照会先
労働基準局安全衛生部電離放射線労働者健康対策室
室長 得津(とくつ) 馨
室長補佐 安井 省侍郎
(代表電話) 03(5253)1111(内線5523)
(直通電話) 03(3502)6755
報道関係者各位
東電福島第一原発緊急作業従事者に対する疫学的研究のあり方についてとりまとめました
厚生労働省では、このたび、「東電福島第一原発緊急作業従事者に対する疫学的研究のあり方に関する専門家検討会」(座長:大久保 利晃 公益財団法人放射線影響研究所 理事長)の報告書を取りまとめましたので、公表します。
東京電力福島第一原子力発電所における緊急作業については、平成23年3月14日から同年12月16日まで、緊急被ばく線量限度を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げていました。この間、約2万人の労働者が作業に従事し、174人が通常作業の5年間の線量限度である100ミリシーベルトを超えました。これら緊急作業従事者に対しては、放射線による健康障害の発生が懸念されることから、大臣指針※に基づき、厚生労働省に被ばく線量などを蓄積する長期健康管理データベースを構築し、長期的な健康管理を行っています。
この検討会では、緊急作業従事者を対象とした放射線の健康影響に関する疫学的研究の研究計画のあり方について検討するため、本年2月から検討を行ってきました。 検討の結果、疫学研究の研究計画を策定するにあたって留意すべき事項として提言された主な項目は、以下のとおりです。
※東京電力福島第一原子力発電所における緊急作業従事者等の健康の増進のための指針(平成23年10月11日付け指針公示第5号)
厚生労働省では、この報告書を受け、今年度から調査対象集団の1割(約2,000人)を対象にしたベースライン研究を実施するなど、平成27年度以降の本格的な研究に向けた準備を進めます。
○(別添1)報告書概要[19KB]
○(別添2)報告書[170KB]
東京電力福島第一原子力発電所における緊急作業については、平成23年3月14日から同年12月16日まで、緊急被ばく線量限度を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げていました。この間、約2万人の労働者が作業に従事し、174人が通常作業の5年間の線量限度である100ミリシーベルトを超えました。これら緊急作業従事者に対しては、放射線による健康障害の発生が懸念されることから、大臣指針※に基づき、厚生労働省に被ばく線量などを蓄積する長期健康管理データベースを構築し、長期的な健康管理を行っています。
この検討会では、緊急作業従事者を対象とした放射線の健康影響に関する疫学的研究の研究計画のあり方について検討するため、本年2月から検討を行ってきました。 検討の結果、疫学研究の研究計画を策定するにあたって留意すべき事項として提言された主な項目は、以下のとおりです。
報告書の主な提言内容
1 対象・規模 緊急作業従事者2万人全員を調査対象集団とし、調査期間は、調査対象者の生涯 2 研究対象となるばく露因子 (1) 累積被ばく線量による健康影響を調べることが基本。その上で、「短期間に被ばくをしたこと」や、「臓器別の被ばく線量」による健康影響を調べる場合は、対象集団の中に小集団を設定して調査 (2) 心理的影響についても調査 3 研究手法 (1) 前向きコホート調査(調査対象集団を生涯にわたり追跡する研究手法) (2) 必要に応じ、精密検査のための医療機関の受診、保健指導の勧奨などを実施 (3) 統計上有意差のあった結果のみならず、有意差がなかった解析結果についても公表 4 集団の追跡・維持 長期健康管理データベースの運営の一環として、厚生労働省が実施している現況調査を活用し、調査対象集団を追跡・維持 |
※東京電力福島第一原子力発電所における緊急作業従事者等の健康の増進のための指針(平成23年10月11日付け指針公示第5号)
厚生労働省では、この報告書を受け、今年度から調査対象集団の1割(約2,000人)を対象にしたベースライン研究を実施するなど、平成27年度以降の本格的な研究に向けた準備を進めます。
○(別添1)報告書概要[19KB]
○(別添2)報告書[170KB]
参考
- 資料1 東電福島第一原発作業員の長期健康管理に関する取組(第1回検討会資料3)[PDF形式:288KB]
- 資料2 東京電力福島第一原子力発電所における緊急作業従事者等の健康の保持増進のための指針(第1回検討会資料4)[PDF形式:179KB]
- 資料3 東京電力福島第一原子力発電所緊急作業従事者の長期的健康管理の実施状況について(第1回検討会資料5)[PDF形式:39KB]
- 資料4 放射線健康影響の疫学調査(児玉委員提出資料)(第1回検討会資料6)[PDF形式:8.0MB]
- 資料5 日本の原子力発電施設等業務従事者の調査(笠置委員提出資料)(第1回検討会資料7)[PDF形式:482KB]
- 資料6 東京電力福島第一原発作業員の甲状腺の調査等に関する研究(祖父江委員提出資料)(第1回検討会資料8)[PDF形式:32KB]
- 資料7 東電福島第一原発事故作業者の染色体分析による線量評価(数藤委員提出資料)(第1回検討会資料9)[PDF形式:1.2MB]
- 資料8 ロシア連邦における作業者の登録方法と集団の特性、現在までの疫学研究(高村委員提出資料)(第2回検討会資料3)[PDF形式:1.4MB]
- 資料9 放影研成人健康調査で被ばく線量と関連して増加又は低下している健診項目(児玉委員提出資料)(第4回検討会資料4)[PDF形式:17KB]
- 資料10 レセプト情報・特定健診等情報データベースの利用(第2回検討会資料5)[PDF形式:52KB]
- 資料11 年齢別線量分布表(第2回検討会資料6)[PDF形式:87KB]
- 資料12 原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)報告書の概要(第4回検討会資料3)[PDF形式:20KB]