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第153回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会 議事録
日時
場所
厚生労働省 12 階職業安定局第1会議室
議事
- 議事内容
○伏木雇用保険課長補佐 皆様、お世話になります。雇用保険課の伏木です。
開催に先立ちまして、オンライン開催の御案内であります。
本日も、新型コロナウイルス感染症まん延防止の観点から、部会長以外の委員の皆様はZoomを利用して御出席いただいております。部会進行中、委員の皆様のマイクはオフとさせていただいておりますけれども、Zoomの参加方法をお送りしておりますので、発言の際には挙手をいただいて、部会長から指名の後にマイクをオンにした上で御発言いただくようお願いいたします。
また、会議進行中、通信トラブルで接続が途切れ場合や音声聞こえない等、トラブルありましたら、適宜、チャットないし電話番号まで御連絡ください。
通信遮断がひどい場合には、部会を一時休憩とする場合もございますので、あらかじめ御容赦いただければと思います。
また、併せまして、傍聴につきましても、本日も新型コロナウイルス感染症まん延防止の観点から、オンラインで行わせていただいております。傍聴の皆様も、併せて御理解いただきますようお願いいたします。
オンラインに関する説明は以上となりますので、それでは、部会長、お願いいたします。
○守島部会長 皆さん方、こんにちは。ただいまより第153回「雇用保険部会」を開催いたします。
本日の出欠状況ですけれども、全員御出席でございます。
また、事務局は所用により蒔苗総務課長が御欠席でございます。
それでは、議事に入りたいと思います。まず議題1「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について」、それから、議題2「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則等の一部を改正する省令案要綱について」であります。その2つについて御議論をいただきたいと思います。議題1については8月25日付で、議題2については8月24日付で、厚生労働大臣から諮問を受けております。
まず、事務局から資料について御説明をいただいて、その後、委員の皆様に御議論いただきたいと思います。
それでは、事務局よろしくお願いいたします。
○伏木雇用保険課長補佐 それでは、引き続き雇用保険課の伏木から御説明差し上げます。
議題の1、雇用保険法施行規則の一部改正案ですけれども、資料1-2の概要をお開きいただけますでしょうか。縦書きのワードの紙になっております。改正趣旨に記載のとおりでありますけれども、政府全体でばらばらになっているものを統一していこうという動きはいろいろな案件についてあるわけですけれども、この6月に閣議決定された「規制改革実施計画」の中で、身分証とかにつける写真のサイズがばらばらであろうというところで、主なものを4つに統合していこうということで方針が示されたということであります。雇用保険の中でも、代表的なものは受給資格者証ということで、離職者の方が雇用保険の手続をハローワークに来るときに写真を貼った受給資格者証をお持ちいただいているわけですが、2のところにありますように、サイズが若干ずれていると。「3×2.5cm」というサイズとだったものを、これは免許証と同じサイズで「3×2.4cm」にしますということで、様式を改正しますよというものであります。
こちら、施行日ですけれども、システム上の対応等ありますので、9月28日に施行ということにしたいと考えております。
また、念のためですが、既にお使いいただいているといいますか、世の中に出回っているものについては、引き続きお使いいただけますよということを経過措置として定める形にさせていただこうと思っております。
資料1-1のほうにも、省令案の要綱として、今、御説明申し上げたようなことが書いてありますので、説明は割愛いたします。御参照ください。
続きまして、議題の2につきまして、資料2-2を用いて御説明したいと思います。
1ページ目に、同じく縦書きの概要紙がございますが、その次のページで、法律の横の資料が入っているかと思います。この部会でも御議論いただきましたけれども、この6月に、育児介護休業法と併せまして雇用保険法の一部改正の法律案を出して、6月9日に公布をされたというところであります。順次、施行していくということで、その詳細なところを定めていっているわけですが、今回お諮りする内容は、1番と3番の関係になります。
1番が、男性の育児休業促進のための子の出生直後の時期の柔軟な育児休業の枠組み、出生後8週間以内に、今よりも柔軟な形で休業をお取りいただけるような新たな休業制度が創設されたということです。
