乾癬治療に用いられる生物学的製剤の中止率を20%と設定しており、本分析の設定と大きく乖離はしていません。
 イキセキズマブの高用量投与の患者割合はデータベース解析を利用して○○と推定しました。さらに臨床実態に基づく専門医の意見から、○○が維持期に高用量投与を継続することを確認しています。この観点から見直すと、○○で、これらの患者の○○がイキセキズマブの維持期における投与間隔を短縮すると仮定した場合の高用量投与患者の割合はおよそ○○となります。この結果、データベースを利用して推計した高用量投与患者割合と大きく乖離はしていません。
 ビメキズマブにおける高用量投与の患者割合につきましては、分析実施時点において使用患者数が少なくデータベースを用いた推定が困難でありました。そのため、ビメキズマブの臨床試験結果を基に、上に示した専門医からの意見に従い、○○高用量投与を継続すると仮定して推定しましたところ、○○となりました。ビメキズマブはPASI 90以上の達成率がイキセキズマブよりも有意に高いため、臨床実態としてビメキズマブの高用量投与が選択されるケースはイキセキズマブよりも少なくなると考えられます。
○事務局
 時間です。終了してください。
○費用対効果評価専門組織委員長
 時間になりましたので、では、これから委員の方に御意見をいただきたいと思います。御質問はございますでしょうか。
 ○○委員、お願いします。
○○○委員
 今、説明していただいた中で、これは治療中止率が結構高いようですが、すみません。私が聞き逃したのだと思いますけれども、この中止の後の患者さんはどのような状態に移行するとしているのか。
 あと、この中止はどういう事情で中止になるのですか。つまり、薬が効かないから中止になっているのか。それとも、効いて治ってしまったから中止になっているとか、ランダムに中止が起きているのではないような気がするのですが、どういう状況で中止になり、中止になった場合の次のステートといいますか、このマルコフモデルはどういう状態を想定しているのかを教えてください。
○意見陳述者
 この中止率につきましては、それぞれ○○ということで、データベースで解析しております。
 それで、最初の質問はどういうことでしたか。
○○○委員
 中止の理由です。理由によって、その中止した方の次の状態が決まってくると思うのです。
○意見陳述者
 まずは、有害事象の発生でありますとか、あとは有効性です。PASI 75満たさない患者さんにつきましては次の治療へ進む。もちろん、2次治療へ進むということで判断しております。
○○○委員
 では、この治療が中止になった方は全て2次治療に進んでいる想定にしているということですね。
○意見陳述者
 はい。ビメキズマブ、イキセキズマブ、中止になった患者さんは全て2次治療に進むということで想定しております。
○○○委員
 分かりました。では、要するに主には治療効果あるいは安全性という課題になった人がどんどん抜けていくということですね。
○意見陳述者
 そういうことです。
○○○委員
 分かりました。ありがとうございました。
 治ってしまって抜けることはないということですね。
○意見陳述者
 そこは想定しておりません。
○○○委員
 分かりました。ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他の委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで質疑応答を終了いたします。
 続きまして、科学院から5分以内でビンゼレックス皮下注に係る企業分析についての公的分析のレビュー結果の御説明をお願いいたします。続いて質疑応答をさせていただきます。
 では、始めてください。
○保健医療科学院
 科学院です。ビメキズマブに関する公的分析のレビュー結果について御説明いたします。
 1ページ目に、製造販売業者による分析の課題と思われるものを2点挙げております。
 2ページ目ですけれども、1点目は、PASIという有効性の指標に関するスコア達成割合のデータについてであります。製造販売業者は、ビメキズマブ群及びイキセキズマブ群のPASI反応率について、システマチックレビューで特定されたRCTのネットワークメタアナリシスに基づいて治療効果を推定しています。この方法を否定するわけでは全くないのですが、公的分析としては、製造販売業者のシステマチックレビュー実施以降、新たに出版された臨床試験データについて、さらにネットワークメタアナリシス等に組み込んで再分析する必要があると考えております。
 2点目ですけれども、維持期における高用量投与の患者割合についてであります。製造販売業者は、各群の高用量投与される患者割合について、先ほど説明もありましたが、以下のように設定しております。しかし、この設定方法については、例えば○○としたこと等については十分な根拠があると言えないことから、例えばナショナルデータベース等を用いて、これらの設定の妥当性についてさらに検討する必要があるのではないかと考えているところです。
