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1 | YES-プログラムを展開する背景・問題意識 |
(1) | これまで、新規学卒者の定期採用、長期安定雇用に基づく賃金・処遇制度、年齢による一律の定年制などにみられた雇用システムは、日本型の雇用慣行として確立され、長期的な人材育成の観点から有効に機能してきた。 |
(2) | しかしながら、昨今の技術革新の進展やグローバル競争の激化等にみられる企業を取り巻く経営環境の変化や若年者の職業意識の変化等を背景として、採用形態や賃金・処遇制度、あるいは若年者自身の働き方等は大きく変容している。 例えば、学校を卒業すればすぐに雇用されるという就職システムが崩れつつあり、いわゆるフリーター問題に見られるように就職しても長続きせず離転職を繰り返したり、目的意識の乏しいままフリーターを続けることにより高度な技能が蓄積されないといった問題が顕在化している。 こうした状況を国として放置したままでいると、若年者本人のキャリア形成上の問題ばかりでなく、将来の我が国経済を支える人材の確保や技能の伝承が困難なものとなり、ゆくゆくは経済社会の活力や国際競争力を維持できなくなるおそれがある。 |
(3) | こうした状況に適切に対処し、若年者の能力・適性に対応した自立的なキャリア選択を可能なものとするためには、若年者が早期から明確なキャリア目標を持つことができ、かつ、目標達成のための道筋が示されると同時に、持っている職業能力が適正に評価・公証されるといった仕組みを構築することが必要である。 つまり、真に企業・社会から求められているのは、必ずしも学歴の高さばかりではなく、個人がいかに自立挑戦意欲高く明確な目標を持ち、実際に何を学び、そして何を身に付けたかであり、これらの点が明らかにされることが肝要である。 |
(4) | このため、企業が若年者に対して求める能力の内容等が明確になりにくい事務・営業の職種について、企業が実際に求めている能力の内容やそれらを身につけるための目標を若年者に提示し、その修得を公証する仕組みを整備する。 |
2 YES-プログラムの枠組み | 【別紙1】 |
(1) | YES-プログラムでは、事務・営業の職種について実際に企業が若年者に対して求めている「就職基礎能力」(コミュニケーション能力等)の内容や、それらを身に付けるための「目標」(=就職基礎能力修得の目安)を若年者に提示する。 |
(2) | 同プログラムでは、若年者が就職に向け、自分で能力修得の目標を立てたり実際に勉強ができるよう、学習手段(=YES-プログラム認定講座や認定試験)を提供する。これにより若年者は、主体的な能力向上に取り組み、就職能力を向上させることができるようになる。 |
(3) | 同プログラムでは、若年者の希望に応じて、上記の能力を修得したことについて、「若年者就職基礎能力修得証明書」(以下、「証明書」という。)を本人あて発行する。 この証明書のメリットとしては、(1)若年者にとって、自己アピール力が高まり、就職に向けたチャンスと可能性が広がること、(2)企業にとって、即戦力の確保に向けて客観的な判断材料として活用できること等が挙げられる。 |
3 | 企業が若年者に求める就職基礎能力と認定講座等について |
(1) | 事務・営業の職種について実際に企業が若年者に求めている就職基礎能力(=コミュニケーション能力、職業人意識、基礎学力、ビジネスマナー、資格取得)の内容について、それぞれの能力の具体的な内容に関するレベル分け(=基礎レベル(高校卒レベル)、応用レベル(大学卒レベル))を行った。 |
(2) | 当該能力修得の目安の策定に当たっては、先に行った企業実態調査(=厚生労働省。対象企業数11,255社中1,472社回答(回答率13.1%)平成16年1月29日公表済み)【別紙4】結果に基づいて、必要とされる能力を洗い出した後、それらを身に付けるための目標(=「就職基礎能力修得の目安」として整理した上で若年者に提示する。 |
(3) | 厚生労働省は、当該能力修得の目安に示された内容を確実に修得できる教育訓練講座や、修得したことを確認できる職業能力試験をそれぞれYES-プログラム認定講座、同認定試験と位置付け、若年者に対して情報提供を行う等学習手段を提供する。 |
4 | 若年者就職基礎能力修得証明書について |
(1) | 証明書は、事務・営業の職種について当該若年者が「コミュニケーション能力」「職業人意識」「基礎学力」「ビジネスマナー」「資格取得」の各能力を修得するための認定講座の受講修了や、認定試験の合格について厚生労働省として公証するものである。 【別紙5】
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(2) | YES-プログラム認定講座を修了し、又は、同認定試験に合格した若年者からの申請に応じ、厚生労働省として若年者就職基礎能力修得証明書を本人あて発行する。 |
5 | YES-プログラムのスケジュール(平成16年)
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6 | 問合せ先
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