3番目のところは、今の育児休業ですけれども、今は原則1回ということだったのを、分轄して取得できるようにしよう、2回までということにしようというものでございます。
こちらについて6番のところで、育児休業給付についても同じような制度整備をしていきますよということにしておったわけです。こちらが、施行期日としては、3つ並んでいるもののうちの真ん中ですけれども、公布の日から1年6月を超えない範囲内で政令で定める日ということで、実際には来年になってこようかということではありますけれども、こちらはできるだけ早く詳細は定めて、丁寧に周知をしていきたいということで、早めにこの省令の内容についてお諮りをするということであります。
1枚おめくりいただきますと、育児休業制度の改正の概要がありますので、後で御参照ください。
もう一枚おめくりいただきまして、矢印がたくさん並んでいる資料があるかと思います。今回の制度改正でこういうふうになりますよというもので、法律のときにもこちらお示ししながら御説明しておりましたが、改めて、御説明します。
もともと育児休業は基本1回です。ただ、お父さんが、出産後8週以内に育休を取得した場合は、もう一回取れますよという仕組みになっていました。
また、1歳以降、これは保育所に入所できない場合ということですけれども、延長であったりとか、あと、夫婦で交代することも一応できますよだったのですが、それは1歳の時点とか、1歳6か月の時点で交代ができますよということになっていました。
それが、「見直し後」になりますけれども、出生8週以内については新しい休業制度ということで、こちらも分轄して2回取れますということにしています。それから、1歳までの間、こちら育児休業は、これはお父さんもお母さんもどちらも可能ですけれども、育児休業を分轄して2回取れるようにしますよというのが、もう一つのポイントです。
3番目として、1歳以降のところ、今までだと、開始時点は1歳か1歳半しかなかったということですが、その途中で交代してもいいのではないかということで、柔軟にしていきましょうということで、大きくこの3点、法律の改正のポイントとなっておりました。
その次のページからは、法律案の要綱ということで審議会にお諮りしたときに、省令では大体こういうことを定めたいと思っていますということも併せてお示ししながらお諮りをしていただくというものですので、適宜、御参照ください。
今回定める省令の内容については、資料2-1のほうで御説明を差し上げます。お開きいただけますでしょうか。
諮問文がありまして、その次のページからになります。
第二というところで、「雇用保険法施行規則の一部改正」になっております。まずは一つ目ですけれども、これは育児休業を分轄できるようにしますよということで、2回以上育児休業した場合の取扱いということです。一つ目は、これは純粋手続的なことですが、今回、分轄できることによって、育児休業給付を受けるときに、休業前の賃金を証明いただいて、そこから給付額を算出しているわけですが、毎回、毎回出していただくのは手間であろうということで、最初の1回で賃金額は確認しますというふうにしておりました。これは法律でそのように定めておりました。ということで、省令のほうでは手続を定めていますが、初回の休業に限って証明書を提出してくださいという内容を定めることにしています。
続きまして、二番は、育児休業給付金の対象となる休業の範囲を省令で定めております。ここの中で、次のページに参ります。(二)で、1歳に達する日ないし1歳半に達する日から継続する休業ないしはというところですが、配偶者が行っている休業が終了する日の翌日以前の日から取得する休業。これがすなわち夫婦で交代をするときに、配偶者の休業が終わる前ないしは接しているという状態であれば、交代して育休を取っていただけますよ、給付が出ますよと、そういう内容をこちらで定めております。
三番目です。育児休業の取得回数制限の例外ということで、育児休業は2回まで分轄できますよということで、制度的には、3回目以降だと給付はお出しできませんよという制度にしています。ただし、やむを得ない事情があれば、その3回の制限の例外として、こういう場合であれば給付をお出ししますよということになっています。その具体的なケース、現行、運用上認めているものもありますけれども、改めて、省令で位置づけるということになっております。
一つ目は、別な家族、例えば2人目が早めにできたので、産前産後休業に入りましたということになると、1人目の育休は一旦終わる形になります。その後、ちょっと残念ながらそのお子さんなり家族がお亡くなりになったなどというようなことになると、産前産後休業とかが終わりになってしまうので、もともと取っていた育休を復活させる必要があるということで、こういった場合は制限の例外ということで認めましょうと。
