第1回厚生労働省政策会議 議事要旨
- 日時:平成21年10月13日(火)9:30〜10:50
- 場所:参議院議員会館 第2,3会議室
- 出席者:長妻厚生労働大臣、細川副大臣、長浜副大臣、山井政務官、足立政務官ほか
- 議題
- 新型インフルエンザ対策について
- 雇用情勢・雇用対策について
- 平成22年度予算概算要求について
- その他
- 議事要旨(○は出席議員、●は厚生労働省側)
冒頭、細川副大臣から会議の趣旨、政府与党一体となっての政策運営、今後の会議の持ち方などを含めた挨拶が行われた後、長妻大臣から社会保障の重要性、現状把握の必要性、出席者各位からの意見・アドバイスをお願いしたい旨の挨拶が行われた。
1.新型インフルエンザ対策について
資料1に基づき、説明後、質疑 | |
○ | ワクチン接種の優先対象となる基礎疾患にネフローゼが入っていない。患者会から陳情を受けているが、どうして入っていないのか。また、今後入る可能性はあるのか。 |
● | 基礎疾患の種類ごとに詳細な診断基準が設けられており、これに基づいて判断される。必要であれば、資料を届けさせたい。 |
○ | 介護士等が優先対象者に入っていないのはなぜか。 |
● | 新型インフルエンザ患者の治療を直接担当する者を対象としているため。そうでないときは、医師でも対象外にしている。 |
○ | 高齢者の優先順位が低いのはなぜか。 |
● | 高齢者には、季節性インフルエンザのワクチンを積極的に打って欲しいと考えている。 |
○ | 年明けには国産ワクチンと輸入ワクチンが流通するが、小学校4年生以上は輸入ワクチンとなるのか。 |
● | ワクチンの輸入には、法案の制定や、特例承認等が必要であり、輸入できない可能性もある。今後、様々な問題について、整理する必要がある。 |
○ | 健康被害救済に係る法案について具体的に教えて欲しい。 |
● | 現在骨子を作成中であり、次回の政策会議で説明したい。 |
2.雇用情勢・雇用対策について
資料2に基づき、説明後、質疑 | |
○ | 現在、雇用調整助成金で雇用維持している状況であり、労働者がいかに企業からはき出されないようにするかが重要であるが、雇用調整助成金の財源がほぼ無くなりつつある。相当な財源を確保しなければ景気の2番底に対応できないのではないか。また、雇用調整助成金の売上高要件について緩和が必要である。 訓練を行うことは重要であるが、失業者を受け入れるような訓練施設を一度に整備することは難しいので、まずは雇用の維持支援に引き続き力を入れるとともに、それでも生ずる失業者には訓練、生活支援なども行っていくことになろう。 |
○ | 緊急雇用創出事業の使い勝手が悪い。例えば事業の委託先にたくさんの天下りの人がいて、お金が流れている。将来に向けて働けるようになっているかどうか検証してほしい。 |
○ | 新聞で、建設業からの転職支援、介護での雇用創出拡充という記事を見た。現在介護労働における事故が多発しており、厚生労働省は事故の報告を受けているだけの状況。厚生労働省内でも介護の担当が老健局と社会局に分かれていることが大きな問題。 OJT教育の充実などが望まれる。また、能開機構の問題が手つかずになっているので、対応が必要である。 |
● | 今後雇用対策本部を立ち上げる予定であり、その中で十分に検討させてほしい。 |
3.平成22年度予算概算要求について
資料3に基づき、説明後、質疑 | |
○ | 補正予算の執行見直しの内容はどうなっているのか。 |
● | 後ほど資料を配付する。 |
○ | 補正の医療再生基金が見直されると聞いているが、その分は本予算で措置されるのか。 |
○ | ノンアスベスト社会への取組をどう進めるか。沖縄の復帰前の被害者について労災保険の適用がない。労災法の改正も含めて検討して欲しい。 |
○ | 年金問題の項目に関して、雇用対策本部の中で新たな消された年金が出ないような対策を講じて欲しい。社会保険倒産をおこさないような、新たな消された年金を作らない、そのような対策も雇用対策本部の中で検討して欲しい。 |
○ | 後期高齢者医療制度について、長妻大臣が24年度から新制度と言っているが、どうしてそこまで待つのか。療養型病床の廃止をどうするのか。医療抑制型の診療報酬体型をどうするのか。 |
○ | 肝炎対策について、現在、自己負担を1/3/5万円とする助成を行っているが、10万人の予定が5万人程度しか受けておらず、予算が60億円余っている。自己負担の上限引き下げをお願いしたい。 |
● | 肝炎については、自己負担を軽減する要求をしたい。 また、新後期高齢者医療制度を24年度からとは言っていない。検討会議を立ち上げるとだけ言っている。しかし、それまで待つわけではないが、現行制度の立ち上げにも3年間ほどかかっており、一定の時間がかかる。自治体にも配慮しながら進めたい。 療養型病床や診療報酬など手をつけられるものについては、最終的な廃止は多少先になる部分もあるが、できることから着実にこなしていきたい。 |
○ | 医療崩壊に関して、地方の民間病院はかなり苦しい。24年度は診療報酬と介護報酬の同時改定であり、新たな地域医療のビジョンを策定して欲しい。また、看護師不足への対応も必要。 |
● | 補正予算の執行停止の状況を説明したい。まだ、政府内で決着しておらず、折衝は続いている。年明けにも2次補正の話が出ていたり、歳入欠陥という話もある。地域医療再生基金については、100億円のメニューをなくす見直し内容を伝えている。交渉継続であるが、より削減せよと強く言われている。診療報酬の次期改定での所要の措置を条件と言っているが、補正と本予算は別物と言われており、踏ん張りどころ。 |
● | 使い勝手の悪い/使いようのない基金がたくさんあると思う。無駄の捻出は難しく、皆様の強力な支援が不可欠。削減項目がないと、要求もできないので、よろしくお願いしたい。 |