 4ページ目ですけれども、以上を受けまして、公的分析としては今後再分析を実施させていただきたいと考えているところです。
 以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
 委員の方々から御質問はございますでしょうか。
 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。お疲れさまでした。
(意見陳述者退室)
○事務局
 事務局でございます。
 企業の方の退室が確認できましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 それでは、当該品目について御議論をお願いいたします。
 ○○先生、コメントがございましたらお願いしたいのですが、よろしいでしょうか。
○○○委員
 ○○です。
 なかなか分析が難しいなと思いますが、ただ、やはり先生方、科学院などが評価でおっしゃったように、高用量群で継続するものを、○○としたというものがどういうところから出ているのかは私も何か疑問に思いました。通例的にそういうふうにしているとも思えないですし、ただ、その根拠を出すのも臨床の専門家からの根拠の意見からそういうふうに決めたと書いてありましたけれども、その意見がどういうことが具体的に根拠になっているのか、よく見えませんでした。
 実際にはかなり有効性が高いお薬ですので、PASI 90に達しなかった方はこれまでの薬よりも少ない可能性。そして、実際には高用量で継続する方もカンジダ症を合併しやすい点から、かなり実際には少ないのではないか。8週投与の通常量といいますか、そちらで継続する方が実際には多いのではないかなと感じました。
 それから、カンジダ症の合併については、これまでの臨床試験ではほかの薬よりもかなり多いことが分かっていますので、実際、リアルワールドでどうなったのかをやはり少なくとも2年ぐらいは見て、それをさらに有効性と、それから、実際、高用量がどのくらいかということと、カンジダ症の合併とその治療などを長期にわたって検討して判断しないと、今回のお薬についてはこれまでのものから予想することがなかなか難しい点もあるのではないかなと感じました。
 以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございました。
 先生方、いかがでしょうか。御意見、御質問がございましたらお願いいたします。
 ○○委員、お願いします。
○○○委員
 教えてほしいことがあります。企業では8ページでQOL値を出しているのですけれども、素人で分からないのですが、日本版タリフを用いてスコアリングを行ったと書いてあって、これはPASIスコアからQOL値が推定されているという、直接測定していないという意味になるのでしょうか。それとも、これはこれでQOL値としては妥当な数字として理解していいということなのでしょうか。教えてもらえますでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
 これは科学院さんのほうでお答えいただけますでしょうか。
○国立保健医療科学院
 ありがとうございます。
 企業の8ページ目のQOL値についてはEQ-5Dを用いて直接測定されたもので、マッピング等々によって推計されたものではないと考えています。ですので、比較的適切なデータなのではないかと考えているところです。
○○○委員
 ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他、いかがでしょうか。
 ○○委員、お願いします。
○○○委員
 すみません。○○でございます。
 今のところの確認ですが、臨床試験で測定したEQ-5D-3Lの値を日本版タリフでQOL値にしたと理解していいですか。
○国立保健医療科学院
 はい。そのような御理解で結構かと思います。
○○○委員
 それはいいのですか。つまり、外国人の方に聞いた3Lの値を、要するに英語の文言と日本語の文言が完全に一致しているというか、等しいという考えの下で日本版タリフを使って日本のQOL値にしているのですけれども、それは大丈夫なのですか。
○国立保健医療科学院
 先生御指摘の点については全くそのとおりでありまして、この点について、海外で測定したQOLのデータをどのように日本の値に換算するかに関して、なかなか学術的にも難しい部分というか、ガイドライン上も統一した見解が出せていないところでありまして、一つの方法としては日本のタリフを用いて変換する方法もありますし、もう一つの方法としては、そもそも諦めて海外のタリフをそのまま使い、それを日本に当てはめるやり方もあると思うのですが、どちらも正直申し上げまして課題があるところかなというところでありまして、どちらが標準的に妥当かというところまでは言えないのではないかなと考えているところです。