同じように、配偶者さんが死亡、負傷、疾病など、要は養育をすることができない状態になったときは仕方がない。ないしは、お子さんが2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になった場合、それから、1歳未満の子について、保育園を使おうと思っていたけれども、当面その実施が行われない場合、それから、3ページ目に参りますが、養育する子が1歳から1歳半まで、1歳半から2歳まで、それぞれその期間中の初めての育児休業については、3回目以上でもお出ししますよということを定めています。
続きまして、四番目「出生時育児休業給付金の支給対象となる休業」です。こちらは新しい休業制度について、新しい給付金制度を創設しているわけですが、ここの省令の中で、休業中の就労について詳細を定めております。「被保険者が次のいずれにも該当する休業」という次の括弧書きのところですけれども、休業期間中に就労している日数が10日ないし後ろのほうに10日を超える場合は80時間以下である場合には対象としますよとしております。
10日の先の括弧書きですけれども、今回、出生日育児休業が最大4週間取れるので、すなわち28日間まで取れます。それをマックス取ったときに、10日間まで就労できますよという形になるわけですけれども、日数が短い場合、例えば半分の14日間の休業だった場合には、この働ける日数10日間も半分の5日間としますよということで、この括弧書きの中はちょっとくどいですが、要は、休業する日数に比例して就労できる日数についても延び縮みしていきますよということを規定しております。80時間についても、同じように括弧書きの中で定めていますということです。
(一)以降は、手続上当然のことを定めていますが、休業期間の最初と最後を明らかにしてくださいねということでありますとか、おめくりいただきまして、終了予定日までにお子さんがお亡くなりになってしまったとか、養育しないこととなったという場合には終了しますよと。ロのところは、これは8週間までの間に取れるので、8週間を超えたらお出しできませんよ、そういうようなことを定めております。
4ページの(三)になりますが、こちらは、今の育児休業制度も同じですが、有期雇用の方については、その休業を取る得る期間から半年先(6か月先)までの間に労働契約を満了することが明らかでないというのが、休業制度側でも要件としてかかっていることになります。ということなので、出生日育児休業については、8週間を経過する日の翌日から6か月経過するまでに労働契約を満了することが明らかでないことをこの中で定めております。
5ページに参ります。
こちらは育児休業給付金と同じことではあるのですが、育児休業給付を受けるときに、基本的には、過去2年の間に12か月の被保険者期間が必要ですという制度になっております。ただし、疾病、負傷、その他ということで、出産とか休業とかそういうやむを得ない事情があって、2年間の間の12か月が満たせない場合は、この事情があった期間分だけ延ばせますよという仕組みにしております。最大4年間までということになっております。それについて、育児休業と同じように内容を定めているというものであります。
六番は支給申請手続です。1番のところですが、8週を経過する翌日から2か月経過するときの月末ということで、要は、2か月以内ですが、8週を経過した後にまとめて申請いただくことをこちらで定めております。
その先には、こういう書類を出してくださいねということで、(一)は、申請書にはこういうことを書いてくださいということでありますとか、ページが替わりますが、賃金の証明書等々を出してくださいということを、これは今の育児休業給付金と同じですが、定めております。
6ページの4番目、これは技術的ですけれども、今回、いろいろな休業を立て続けに取ったりすることも可能な制度にはなっているので、基本的には、休業を取った順番に申請、届出をしてくださいねということを、この4番のところで定めております。
ということで、7ページに参りまして、施行の日は、法律附則第一条第三号に掲げる日ということで、公布から1年半以内の間に施行していくということでございます。
駆け足ではありますけれども、私からの説明は以上です。
○守島部会長 ありがとうございました。
ただいまの2件の説明について、御質問・御意見がございましたら伺いたいと思います。挙手をお願いいたします。
仁平委員、手を挙げていらっしゃいます。
○仁平委員 ありがとうございます。
私からは、育児休業を再取得することができる例外として、今、御説明があった1歳に満たない子の養育を行っている配偶者が、負傷とか疾病とか身体上・精神上の障害によって養育することができなかった場合などの例外の説明があったと思うのですが、これに関して、ちょっと御質問と要望です。
育児休業の再取得と給付の申請があった場合、労働局では、育児休業の再取得は、理由にかかわらず受け付ける一方、給付については、この理由によっては認められないことがあり得ると、こういう理解でいいのかというのが質問です。
私の意見としては、例えば新型コロナウイルスへの感染とか負傷とか鬱病等の理由で配偶者が育児を行えない場合の育休の再取得を認める一方で、給付は行わないというような扱いが生じるのはいかがなものかと思っております。実際、どういう運用実態になるのか把握したいと思っておりますので、今後、本部会もしくは安定分科会で、この再取得の申請の件数と給付された件数の双方を把握して報告いただけないかというのと、この差を見る上で、診断書等の書類の提出を求めることがあるのだろうと思っているのですが、そういったものの件数がどれくらいあったのかなどについて、定期的に御報告いただけないのかというのが要望でございます。
それと、ついでにもう一点、すみません。周知と啓発活動についても、全く違う趣旨でございますが、意見を申し上げておきたいと思っております。これは、施行まで期間があるわけでございますが、現場で言いますと、そもそも男性の育休の取得は、その機運の醸成、それと、意識改革もまだまだ十分とは言えないと思っていまして、率直に、男性が育休を取得しづらいという声も多く聞かれるところであります。省令案の要綱の審議を早急にこういうふうに行っていただいているということは、そういう意味で非常に評価していますし、大事なことなのだと思っておりますけれども、今後、雇均局とも連携いただいて、財源の問題もそうですし、制度の周知もあると思いますが、男性が育休を取得することが、企業規模を問わずに得られる社会を目指した、そういった啓発活動もぜひ広く行っていただきたいということでございます。
幾つか申し上げましたが、よろしくお願いいたします。
○長良雇用保険課長 ただいまの御質問の件でございますが、資料の省令案要綱で行きますと、三番の取得回数の制限の例外のところかと思います。これは、先ほど御説明申し上げましたとおり、育児休業制度の立てつけと平仄を合わせているところでございまして、その意味で省令上の要件が、育児休業制度と育児休業給付のほうで違うと、そういうような性質のものではございません。したがいまして、省令案につきましては、このような形での記載で御理解をいただければと思っております。
併せて、仁平委員がおっしゃいました、実態として育児休業の取得回数の制限に当たって、ハローワークのほうでどのような確認を行うのかということかと思われます。運用上、今でも当然このような取得の回数の制限の例外はございますが、その例をなぞらえて申し上げますと、確認書というものをこの再取得をする場合に提出をいただいているところでございます。基本的には、例えば配偶者の傷病等のケースに関して証明をしていただくという手続になっているところでございまして、そのようなことを確認することを基本というものになっておるところでございます。
運用上は、育児休業制度の中で、事業主さんが配偶者の事情などを何らかの方法で確認をされるというようなケースが当然通常であろうと思いますので、そのような事業主さんとのやりとりを書面で確認をしていくというケースが、書面を仮に求めるであってもほとんどかなと思っているところでございます。その限りにおいて、多くの場合は私どもは育児休業の制度上、事業主と労働者の関係で休業の再取得が認められるケースと、育児休業給付の申請に当たっての取扱いが異なることは、そのものはないというような理解でございます。
ただし、御懸念の中で、いろいろ個別の事業主・労働者の関係の中で、育児休業給付の申請は、当然、給付は行政としての確認行為が必要になってくるものでございますので、その中でいろいろ客観的な資料等を追加で求めていくことはあり得ると思っているところでございますので、その辺りの運用に関しましては、従来と同じように考えているところでございます。
御意見としてございました再取得に際しての件数、それから、給付に関しましては、これは個別の実態ということになってまいりますので、どのような形で取れるかは今はすぐにお答えはちょっとできないところでございますが、いずれにいたしましても、この件について、施行の段になったときに、何らかのトラブルがあるかとか何か問題が生じていないかということは、当然、現場の運用を私どもも注意深く注視していきたいと思っておりますので、そのような形で、当面、御回答とさせていただければと思っております。
2点目の周知・啓発の問題でございます。もともと育児休業制度としては新しい枠組みでございますので、私ども労働局でも、雇用・均等室というところが直接の制度所管の部署となってございます。そちらを通じまして、事業主団体を初めといたしました各種周知活動は、この施行の詳細を定めた段階で幅広く行っていきたいと思っておりますし、行政の実務上、非常に大事になってくるのが育児休業給付ということになろうかと思いますので、ハローワークのほうでもしっかりとその辺の周知を行っていきたいと思っているところでございます。いずれにいたしましても、労働局として総力を挙げて、この新制度を定着させていきたいと考えているところでございます。