○○○委員
 では、公的分析で、例えば5つのパターンといいますか、やり方でやって、結果がそれで大きく変わらなければもちろん結構だと思いますし、この辺りはまたさらに研究の必要な領域かなと思っております。ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他、いかがでしょうか。
 今までの先生方の御意見と御発言を伺う限りにおいては、分析枠組み自体は妥当ですが、科学的なデータの内容について、科学院さんが御指摘されたように、幾つか論点があるという整理かなと思っております。
 一方で、私から1点、高用量のところの論点は確かに御指摘のとおりかなと思うのですけれども、これは具体的に検証というか、確認するところで、データとか、その他、何か素材があるかどうかに関しては、現段階の見込みでも結構なのですが、何かお考えがあったら科学院さんからいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
 ありがとうございます。
 現段階での見通しとしては、少しナショナルデータベース等を用いて使用頻度とか投与間隔について検討したいと考えているところです。
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 その他、全体を通して、先生方、御意見はいかがでしょうか。よろしければまとめさせていただきますが。
 ○○委員、お願いします。
○○○委員
 すみません。私もこのQOLのところは関心を持ったのですけれども、これはこのプールデータ1万8401人の個別のEQ-5D-3Lのデータがあって、それを企業がこの日本版タリフで計算してこれにたどり着いているということなのですか。
 もしそうだとしたら、日本版タリフではこうだし、それでいいかどうかは分からないということですけれども、外国で行ったタリフと見比べていく。今回、すぐにやれというわけではないのですが、そういったことが可能なのかなと思ってお尋ねしました。
○国立保健医療科学院
 ありがとうございます。
 ○○委員のおっしゃっている点は十分理解するところなのですが、恐らく、まず事実関係としては、統合したデータの個票データについて、日本版タリフで値を変換することによってQOLの値を得ていることになるかと思います。
 ただし、それは○○委員がおっしゃるとおり、その中にはイギリスのデータですとか、ほかの国のデータがたくさん入っているので、それを日本版タリフに当てはめていいのかどうかは学術的にはなかなかまだ結論が出ていないところなのかなと考えているところです。
 先生がおっしゃるように、海外のタリフを用いて変換するといったものと両方分析する点についてなのですが、海外といっても1か国だけではなくて、恐らく何十か国単位でデータが蓄積しているので、それを全ての国のタリフを用いて変換するのは事実上、やってみたら可能かもしれないのですけれども、なかなか困難な部分が想定されるのかなと考えているところです。
○○○委員
 すみません。状況はよく分かりました。ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
 その他、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、議決に入らせていただきますが、議決に入る前に、○○委員におかれましては、議決の間、一時御退席をお願いいたします。
(○○委員退室)
○事務局
 事務局でございます。
 ○○委員の退席が確認できました。
○費用対効果評価専門組織委員長
 それでは、議決に入らせていただきます。
 ○○委員を除く先生方の御意見をまとめますと、まず、企業分析につきまして、決定された分析枠組みに沿って分析がなされているということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 次に、企業の分析データ等の科学的妥当性は妥当でないと考えられる部分があるという御意見だったかと思いますが、こちらもよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 では、最後に、公的分析によるレビュー実施により再分析を実施するという結果の妥当性はおおむね妥当ということで整理させていただきますが、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○費用対効果評価専門組織委員長
 ありがとうございます。
 先生方より御意見があった高用量及びQOL、タリフ等について、科学院さんで御議論いただけることになろうかと思います。
 それでは、公的分析において再分析の方針を科学院より表明していただくことといたします。