以上です。
○守島部会長 ありがとうございました。
それでは続きまして、杉崎委員よろしくお願いいたします。
○杉崎委員 ありがとうございます。
資料2-1の3ページにつきまして、この省令案における「雇用保険法施行規則の一部改正案」では、「出生時育児休業給付金の支給対象となる休業」は、「休業中の就労日数が10日以下、」「10日を超える場合にあっては、就業時間が80時間以下」であるものに限ると規定されています。
一方で、雇用環境・均等分科会で議論されている同省令案では、「休業中の就労」について、「就業日数の合計は、出生時育児休業期間の所定労働日数の半分以下とすること、」「就業日における労働時間の合計は、出生時育児休業期間における所定労働時間の合計の半分以下とすること」などと規定されています。
改正育児・介護休業法の制度内容そのものや要件が複雑であるという声が非常に多く聞かれていますが、「休業中の就労」に関しても、ダブルスタンダードになっている嫌いがありますし、意図せずに、給付金の支給対象を超えて就労をしてしまうケースもあり得るのではないかと思っています。
したがいまして、「休業中の就労」に係る規定を含め、改正育児・介護休業法の内容や要件を、労使双方に対して分かりやすく丁寧に周知していただくことが不可欠だと思いますし、給付金の支給対象の範囲内で就労することの注意喚起も必要になると考えています。
以上でございます。
○守島部会長 ありがとうございます。
ほかにどなたか、御意見とか御質問ありますでしょうか。
平田委員、手を挙げていらっしゃいます。
○平田委員 ありがとうございます。
まず議題1でございます。雇用保険手続の利便性を高めるために規格を統一すると理解しておりますので、この改正自体は妥当であると思っています。
次に、議題2についてです。この改正法の施行のための省令改正と理解をしており、改正自体に異論はありません。改正法の着実な施行を期待したいと考えております。
それから、1つ御質問です。議題2の資料2-1の省令案要綱の2ページ目の1行目に(二)とありますけれども、この一番下に「一歳に達する日以後に」と書いてあって、ページを戻っていただいて1ページ目の第二の二の育児休業のところに、「一歳に達する日後の」と、「以」が入っていません。この言葉の使い方の違いについて教えてください。
以上でございます。
○守島部会長 ありがとうございます。
○伏木雇用保険課長補佐 ありがとうございます。
先に、平田委員の今のお話についてですが、省令案のことだと思います。資料2-1の1ページ目と2ページ目のところです。これは「以後」と「後」というのは使い分けをしておりまして、「以後」はその日を含む。「後」はその日は含まない。「一歳に達する日後」と言えば、その達する日の翌日からということになります。ここは延長の話ですので、1歳のところまでは1歳、その翌日からというところを、1ページのところは定めています。
2ページ目の(二)のところは、要は、重なって配偶者が取っている休業の話をしているので、1歳に達する日を含んで配偶者が行っている休業が終了する日の翌日以前からということにしています。どういうことかというと、1歳に達する日まで配偶者が取っていて、その日の翌日からお父さんのほうが取るということがあった場合に、この規定上対象になりますので、ここはその達する日以後と達する日後というのは一応使い分けているということで、御理解をいただければと思います。
○守島部会長 ありがとうございました。
ほかにどなたか、御質問とか御意見とかございますでしょうか。
それでは、当部会といたしましては、まず「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱」について妥当と認めることとし、その旨を職業安定分科会会長宛てに報告いたしたいと思います。
それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○守島部会長 ありがとうございます。
それでは、「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(高年齢被保険者の特例)」の報告文案を画面に表示いたしますので、御確認いただければと思います。
(報告文案表示)
○守島部会長 ただいま画面に表示されております報告文案によって、職業安定分科会への報告をいたしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○守島部会長 ありがとうございます。
それでは、次に「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則等の一部を改正する省令案要綱」について、これも妥当と認めることとし、その旨を職業安定分科会会長宛てに報告します。
それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○守島部会長 ありがとうございます。
それでは、報告文案を画面に表示いたしますので、御確認いただければと思います。
(報告文案表示)
○守島部会長 ただいま画面に表示されている報告文案によって、職業安定分科会へ報告したいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○守島部会長 ありがとうございます。
それでは、この報告文案で後ほど開催される職業安定分科会に報告いたします。
続いて、議題3に移りたいと思います。議題3は「その他」となりますけれども、事務局から何かございますでしょうか。
○長良雇用保険課長 雇用保険課長でございます。
詳細は、次回の雇用保険部会でお諮りをさせていただければと思っておりますけれども、8月17日付で10月以降の雇用調整助成金の特例措置等についての取扱いを公表させていただいたところでございます。この内容は、いわゆる政府としての方針、考え方を表明したということでございますので、施行に当たりましては、厚生労働省令の改正が必要となるものでございますので、現時点で、政府としてこうしたいというような表明ということでございます。
内容についてでございますが、雇調金、緊急雇用安定助成金、休業支援金、休業給付金、それぞれの特例措置をこれまで定めてございますけれども、緊急事態宣言の実施区域等が追加されたこと、あるいは、期間が延長されたことなどを踏まえまして、これまで9月末までとしている助成内容を11月末まで継続をしたいと考えているところでございます。具体的な内容は、詳細、また、追ってお諮りをさせていただければと思いますけれども、現在、雇用調整助成金等に関しましては、中小企業、原則5分の4、介護等がない場合は10分の9、上限額13,500円で、地域あるいは状況の特例といたしまして、解雇等がない場合に10分の10、それから、上限額15,000円という措置でございます。それから、休業支援金等につきましては、中小企業で申し上げますと、給付率8割、上限額9,900円を原則としつつ、地域特例といたしまして、11,000円を上限とするというような内容でございまして、この内容を2か月間継続するということを考えているところでございます。
雇用保険部会の日程につきましては、追って、また、御連絡をさせていただければと思っておりますが、このような内容について公表をさせていただいたことを、この場で御報告をさせていただければというものでございます。
以上でございます。
○守島部会長 ありがとうございました。
ただいまの御説明について、御質問・御意見等がございましたら、挙手でお願いいたしたいと思います。
菱沼委員が手を挙げていらっしゃいますね。
○菱沼委員 中央会菱沼でございます。
今回、「その他」という議題ということだったので、今お話を伺ったところに関連することとして、本会が従来から申し上げている財源につきまして、改めて、意見を申し上げたいと思っております。
新型コロナウイルス感染症の急激な感染拡大に続いて、その影響が長期化する中で、宿泊、飲食、観光、サービス、運輸をはじめとする全国の中小企業から、事業の大幅な縮小や廃業、セーフティネット貸付の返済による資金繰りに対する不安の声が本会に寄せられております。こうした状況下において、雇用調整助成金の特例措置等の長期にわたる延長や産業雇用安定助成金の創設や拡充は、雇用の維持に大きな役割を果たしていると認識しております。
その一方で、財源は枯渇して、もはや雇用保険の財政だけで対応できるものではなく、以前から申し上げているとおり、二事業の収支で差引マイナスとなっている全額のみならず一般財源から充当していただきたいと考えております。
併せて、雇用における国の責任を明確にし、令和4年度以降の安定財源を確保する観点からも、現在の2.5%である失業等給付に係る国庫補助率を本則どおり4分の1に復帰させ、財政の安定化を図る必要があると考えております。現下の実質的な経済状況において、保険料率の引き上げを行うことは企業にとって大きな負担増であり、経営者の事業計画、雇用維持に対する切実な思いを切り捨て、倒産や廃業、失業者の増加を招く可能性を大いに含んでいることを御理解いただきたいと思います。
意見として申し上げます。以上です。
○守島部会長 ありがとうございました。
ほかにどなたか、御意見とか御質問はございますでしょうか。
大丈夫のようですね。
それでは、御質問・御意見ないようでしたら、これで、今回の部会で予定されている議題は以上となりますので、本日の部会は、これで終了させていただきたいと思います。
皆様方におかれましては、お忙しい中、御意見をいただき、どうもありがとうございました。